ON AIR DATE
2020.12.13
BACKNUMBER
  • J-WAVE
    EVERY SUNDAY 20:00-20:54


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訓市が antenna* からセレクトした記事は・・・

本当の「クリスマス」の意味を知っていますか? 起源・サンタクロース・プレゼント・歌・料理・過ごし方などもまとめてご紹介

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TUDOR logo

Theme is... CHRISTMAS



『TRAVELLING WITHOUT MOVING』・・・
「動かない旅」をキーワードに旅の話と、
旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。


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番組前半はリスナーの皆さんから手紙、ハガキ、メールで
お寄せいただいた旅のエピソードと、
その旅に紐付いたリクエスト曲をオンエア!
選曲のオーダーや悩み相談にもお答えします。

後半のテーマは「クリスマス」。
かつて、バブル期に体験した日本のクリスマスの過ごし方。
世界を旅していた時にポルトガルの教会で肌に触れた賛美歌。
コロナ禍の中で過ごす今年のクリスマスを前に訓市が思うこととは?


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番組では皆さんの「旅」と「音楽」に関する
エピソードや思い出のメッセージをお待ちしています。
「旅」に関する質問、「旅先で聴きたい曲」のリクエストでもOK!

手紙、ハガキ、メールで番組宛てにお願いします。
メールの方は番組サイトの「Message」から送信してください。
皆さんからのメッセージ&リクエストをお待ちしてます!!


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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
TUDOR TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛

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2020.12.13

MUSIC STREAM

旅の記憶からあふれだす音楽。
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
1

Lonely Boy / Andrew Gold

2

River / James Taylor

3

My Love / Corinne Bailey Rae

4

Through The Rain / Mariah Carey

5

Merry X'mas In Summer / Kuwata Band

6

Don't Look Back In Anger / James Bay

7

A Case Of You / Prince

8

Super Rich Kids / Sly5thAve

9

This World / Everything Is Recorded

2020.12.13

ON AIR NOTES

野村訓市は、どこで誰に会い、
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。



Kunichi was talking …


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大体来週くらいからですかね、だんだんラジオでもマライア・キャリーの歌がループでかかったり、達郎さん大忙しみたいな感じで、もう亡くなったジョージ・マイケルが「Last Christmas」を歌いまくるという、そういう時期が来るんですけど、一足先にクリスマスの話をしたいと思います。クリスマスというと日本ではなぜか恋人と過ごす夜、そんな風潮がありましたけど、世界を見渡せばクリスマスとは日本の正月に近くて、家族とか親戚が集まって一緒に夕飯を食べたり、カトリックのクリスチャンたちは教会に行って過ごす日です。今年はコロナで世代を超えて集まるというのがとても難しいことになってしまいましたけど、皆様はどのように過ごす計画を立てているでしょうか? 僕の場合は例年ですと、家族持ちが増えてきたのでクリスマス前あたりに大きな大きな大忘年ダンスパーティというのをやって、日が昇るまで酒を飲んで千鳥足で家に帰るというのをやっていました。それをやらないと、「もう今年は飲まなくても踊らなくてもいい」と心の底から思えなかったんですね。なんか物足りないっていう。そしてクリスマスは静かに過ごして、年の瀬を東京で迎えるっていうのが自分のパターンだったんですけど、今年はどうもそれも叶わない感じになりました。当然、大忘年ダンスパーティなんか出来る状況じゃありませんし、ストレスを抱えたまま1人でワインをラッパ飲みするようなクリスマスにしないように気を付けなればと思っています。ヨーロッパのクリスマスなどは一体どうなってしまうんでしょうか。通常ですとクリスマス後、翌日からは大セールが始まって、みんな買い物に走ったりするんですけど、今年はそれもないかと思います。まぁ下手をすれば教会のミサっていうのも出来ないかもしれません。閉ざされた空間に大勢の人が集まって賛美歌を歌ったりするっていうのもとても危ないこととなってしまうかもしれないですから。僕はクリスチャンでもなければ仏教徒でもなく、絵に描いたような無宗教の人間ですが、宗教建築に出かけて行くのはとても好きです。信仰の賜物なのか、もしくは信者を集めるためなのか、まぁとにかく世界中にはあらゆる種類の神様がいて、それを信じる人達はその神の偉大さを表すためにものすごい建築物を作ります。そこの中で厳かな気分になるというのは確かなことで、僕は随分色んなところに出かけていったことがあります。神社、お寺、もちろん各地の教会、モスクにも行ったことがありますし、いわゆる新興宗教と言われているところもですね、建物だけはすごい興味があって、こんなの建てちゃうんだ、中見せてくださいって正面から堂々と言うと怪しまれるんですけど結構見せてくれるんですよね。その中でもクリスマスのミサが行われてる教会というのはとても良いものです。昔まだ小学生だったか、世田谷にある大きな教会に出かけたことがあります。「あれ、サンタさんが来るって感じのクリスマスとは随分様子が違うぞ」とその場で感じました。「でも、こういうのが本当のクリスマスなんじゃないのかな?」とも感じました。サンタの服が赤いのはコカコーラ社が広告でそうしつらえてからと何かで読んだことがありますが、僕たちが知っているクリスマスというのは本来とは大分かけ離れていたものなのです。


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以前も話した事あるかと思うんですけど、もう何年前ですかね? まだ90年代だと思いますけども、ポルトガルでクリスマスを迎えた時にリスボンにある教会に行ったことがあります。若いヒッピーのような現地の友達たちが連れていってくれたんですけど、とても古い大きな教会で、そこに入ってミサの賛美歌を聴いていると、まるで現実ではないようなとても美しい時間が流れていました。教会に人が集まるというのは日本人の感覚でいうと初詣のようなものかもしれませんが、それとはまた違った厳かな趣があります。三密を避けるために色んな施策が考えられており、今年のクリスマスのミサっていうのがどういう形になるのか僕もちょっと分からないんですけど、もし訪れる機会がありましたら、是非今年じゃなくてもですね、教会に行ってみてください。そうすることで、これが本当のクリスマスなのかと納得すると思います。今の若い人はどう思っているのか分かりませんけど、僕のような40代後半以上の方の頭にはですね、今でもバブル時代のクリスマスというのがこびりついていると思います。しかし、あれは一体なんだったんでしょうね? 高校生の頃がちょうどバブルがはじけてまだ実感っていうのがない、まだまだ平気でしょっていう時代とピッタリ当たっているんですけど、同級生の中でもシティホテルを予約して彼女と過ごすとかですね、イタメシヤを予約するとか、何かこの一晩にお金と労力をかけないと一生彼女ができないみたいなものすごい焦燥感みたいなのがありました。ただ、恋人と過ごすのがクリスマスと勘違いしているのは多分日本とかだけで、本来のクリスマスというのは家族や親しい友達たちと静かに過ごすものですから、今年のようなコロナ禍のクリスマスはその本来の過ごし方をする人も多いんじゃないんでしょうか。昔からどんな戦争をしていてもクリスマスの日だけは休戦をしていたという話を読んだことがあります。この日だけは互いを攻撃するのを止めて静かな1日を過ごす。本当に素敵だと思うんですけど、今年はどうなんでしょうか? 特に本当の戦争以外にでもですね、日本だけじゃなくて世界中でコロナとの戦いっていうのがあるんですけど、それには休戦がありません。けれど、毎日病院でそれこそ命がけの治療を続けてくれている医療関係者の人たちにクリスマスだけとは言わず、少しでも休息がとれる日があればいいなと願っています。