TUDOR TRAVELLING WITHOUT MOVING

『TRAVELLING WITHOUT MOVING』・・・
「動かない旅」をキーワードに旅の話と、
旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。


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#419 --- 今夜は“お便り”と“リクエスト曲” ---

番組宛にお寄せいただいた訓市の大好物、
“お便り”をまとめてご紹介します。
曲のリクエストはもちろん、
選曲のオーダーにもお応えします。


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「旅」と「音楽」に関するエピソードや思い出の
“お便り”をお待ちしています。
「旅先で聴きたい曲」のリクエストも大歓迎！
手紙、ハガキ、メールで番組宛てにお願いします。
番組サイトの「Message」から送信してください。

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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
TUDOR TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛

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KUNICHI was talking

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★RN：クライヌリシュの風 さん
南米アルゼンチン在住の50代です。大学卒業後、人生の約半分を中南米7カ国で暮らしてきました。日本には直近で2018年から2021年3月まで住んでいましたが、その時、毎週日曜日夜は『Travelling Without Moving』を聴いて中南米に思いを馳せていました。今、一時帰国中ですが、滞在先のホテルで東京の夜景を見ながら訓市さんの番組を聴けることを喜んでいます。

☆KUN：
随分と中南米の国を渡り歩いているんですね。僕はアルゼンチンは行ったことがなくて、遠いじゃないですか。いつかブエノス・アイレスに行ってタンゴを聞いてみたいですし、パタゴニア、アウトドアメーカーの名前の通りの場所ですけども、「パタゴニア」っていうのは本当に昔のヨーロッパの景色みたいなのが唯一世界で残ってる場所だって聞いたことがあります。山があって、森があって、氷河があって。何しに行きたいんだって聞かれると返事に困っちゃうんですけどもね。何もしないで山を眺めてタバコでも吸いながら、遠くへ来たもんだ・・・みたいなことを呟いてみたいものです。



★RN：ハルヒナ さん
「旅」は私にとっても人生において重要な要素ですが、40歳を目前になってきている中、付き合い方が変わってきました。20代の頃には無謀というか行き当たりばったりの旅が格好良いと思い、無計画でアジアを旅したりしていました。今では家族ができてコロナもあり、すっかり旅と無謀さとは疎遠になってしまいました。ただ、この歳なりの旅の仕方があるのかな、と今は感じています。訓市さんは歳とともに旅への向き合い方は変わりましたか？

☆KUN：
そうですね、変わりましたね。無計画が無謀なのかどうかはちょっと分からないんですけれども、若い頃はお金はないけど時間はあるっていう生活でしたから。とにかく安くあげて長くいたい。その“長くいたい”っていうのが唯一こっちが持っている手持ちのカードみたいなもので、行ってみて気に入れば1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月とどんどん資金が続く限り延長できたんですけども、今は無理ですよね。固定費あるし。家賃払って学費払ってっていうのをしなくちゃいけないじゃないですか。それが何にも無かったとしても、やっぱり長くはなかなか行きづらいですし。ただ、短いなりの・・・まぁ出張が多くなっちゃったんですけども、その間にもどうやったら有意義にその時間をフルで使えるかなっていうことを考えるようになったのが歳を取ってからの旅の仕方でしょうか。



★RN：Marco さん
逗子の潮風に包まれながら生活を営む35歳、1児の父です。ここ数年で結婚、出産、マイホーム取得とライフステージも劇的に変化し、当時の彼女は妻となり、現在2人目を身ごもっていて来年2月には2人目が生まれる予定です。所帯じみた話で恐縮ですが… 私も妻も働いてる、いわゆる共働き世帯です。もちろん子供がいる生活は楽しい！の一言に尽きますが、リアルな生活は慌ただしくそれなりに荒れて、2歳児に日々自分の忍耐力を試されているそんな日々。身を置く世界は全然違いますが、訓市さんも共働きで子育てもしている先輩ですので、夫として・父として心がけていることや信念などあれば教えていただけると幸いです。

☆KUN：
なんでしょうね、ここで偉そうなことを言うと総ツッコミが入りそうなので何も言うことはないんですけども、心がけていることや信念って出来てないことが多いと思いますし、こういうことを聞かれるのが一番困るんですけれども…。まぁでも、2歳児に忍耐力を試されてると書かれていましたが、将来それが最高の思い出になるわけですよ。何でも出来るようになっちゃった子供を見て、「あの時に戻ってくれ」「赤ちゃん返りしてくれ」って念じても絶対戻ってくれませんからね。考えてみると親と子供が一緒に住む時間って結構短いと思うんですよね。あっという間に向こうは育ちますし、親なんかより友達の方が大事だっていう風になるじゃないですか。良いことだと思うんですけども、そう考えるとべったりっていうか家族家族っていう感じで過ごせるのって小学校の高学年に入るくらいじゃないでしょうか。部活とかが始まればそっちの方に比重が行ったりもしますし。なので、あと何年しかないっていうカレンダーを作って逆算して一緒に過ごすっていうと忍耐力を試されるとも思わなくなると思います。もっと試させてくれ！っていう・・・お願いだ！っていう方にマインドを持って行ってみませんか。



★RN：きみー さん
いつも耳心地良く聴いています。子供の頃、お祖父ちゃんの耳かきをするのに妹と取り合っていました。お祖父ちゃん、子供な私たちによくやらせてくれたなと思い返しては、時折痛みを我慢しながらも嬉しそうなお祖父ちゃんの顔が今でも浮かびます。今は彼の耳かきをして至福の時間を感じている40代女性です。ヨダレを垂らして身を委ねてくれるってなんと愛おしいことでしょうか。動物でいう毛づくろい的な見かけだと思うのですが、信頼がないと出来ない行為だと最近改めて感じます。訓市さんは耳かきされるの好きですか？

☆KUN：
好きですって言ったら掘られそうな勢いですけども、自分でやってますね。耳かきというと思い出すのが、インドのデリーに昔、時間潰しで公園とかでブラブラしてると耳かき職人のおじさんっていうのが何人もいたんですよ。ノートを持っていて、「今までの世界中の顧客に書いてもらったメモだから、これを読めば私がいかに素晴らしいかっていうのが分かる」って見せてくるんですよ。日本人も書いていて、大体書いてあるのが「このおっさん、ベンチにいたら寄ってきて、暇だったし安いから受けたんだけど、さらに良く取れるという謎の薬品はまじ辞めときやー」みたいな。でもその耳かき職人のおじさんは全員が絶賛してると思ってるんですよ。それがすごく面白くって、全部読んで結構喋ってから「じゃあね」って言って帰ったんですけど、今となっては1回ぐらいほじってもらえばよかったかなーって思ってます。



★RN：スケートボウヤ さん
25歳社会人、男です。先日『トップガン マーヴェリック』を観てきました。それを観ている時、以前どこかで「トム・クルーズはあまり好きじゃない」と訓市さんが言っていたのを思い出し、訓市さんは『トップガン』を観ていないのかと考えてしまいました。『トップガン マーヴェリック』は観に行かれましたか？ もし行かれていないのであれば、是非映画館で観ていただきたい映画の一つです。自分はこの時代に生き、この映画を映画館で観ることが出来たことがとてもラッキーだなと感じました。

☆KUN：
そうなんですよ、トム・クルーズが苦手なんですよ。なんですかね、この偽善の正義の仮面を被ったアメリカ人みたいに見えちゃう自分は相当ひねくれてるのかもしれませんけれども、どうもね、「ザ・トム・クルーズ」って感じじゃないですか、あの演技とかも…。だから集中して観れないんですよ、あの眉毛と目がくっ付いたキリッとした顔がスクリーンに出てくると。『トップガン』自体は観ているので気にならないわけじゃないんですけども、どうなんですかね。具体的に本当にどの辺が面白いのか。みんなが良いって言えば言うほどひねくれてきて、『E.T.』と一緒で“死ぬまで絶対観ないぞリスト”に入ってしまいそうなんですけれども… 皆さん、本当に良いんでしょうか。



★RN：わこ さん
私は29歳で、今年6月に初産で長女を出産しました。先日いつものように娘を寝かしつけ、さてご飯を食べようとなった時に主人から「訓市さんのラジオ聴こうよ！」と誘いを受け、娘を起こさぬよう少量の音ですが訓市さんのラジオを久々に拝聴。愛くるしい我が子の成長を見守る毎日ですが、心身共に疲れきっていたのも正直あった中で訓市さんの渋く耳触りの良い声を聴いた時、毎週聴いていた懐かしい日々が蘇り、なんだか泣きそうになりました。愛娘ができて生活が一変して、嬉しいけど大変な毎日。出産前によく先輩ママから言われていた「子供ができたら自分のことはどうでもよくなる」という言葉が間違いではなかったのかもしれません。外食をしたり、旅行をしたり、ネイルや美容院等へは気兼ねなく行けなくなりましたが、こんなにも愛おしいと思える娘に出会えた今の毎日が幸せだと思えます。訓市さんはこれまでで”幸せだ”と思えた瞬間はどういう時でしたか？

☆KUN：
幸せってなんですかね。酔っ払いすぎて何も覚えてないんですが、気持ち悪い〜って思いながら楽しかったなーって思って起きた日の朝ってすごく幸せじゃないですか。ディテールが曖昧な分、繰り返すんですけどね。あれ？ なんであんなに楽しかったんだろうみたいな。まぁ大きい幸せっていうより小さい積み重ねの方が大きいですね。子供が初めて自転車に乗れた時とか、我がことのように他人のそういうことを喜ぶっていう感情っていうのは、中々そういう時じゃないと得難い感情だと思います。友達のことをすごく応援していたり、自分はそういう気持ちが大きいと勝手に思っていましたけど・・・。子供のそういう初めてっていうものに立ち会えるっていうのは、自分が初めて自転車乗った時とかも思い出させてくれるんですよ。それって巻き戻しで自分自身の人生を見ている様な幸せな気分っていうか、ものだって思います。