ON AIR DATE
2019.06.23
BACKNUMBER
  • J-WAVE
    EVERY SUNDAY 20:00-20:54


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訓市が antenna* からセレクトした記事は・・・

レッチリ、スラッシュ、布袋……40代が手にすべき憧れのギターガイド

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TUDOR logo

Theme is... GUITAR


『Travelling Without Moving』=「動かない旅」をキーワードに、
旅の話と、旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。


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--- 世界を旅する若者はギターを弾こう!---

番組前半はリスナーの皆さんから手紙、はがき、メールで寄せられた
旅のエピソードと、その旅にまつわるリクエスト曲をお届けします。
訓市の“メッセージ返し”もお楽しみに!

後半のテーマは「ギター」。
中学生の頃に初めてギターを手に入れて最初に直面した“大きな壁”とは?
バックパッカー時代にギターを弾いて皆んなで歌って
仲良くなったエピソードについて語ります。
これから世界中を旅しようと志している若者たちに訓市から提言!


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番組では皆さんの「旅」と「音楽」に関する
エピソードや思い出のメッセージをお待ちしています。
「旅」に関する質問、「旅先で聴きたい曲」のリクエストでもOK!

手紙、ハガキ、メールで番組宛てにお願いします。
メールの方は番組サイトの「Message」から送信してください。

リクエスト曲がオンエアされた方には番組オリジナル図書カード、
1000円分をプレゼントします。
皆さんからのメッセージ&リクエスト・・・ お待ちしてます!


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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
antenna* TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛

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2019.06.23

MUSIC STREAM

旅の記憶からあふれだす音楽。
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
1

In My Head / Tommy Guerrero

2

Smells Like Teen Spirit / Patti Smith

3

Stop Crying Your Heart Out / Oasis

4

Stay / Cat Power

5

サイレンの歌 / キリンジ

6

Redemption Song / Eddie Vedder & Beyonce

7

One / Cowboy Junkies

8

Save Tonight / Eagle-Eye Cherry

2019.06.23

ON AIR NOTES

野村訓市は、どこで誰に会い、
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。


Kunichi was talking …


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なんでギターなのかというと、最近自分が勝手にギターを弾くようになったもので、すっかりハマっているのでギターの話をしようかなと。友人でもあるトミー・ゲレロのライブの前にステージで音響さんの音が上手く出ないのを良いことにトミーのギターを奪ってバンドをくっ付けてみんなで歌ったりしてトミーに“お前本当に”という顔をされていたんですけど、僕は習い事がすっごく苦手で学校に行くのとか、誰かに習うっていうのは1度も習ったことは無いですけど、多分中学1年生くらいの頃でしょうか、なんとなく御茶ノ水のイシバシ楽器かなんかに行って一番安いエレキギターを買ったのが最初です。今の若い子っていうのは自分で音楽を作るとか演奏するっていうとギターの前にPCで作ったりとか、もしくはすぐDJを始めるなんていうのが多いらしいんですけども、僕らの頃っていうのはもう間違いなくギターでしたね。そしてギターを買うと最初に練習するのがレッド・ツェッペリンの「天国への階段」っていうのが何故か延々と語り伝えられる。もうルールみたいな感じで僕も買った時に友達の従兄弟のお兄さんが近くにいて、「おお、訓ちゃんギターを買ったのか。じゃあ最初はこうだ」って言って弾かれたのがやっぱり「天国への階段」でした。まぁ買ってから弾いたり弾かなかったりっていうのを数年したような気がします。簡単なコードっていうのは実は1日とかで覚えられるんですよ、なんとなく。だから1週間もするとそれっぽい曲っていうのはなんとなく弾けるようになるんですね。これは多分全員そうなんですけれど、その先に「じゃあ訓市くん、Fも抑えられるの?」「F…?」っていう鬼門となるコードがあるんですけど、それがバレーコードと呼ばれるもので、人差し指を伸ばして1弦から6弦まであるギターの弦を全部いっぺんに抑えなきゃいけないっていうコードなんですよ。これがもう本当にコツを掴まないと何この不可能な教えっていう感じで、Fで挫折する人が大変多いんですが、僕もその1人でFをやってもう指がつるみたいになってはギターを叩きつけてやろうっていうのを何度も繰り返しました。そんな僕がやっとFが抑えられるようになったのはテキサスにいた頃でした。僕がホームステイしていた家にはそこの子供以外に養子として引き取ったアメリカ人と、もう1人ドイツ人の留学生がいました。コイツが本当に女たらしで、家族が6人いて、みんな同じ時間にシャワーを浴びたりして学校や仕事に行かなきゃいけないのに、コイツが入ると1時間は出てこないんですよ。みんな「どこを洗っているんだ?アイツは」っていう。で、髪型にも凄くこだわりのある人で、今度は洗面所の鏡の前から動かない。よくそんなこんなで喧嘩をしましたが、彼がドイツからアコースティック・ギターを持って来ていて、女の子に歌うためなのか、よくバラードを弾いて歌っていたんですよ。それを見て、「ちょっと僕にも貸してくれよ」なんてやっているうちに突然Fが抑えられるようになったんですね。ギターのそういうのって毎日練習してもちょっとずつ上手くなんかならないんですけども、ある日突然ブレイクスルーがあるんですよ。「あれっ、出た!」みたいな。それが来るまで皆さん諦めないでほしいんですが、僕にもそのブレイクスルーが突然訪れまして、その瞬間から勝手な弾き語り野郎、野村訓市が誕生しました。それは本当に嬉しくて簡単なコードをかき鳴らして、それと一緒に歌えるっていうのがこんなに楽しいことなのかって思いました。そうなると大して好きじゃなかったくせにジョン・レノンの「イマジン」とか「スタンドバイミー」とかを覚えて弾いてしまうわけですよ。何度もこの番組でも話したことがありますが、そういう曲って本当に一瞬でみんなを一つにして合唱させるものすごいパワーがあるんです。こればっかりは皆さんにも是非体験していただかないと分からないことだと思うんですけども。


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ギターに一番お世話になったのはバックパッカーをやっている時です。本当にギターを弾いて歌っていうるうちに随分色んな人と仲良くなりまして、知らない人の家に随分泊めてもらいました。そういう所にいるうちに「お前、この曲はこうやって弾くんだよ」って教えてもらったりしました。一時期は本当に流しが出来るくらい持ち歌があったんですけども、今は忘れてしまいました。ただし、今はiPhone用とかに便利なアプリがあって検索するとコードと歌詞がすぐ出てきますし自動スクロールもしてくれるので、昔の紙の譜面みたいなのを見て途中でめくってピックを落とすとかそういうことは無くなりました。ですので、知っている曲であればリクエストで「訓市あれを弾いてくれ」っていうと大体流しが出来ます。もちろんあまり複雑なコードじゃなければという条件付きなんですけども…とはいえ最近はそんなに弾くことも無くなっていました。たまに酒を飲んでいて、そのバーにギターがあって、他の客もいなくて、なおかつ店主のお許しが出た時にポロロロロンとか、友達の家で飲んでいる時にギターがあった時にちょっと触る程度だったんですけど、今年の頭にイギリスからミュージシャンの友達が東京に来ていまして、最初は1週間の予定が2週間、3週間と延びていったんですけど、その途中で「ホテルで作曲して軽く録音したいからギターを買いに行きたい」と言い出したんですよ。「ギター屋さん、どうしようか。じゃあ2人で御茶ノ水でも歩いてギターを見に行こうか」と行きました。プラプラと回って彼が気に入ったギターを試し弾きして、「んー、良いけど違うなぁ〜」とかやってるうちに、とある1軒で古いジャズギターを見つけてしまったんですよ。ジャズ・ギターはアコースティック・ギターみたいなものですけどバイオリンみたいなホールが空いていて、後付けのマイクも付けられるのでエレキとしても使える。カッコイイし良いなぁくらいに思っていたんですが、まぁ2度とギターなんて買うことはないと思っていたんですよ。ところが、その御茶ノ水で見つけたのは大好物のブロンドという色でしたし、握り心地も良いですし、一目惚れしてしまいまして。そうなると自分に対しての言い訳で、“考えてみればほぼ何もこの半年ぐらい買ってないぞ”と。買うのはレコードと本くらいで本当にお金を使うのってお酒と帰りのタクシーとかぐらいしか無いわけですよ。だからこれは良いだろうと思って買ってしまいました。そして、友人のミュージシャンはギターを買わずに僕のを借りて使ったりしていたっていう訳の分からないことになってしまったんですけども、それ以来ギター熱が急に上がって、ほろ酔い気分で所構わず弾いています。先日はバーでも弾きましたし、トミーのステージのリハの時にも弾きましたし、レコーディングが毎日続いて疲れたと言っている人のリビングでまた勝手に弾いたりと、まぁ楽しいですね。今、バンドを組みたいと思ってるんですけどバンドというとパンクにするか何をやろうかまた悩む妄想がめちゃくちゃ楽しい。皆さんも是非一緒にギターを弾いてみませんかっていう訳の分からない話なんですけども、良いですよ思ったより簡単で。そして、これから世界中を旅しようとする気骨なる若者たちよ、宿代にお金をかけたくない、素敵な女の子と出会いたい、そんな無理難題な夢をたくさん持っている若者は絶対にギターを練習した方が良いと思います。