ON AIR DATE
2021.05.02
BACKNUMBER
  • J-WAVE
    EVERY SUNDAY 20:00-20:54

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訓市が antenna* からセレクトした記事は・・・

気になるけどハードルが高い 落語の寄席ってどんなところ?

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TUDOR logo

#344 --- --- 訓市センパイに呼ばれて... Licaxxx来訪!--- ---

『TRAVELLING WITHOUT MOVING』・・・
「動かない旅」をキーワードに旅の話と、
旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。


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番組はDJ Licaxxxと二人でお届け!
前半はリスナーの皆さんからのメッセージを紹介します。
後半のテーマは「睡眠と落語」。
寝付ける?寝付けない?という話から、
訓市が試したのは「落語」。その結末とは・・・。


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「旅」と「音楽」に関するエピソードや思い出の
メッセージをお待ちしています。
「旅先で聴きたい曲」のリクエストも大歓迎!

手紙、ハガキ、メールで番組宛てにお願いします。
番組サイトの「Message」から送信してください。
皆さんからのメッセージ&リクエストをお待ちしています!!


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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
TUDOR TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛

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2021.05.02

MUSIC STREAM

旅の記憶からあふれだす音楽。
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
1

Take Me Home (Extended Remix) / Phil Collins

2

I Always Was Your Girl / Everything But The Girl

3

Never Change / Jeremy Passion & Melissa Polinar

4

Sweet Virginia / The Rolling Stones

5

われらの旅立ち / 荒木一郎

6

Radio King Dom / The Beach Boys

7

Alan's Psychedelic Breakfast / Pink Floyo

8

I Knew The People / Ry Cooder

2021.05.02

ON AIR NOTES

野村訓市は、どこで誰に会い、
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。

Kunichi with Licaxxx


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僕の周りには、よくなかなか寝付けないという人が沢山います。僕は割とどこでもすぐ寝られるたちで、その辛さが普通の生活をしていると全く分かりません。そして全く動かずコンコンと眠りにつくので、友達にはよく死んでいるんじゃないかと思われたりしていました。いびきもかかず、寝息もあまりたてないので、その内さらに手も胸の上にクロスして置いて寝てたこともあるので、「エジプトのミイラみたいだ」と言われたこともあります。あまりにも動かないのでたまに朝起きると腰がとても痛いのが寝付きの良さの難点です。昔はお金が無いので海外に1度行くと、そこからの移動は大抵バスか電車だったんですけど、寝たり起きたりするあの時間がすごい好きでした。ふと目を覚まし窓の外を見ると景色が一変していて、さっきまで街外れを走っていたと思っていたのが、いつの間にか山の谷間を走る一本道だったり。それを見て「おぉ」と思いながらまた2分後ぐらいに眠りに落ちて、気づくとまた違う街中を走っていたり。寝台列車に乗っていて、誰もいない駅のプラットフォームに停車している時の景色も好きでした。そうやって移動の時に寝たり起きたりする時は、逆によく夢を見た気がします。最近の朝まで酒を飲んで数時間寝て朝すぐ飛び起きる。そんな時には夢など見たことがありません。まぁとにかくこの番組をやっていて、よくリスナーさんからのお手紙に「なかなか寝られない」とか「この番組をリアルタイムで聴いていて寝落ちした」とか、「radikoで寝る時に聴いて、お経のように聞こえてよく寝られる」というハガキが来まして、人様の役に立てて嬉しいような、と同時にそれじゃ完全お経じゃないか、内容なんてどうでもいいんだなと複雑な気分にもなるんですけど。話を聞いていると眠くなるって、それ授業がつまらない学校の先生じゃないですか。思い出してみると、いました僕にもそういう先生が。声が低くて真面目なんですけど、いつも片手に木製の大きな定規を持っていて、授業中に寝ようものならそいつでバチーンとやられるんですけど、みんなすごくそれが怖くて緊張して授業を受けるのですが、何しろ低い声で同じリズムで淡々と話すので、5分もすると睡魔が襲ってくるんです。もうそういう時は手の甲をつねったり、コンパスの針で腿を刺してるやつもいましたし、色々足掻くんですけどもそれでも眠くなる。その系統に自分もいるのかと思うと、すごく複雑な気分です。



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人の話す声というのはある種の催眠効果があるというか、眠気を呼ぶのは事実です。僕がよく行っていたジャズやソウルをかけるレコードバーのご主人に、寝る時にどんな曲を聴くか尋ねたことがあります。海外ではよく家でまったりとか、チルに過ごしたい用のコンピレーションアルバムが沢山出ているぐらいまったりした曲というのは人気で、レコードが1万枚以上あるそこの店のマスターなら必殺技のような寝られる曲をたくさん知っていると思ったのです。そしたら「そんなもの聴かない」とばっさり言われました。「音楽なんて聴いて寝られるか」と。「寝るには落語に限る」と言って店の片隅のコーナーを指差しました。客の目につかない、手を触れることの出来ない一角は全て昔の落語のレコードでした。上手い噺家のレコードを聴いていると、たとえその話のオチから何から全て知っていたとしても確実に寝落ちすると。そういえば落語を聴く友達が他にもいました。フジロックで一緒の部屋に泊まっていた友達がヘッドホンが無いと大騒ぎを始めました。「俺は無いと寝れないんだ」「なにを聴くんだ?」と聞いたら落語でした。2人とも強度の不眠が落語で救われたと言っていましたから、眠りにつくのが大変だというリスナーの方がいましたら是非とも試してみてください。僕の場合ヘッドホンを付けて試してみたのですが、たぶん最初の1〜2分で爆睡してしまったので、まぁいつものことなのでちょっと評価が難しいのですが。なので今日は僕が旅をしている移動中とかホテルで寝られない時にかけてすぐ寝てしまうものをかけていたのですが、お薦めは映画『パリ・テキサス』のサントラにある「I Knew These People」です。このサントラはライ・クーダーの渋いスライドギターが炸裂するメインテーマが有名ですが、寝落ちするといえば絶対この曲で、ライが奏でる音楽に合わせて主演だったハリー・スタントンがサム・シェパードの書いた小咄を朗読するのですが、今まで1度も最後まで聞けたことがないです。結構良い話なんですよ、ブコウスキーみたいな。男と女についての話で、上手い入りだなーって思うんですが、2人がどうなったのか未だに知らないんです。聴けなくって。なのでLicaxxxさんも、是非次にDJをやって寝たいし、今日はバッハのパイプオルガンも効かないわ!どうしましょう!っていう時はこれを聴いて、この人が何を英語で話しているのかっていうのを聴き取ろうとすればするほど眠くなるんですよ。話ってそういうもんじゃないですか。是非、寝るのが大変だという方はサントラを買っていただきたいんですが、今運転中の皆さんは真剣に聴かないようにしてください。