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訓市が antenna* からセレクトした記事は・・・
監督は元恋人!キアヌ・リーブスが日本のウイスキーを称える記念作品に出演
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『TRAVELLING WITHOUT MOVING』・・・
「動かない旅」をキーワードに旅の話と、
旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。
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#455 --- 今後4〜5年が大きな分岐点 ---
前半はリスナーの皆さんから寄せられた
“お便り”を紹介。
曲のリクエストや選曲のオーダーにもお応えします。
後半のテーマは、「サントリー・タイム」
友人で映画監督のソフィア・コッポラが製作した
サントリーウイスキー100周年記念のビデオ。
訓市も協力して東京で撮影した時の
エピソードについて語る。
学生の頃に観た映画でファンになった
キアヌ・リーブスを一緒にハイボールを飲む!
という幸せな時間・・・
そして、改めて感じる東京の近未来の姿。
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「旅」と「音楽」に関するエピソードや思い出の
“お便り”をお待ちしています。
「旅先で聴きたい曲」のリクエストも大歓迎!
手紙、ハガキ、メールで番組宛てにお願いします。
番組サイトの「Message」から送信してください。
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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
TUDOR TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛
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MUSIC STREAM
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
Purple Rain / The Waterboys
I Don't Think That I Like Her / Charlie Puth
Dealer / Lana Del Rey
Quoi / Jane Birkin
夜の盗賊団 / ザ・ブルーハーツ
Strange / Galaxie 500
No More Lies / Thundercat & Tame Impala
How Can You Mend A Broken Heart / Al Green
Crimson And Clover / Joan Jett & The Blackhearts
ON AIR NOTES
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。
KUNICHI was talking
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先日、サントリーウィスキーの100周年記念というビデオが公開されました。100周年ってすごいですよね。100年前に仕込んだウィスキーがまだ残っていたら美味いんだろうな〜と思ってしまうのは飲兵衛だからでしょうか。同じものを100年作っているというのはすごいなと思ったのですが、それと同時にこの100周年記念のビデオを観て、本当に色んな広告を作っていたんだなぁと思いました。動画の中では過去に作られたサントリーウイスキーの広告やCMがコラージュされて出てくるのですが、まぁ本当に色んな人が出てきます。何かそれを観ているだけで今までのカルチャー誌を見たような気になるというか。映画監督から俳優、そして歌手。海外でいうとマット・ディロンなんかも出てきますが、あれこんなのあったっけ?とあまり覚えていないものから、女優の大原麗子さんのCMなんていうのは小さい頃よく繰り返しテレビで流れていましたから懐かしかったですし、そこには20年前にできた映画『ロスト・イン・トランスレーション』のシーンも組み込まれていて、それもまた懐かしかったです。って言うのも、この100周年記念の動画は『ロスト・イン・トランスレーション』の監督、ソフィア・コッポラが手掛けたもので、ちょうどコロナの前に彼女が家族全員で日本に来たことがありました。『ゴッドファーザー』の監督パパコッポラにその奥さんのママコッポラ、エレノアからソフィアのお兄ちゃん、子供に姪っ子まで10人以上で来たのですが、その時に一緒にご飯を食べて、ソフィアとお兄さんのローマンと渋谷でフラフラ歩きながら飲みに行ったことがありました。昔ながらのバーでタバコの煙がもうもうと曇る中、ハイボールを3人で飲みました。『ロスト・イン・トランスレーション』を撮った時にローマンも撮影カメラマンとしてカラオケシーンとか一緒に撮りましたし、「あれから15年以上経ったんだね、懐かしいね。いつか記念パーティやろう」と話していた時に、そういえばソフィアがサントリーのCMを本当に撮ればいいのにという話になりました。お父さんのフランシスもCMに出ていますし、その思い出から映画の中でビル・マーレーがサントリーのCMを撮るシーンができたんだしと。「いいわね、そのアイディア」と話していたのがコロナ禍に話を進めたらしく、本当になったわけです。今回はビル・マーレーが主人公ではなくてキアヌ・リーブスに変わり、動画の冒頭とエンディングをリアルに撮るから手伝えと連絡が来たのが昨年の終わり頃。今年で『ロスト・イン・トランスレーション』は20周年なので、何かそれ以来の感じになるといいね!なんていう話をしていました。
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動画を撮るっていう時に、『ロスト・イン・トランスレーション』で一緒に出ていたヒステリックグラマーの北村信彦さん、そして違う世代も入れなければと思って、よく酒を飲むのでRADWIMPSの野田洋次郎くんにも声をかけました。と言うのも僕らはキアヌと飲みながら話す友人役で、通常運転というか普段と変わらない感じでいきなり喋りながら飲むと言ったらよく知ってる人がいいからと思ったからです。撮影で会ったキアヌは初対面だったのですが、噂通りの本当に良い人でした。静かですが感じも良くて、そして何より確かに一人が好きそうな感じでした。とは言えバイクの話を振ると「僕はバイクが大好きでブランドも持ってる」と色んな話をしてくれたんですけども、一番面白かったのがキアヌがサンセットでバイクで事故った時。大変だったらしいんですよ、もう血まみれになって骨出ちゃったりとか。今でもその傷を隠すためにヒゲを生やしているなんて言ってましたけども、その時に一番最初に駆けつけて来てくれたおばさんがいたらしく、血を流すキアヌを見ながら「あなたってキアヌ・リーブス?」って聞いてきたらしいんですよ。「はい」と答えると、「サインください」って。どの国にも同じように空気を読まない人っているんだなーと思いました。ありえなくないですか?自分がファンの人が怪我して血まみれの時にサインくれっていうのは。でもキアヌは本当に良い人で、僕的にはですね、10代から彼の映画をずっと観てきたので、一緒にハイボールを飲むというのは思った以上に感慨深い時間でした。高校の時、僕がテキサスにいた頃に観た『ハートブルー』。皆さん観たことあるでしょうか?大統領のお面を被った銀行強盗と対峙するFBIの捜査官を演じたキアヌの映画。隣町にあったショッピングモールに1軒だけ映画館があって、僕の高校の友達がそこでバイトをしていました。なので行くとポップコーンとコーラをこっそりタダでもらって、裏口から入って自由に映画を観れました。放課後に『羊たちの沈黙』とか色々観ましたが、その時に観た『ハートブルー』は本当に面白くて、何よりレッチリのアンソニーとかがカメオで出演していたりですね、その発見がすごくあったんで映画館で何度も観た覚えがあります。そして、『マイ・プライベート・アイダホ』。リヴァー・フェニックスと出ていた映画も大好きでしたし、本当に素敵な時間を過ごしました。1日でバーの店内シーンを撮って、その翌日に路上を歩くシーンを撮りました。「東京の夜感」と「ウィスキーを仲間で飲むって最高だよな感」が出た素敵な動画に仕上がったと思います。YouTubeでも観れるので是非観てもらいたいのですが、残念だったのはその路上のシーンが渋谷での撮影ではなかったこと。『ロスト・イン・トランスレーション』の頃はまだ色んな路地が残っていて、映画のほとんどのシーンが新宿と渋谷近辺、半径数キロ内で撮ったような気がします。それが撮れませんでした。「変なビルばかり増えたねぇ」と撮影の時も話をしていました。インバウンドを取り込む観光都市だという東京都、そして渋谷区。ショッピングモールのようなビルばかり建てていると本当に誰も来なくなる。観光都市にするなら、それが持続するサステイナブルなものにしなければなりません。最近のビルを見てるとオープンして4、5年で廃れちゃうんじゃないのかなって感じるものばかりで、すごく不安なのは僕だけでしょうか。
野村訓市
1973年東京生まれ。幼稚園から高校まで学習院、大学は慶応大学総合政策学部進学。
世界のフェスティバルを追ってのアメリカ、アジア、ヨーロッパへの旅をしたトラベラーズ時代を経て、99年に辻堂海岸に海の家「SPUTNIK」をプロデュース。世界86人の生き方をたったひとりで取材した「sputnik:whole life catalogue 」は伝説のインタビュー集となっている。
同名で「IDEE」よりインテリア家具や雑誌なども制作。現在は「TRIPSTER」の名で幅広くプロデュース業をする傍ら、ブルータス等の雑誌などで執筆業も行う。