Find new people, new words through TRAVELLING
Theme is... EXAMINATION
『Travelling Without Moving』=「動かない旅」をキーワードに、
旅の話と、旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。
★★★★★
番組前半はリスナーの皆さんからいただいた旅に関するエピソードと、
その旅に紐付いた曲のリクエストをお届けします。
後半のテーマは「受験」。
浪人時代の体験談、入学後の大学生時代のエピソードを語る。
ミュージック・ストリームは訓市が受験生の頃に聴いていた曲、
あれこれをセレクト!
★★★★★
番組では皆さんの「旅」と「音楽」に関する
エピソードや思い出のメッセージをお待ちしています。
旅に紐付いた「リクエスト曲」をオンエアさせていただいた方には
図書カード1,000円分をプレゼントします!
3曲セットの「ミュージック・ストリーム」セレクションでもOK!
番組サイトの「Message」から送信してください。
手書きのハガキ、手紙も大歓迎! ←番組での採用率高し?!
訓市からのリクエストは「BPM120」以下。
日曜日の夜に聴きたい「ゆったりした曲」がベターです。
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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
antenna* TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛
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MUSIC STREAM
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
Melody Fair / Bee Gees
イギリス生まれのバリー、ロビン、モーリスのギブ3兄弟を中心としたヴォーカル・グループ、ビージーズ。1969年のアルバム『ODESSA』に収録されている曲で、1971年に映画『小さな恋のメロディ』の主題歌となって日本で大ヒットしました。
I Know It's You / Donny Hathaway
米イリノイ州シカゴ出身の黒人男性R&Bシンガー、ダニー・ハサウェイ。この曲は1973年にリリースされたアルバム『Extension Of A Man』に収録。同作はダニーが生前、最後のアルバムとなっています。
F-Stop Blues / Jack Johnson
ハワイ・オアフ島出身の男性シンガー・ソングライター、ジャック・ジョンソンが2001年にリリースした記念すべきデビュー・アルバム『Brushfire Fairytales』から。
Time After Time / Miles Davis
「キング・オブ・ジャズ」こと、トランペット・プレーヤーのマイルス・デイヴィス。1985年リリースのアルバム『You’re Under Arrest』に収録されているシンディ・ローパーのカバー・ヴァージョンです。名演!
君と旅行鞄 / はちみつぱい
ヴォーカル&ギターの鈴木慶一を中心としたバンドで、1970年代前半に約3年ほど活動した「はちみつぱい」が1973年にリリースした唯一のスタジオ・レコーディング・アルバム『センチメンタル通り』から。グループ解散後、ムーンライダーズが結成されました。
Teardrops / Womack & Womack
黒人男性ヴォーカリストのセシルと、その妻リンダの二人からなるR&Bデュオ、ウーマック&ウーマック。1988年リリースのアルバム『Conscience』に収録されている曲です。
Don't Get Me Wrong / Lily Allen
ロンドン出身の女性シンガー・ソングライター、リリー・アレンによるザ・プリテンダーズのカバー・ヴァージョン。イギリスの「BBCラジオ」設立40周年を記念して2007年にリリースされたコンピレーション・アルバムに収録されています。
Spent Time / Durutti Column
ロンドン出身のギタリスト&キーボーディスト、ヴィニ・ライリーによるソロ・プロジェクト、ドゥルッティ・コラム。1983年リリースのアルバム『Another Setting』に収録されている曲です。
Little Girl Blue / Nina Simone
アメリカの黒人女性ヴォーカリスト、ニーナ・シモン。1958年にリリースされたアルバムのタイトル・トラック・・・ 心に沁みます!
ON AIR NOTES
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。
Kunichi was talking...
★★★★★★★
今まさに受験シーズン真っ只中というか、これからですかね。ちょうどラストスパートの頃で“風邪を引いたらどうしよう”とか“覚えていたはずのことを忘れてしまった”とか、必死になっている人も多いのではないでしょうか。大人になって本当によかったなぁと思うことは、もう受験がないってことでしょうかね。現役で合格を目指す人も、浪人中でなんとか今年は志望校に受かりたいという人も、今が踏んばり時だと思うので頑張ってください。ラジオ聴いてていいのかっていう話もありますが、一日中缶詰になってるからいいというわけでもないので、メリハリをつけるというか集中してやったらどこかで休むというのも大事だと思います。僕も大学は受験をしました。ポジティブな受験ではなく、必要に迫られて浪人を経ての受験でした。完全に舐めきっていたので、まともにこもって勉強したのは2ヶ月くらいで偏差値もかなり低かったのですが、受験日まで2ヶ月くらいあったので、英語の単語を1日100個覚えて、例文を100個覚えたら確実に偏差値が1日1上がるだろうと考えて計算をしたら、受験日までに偏差値が70を超えてしまうっていうことが判明して。これはどこでも受かるじゃないかと、僕は信じきっていました。なので、その通りざっくりとした計画を立てて、1日覚えなきゃいけない100個を覚えたとすると、そのあとは遊びに行ってました。それがよかったのかなと思っています。大学、「なぜ受験したの?」とか、「何のために、何を学ぼうとしたのか」って聞かれると全くいい答えはないです。僕が受験した理由というのが、4年間考える時間がほしかった。つまり、全て先延ばしにしたいという、とても消極的な理由で受験をしました。それでも大学は行ってよかったと本当に思っています。いろんな人に出会いましたし。ただ、完全に浮いてましたね。初日から僕も斜に構えていたんですが、「サークルとかそんなナヨナヨしたものはやらねぇぞ」とか、勧誘がすごいと聞いていたので、どう断ってやろうかと思ってたんですけど、なにしろ髪型がオールバックみたいなので全身革のライダースと革パンとかで行ってしまったので、大学の生協の前とかで勧誘をやってたんですけど、モーゼのようになってしまって。人が割れて一個も勧誘されませんでした。あれはあれで自分を否定されたようで寂しかったです。だからサークルとかそういうことは一切しなかったですし、学校も日本で最初にサーバーがついたインターネット大学というのがウリの大学だったんですけど、僕は本当にPCが疎くて全く興味がわかなくて、24時間メディアセンターみたいなのがあったんですけどそれにも行かなかったですし。あのときもう少し勉強していればですね、僕も企業してIT長者だったかもしれませんし、こういうラジオの番組をやっていたとしても「金儲けってのは〜」みたいな話をしてたかもしれないですが、残念です。ただ大学時代、初志貫徹といいますか4年間、1年ダブったので実際は5年ですが、有効利用してたっぷりと旅に明け暮れる日々を送りました。
★★★★★★★
とにかくあと少しだと思うので、みなさん頑張ってほしいです。入ることも大事だと思いますが、入ったあと何をするかがもっと大事なんじゃないでしょうか。今の若い人たちは僕らの頃よりだいぶしっかりしているらしいので大丈夫だとは思いますが、昔は入ってはみたものの、自分が何で入ったのかわからないという、そこから自分探しになってしまう人がたくさんいました。だから入った4年間、もちろん勉強していろんな経験をして自分がやりたい仕事に就くというのがたぶん、一番大事なんでしょうけど。それがないからといって、見つからないからといって、心配する必要もないのかなと僕は思います。若いうちは旅をしろといいますが、大学時代の年齢というのが一番それにふさわしいんじゃないかと思います。まだ自分が固まってないですし、外の世界を見たときにいろんなことを感じたり吸収できて、自分がどうなりたいかっていうことを思い描けるからです。そのために留学というのもいいと思いますけども、なにか興味があることに近い仕事でバイトでもいいから働いたり、ひたすら遊ぶというそれだけの時間をちゃんと取るのもいいと思います。社会人になってしまうといろんなことに触れたり、素朴な疑問を人に投げかけるということができなくなると思うんですよ。なので、ぜひそういう時間を、旅に出る時間をとってください。そのために受験を頑張ればいいって僕は思います。僕も本当に幽霊学生でしたが一度ピンチがありまして、大学の中で語学の授業というのがすごく厳しかったんですね。1年半にわたって週に5コマあって3回休むとその期の単位がもらえない。だからここをクリアしないとダブルどころか卒業が不可能という話で、僕はこれで退学を覚悟しましたが、たまたま担当の先生というのがアメリカから来た元ヒッピーの人で。「君はおもしろいから無理に授業に出なくていいよ。それよりも旅が好きなら、行って経験したことを帰るたびに話してくれ」と。「そっちのほうが本当の学びの場だと思うよ」と言ってくれまして。おかげでありがたく単位を頂戴しました。その先生、今どこにいるのか。旅をしているうちに連絡先をなくしてしまいまして、きっとどこかで元気にやっていると思いますが。でも、その先生が言ってくれたこと。旅でいろんなものに触れて感じてそれを自分の糧にしなさい、というか、それが本当の学問だということが、僕の心にずっと残っていて、とても感謝しています。そのときの経験とかがあって、やっぱり今の自分がいるのがなと思っています。というわけで受験生のみなさん、ぜひ頑張ってください。
野村訓市
1973年東京生まれ。幼稚園から高校まで学習院、大学は慶応大学総合政策学部進学。
世界のフェスティバルを追ってのアメリカ、アジア、ヨーロッパへの旅をしたトラベラーズ時代を経て、99年に辻堂海岸に海の家「SPUTNIK」をプロデュース。世界86人の生き方をたったひとりで取材した「sputnik:whole life catalogue 」は伝説のインタビュー集となっている。
同名で「IDEE」よりインテリア家具や雑誌なども制作。現在は「TRIPSTER」の名で幅広くプロデュース業をする傍ら、ブルータス等の雑誌などで執筆業も行う。