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『TRAVELLING WITHOUT MOVING』・・・
「動かない旅」をキーワードに旅の話と、
旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。
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#472 ---“お便り”ナイト 逆パターン ---
番組リスナーの皆さんから寄せられた
“お便り”をまとめて紹介します。
通常とは逆の選曲・・・
日本人アーティストや日本語曲をメインにセレクト!
選曲オーダーにもお応えします。
旅の話はもちろん、仕事、進路、恋愛、
日々で些細な出来事など・・・
訓市の目に留まった“お便り”をピックアップ!
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「旅」と「音楽」に関するエピソードや思い出の
“お便り”をお待ちしています。
「旅先で聴きたい曲」のリクエストも大歓迎!
手紙、ハガキ、メールで番組宛てにお願いします。
番組サイトの「Message」から送信してください。
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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
TUDOR TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛
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MUSIC STREAM
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
Reflection Eternal / Nujabes
Iwai / ペトロールズ
青月浮く海 / 大橋トリオ
家族の風景 / ハナレグミ
I Swear / Sam Gendel
波よせて / Small Circle Of Friends
いつまでも変わらぬ愛を / 織田哲郎
Tokyo Duv Story / Dub Master X & ピアニカ前田
My Hometown / Neil Young
ON AIR NOTES
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。
KUNICHI was talking
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★From RN:to.sea さん
以前、やりたいことをやるべきか?周りの為に生きるべきか?とアドバイスをいただいた都内30代男です。その後、自分なりにアドバイスを解釈してやりたいことや進むべき道が分かり新たなスタートを切ることができたので、お礼したくお便りしました。やはり周りの助けなど必要ですが、その相手に感謝の心を忘れずに自分のしたいことをして、後悔のない人生にするべきだと改めて思いました。これからは訓市さんのアドバイスを心に置いて前向きに進んで行きたいと思います。ありがとうございました。
☆KUN:
そんなアドバイスしましたっけ?きっとその日は体調も良く、良いことを言ったのかもしれません。とにかく人に相談する時って、本当は自分がもう答えを持っていて、それが正しいのかどうかっていうか、ポンと背中を押してもらいたいから聞くのかなーって思います。自分はそういうところがあるかな。なので、求めた答えが来ないと、「なんだよ、こっちじゃないの」って。「結局、自分で答え出してるんじゃん」って言われますけども、そんな感じが一番良いんじゃないんでしょうか。
★From RN:ルームナンバー108 さん
訓市さんこんばんは。なぜか秋の気配を感じるとセンチメンタルな気持ちが強目に湧いてきます。訓市さんはどうですか?
☆KUN:
秋っていうのはやっぱり、どう考えてもセンチメンタルにならざるを得ないですよね。昼間、天気が良くても夏と違って空が高いところにあるじゃないですか、平たく。あれを見るとなんか悲しくなりますし、昼間暖かくても西日のようなちょっと遠いところから温まっているような感じも寂しいですし。空気が乾いてるっていうのも何ですかね、心の湿度が無くなっていくって言うんですか?その分センチメンタルな気分になったりするんですが、皆さんいかがでしょうか。でもそれはそれで良いこともあって、色んなことを思い出しちゃったりしますけども、散歩をするには最高の季節だと思います。
★From RN:Big Smiles さん
先日、日比谷野外音楽堂で行われたハナレグミのLiveに参加しました。天気予報ではその時間だけ東京は雨マーク。どうにか天気が持つようにと願いながら向かいました。レコードの音とともに軽快に登場した永積さん。優しく、温かく、皆を笑顔にしてくれる永積さんの歌声とともに陽が落ちて、一斉に響き出した虫の声。時より吹く秋の夜風が心地よく、この瞬間にこの場所に立ち会えたことを幸せに感じました。気付けば雨もポツリ程度でとどまり、そこでも永積さんの歌のチカラを感じずにはいられませんでした。訓市さんのInstagram ストーリーズを拝見すると野音の写真が。訓市さんも同じ空間にいたんだ!と嬉しくなり、人生初のお便りを送りました。
☆KUN:
本当に素敵なあったかいライブでしたね。雨がやばそうだって言われてすごい雨具を用意して行ったのに、「実は俺は晴れ男なんだ」って言ってました。そして本当に雨が降らなくて、だったら最初に教えてくれっていう感じだったんですけども。永積くん、僕はタカシくんって言ってるんですけど、もう本当に素敵な歌手で素晴らしいギタープレーイヤーですが、どこか大道芸人というか、ボードビルの人って分かりますかね。ピエロとかもそうですけども、人を和ませてあったかい気分にさせてくれる人だなーって、ステージを観る度に思います。また次があったら是非行きたいって思ったと同時に、やっぱり野音ってすごく良いなーと思って。あの何もない感じっていうのが良いじゃないですか、歴史があって。あそこもまたちょいちょいイジるらしいんですよ、日比谷公園を。古ければ何でも良いってわけではないんですけども、足せば何でも良いということでも僕はないと思うんですが、何なんですかね?整備をするっていう名のもとにちょいちょい手を入れてきて、気づくと違うものにする。どうか日比谷公園と野音があの雰囲気を無くさないような改装になったら良いなと思います。
★From RN:よし さん
40代終盤の男です。医者ですが、雑談ばかりの適当な大学の教員をやっております。私には中学時代から30年以上付き合いがある友人がいまして、The BOOMの「なし(梨)」という曲に出てくる友人そのもので、私の持っていないものを沢山持っている羨ましい存在。音楽と映画に精通し、楽しそうだなといつも思わされます。実は私にとっては野村様と重なるところが少しあります。大学生の時、ふと新潟まで日本海を見に行こうと、高速道路を使わずにひたすら下道でドライブに出かけたことがあります。その時、彼が車中でかけた曲にSmall Circle of Friendsの「波よせて」がありました。「ウェイバー、ウェイバー」と合唱しながら運転したのを覚えています。海を見て、浜辺近くでのんびりし、またひたすらドライブで帰って来るだけの小さな旅でした。先日彼と話していた折、彼が「波よせて?クラムボンの曲だよね」と。「おいおい」と内心思いつつ、まぁそんな薄情さもいつもの彼らしく気にしませんでしたが、そのあとすぐにこの番組でもクラムボンの「波よせて」がかかりました。野村様まで、いやリクエストだからと思いつつ、落ち着かなくなり初めてメッセージを差し上げました。そういう訳で、リクエストはSmall Circle of Friendsの「波よせて」をお願いしたく存じます。もしこの曲をかけて頂いたら、またもうひと頑張り、人生の後半戦への大きな励みとなります。最後になりましたが、野村様もどうかご自愛いただき、今後も末永く私たちを素敵な旅路に誘ってくださいますよう、お願い申し上げます。
☆KUN:
随分ご丁寧なお便りをいただきましたけども、そうですね、曲でそういうことってありますね。自分にとってこの曲はこの人だと思っていると、「いーや違う!オリジナルはこれだ」とか。「そもそも、この曲カバーなの?」とか。それで僕も言い合いをしたことがありますけども申し訳ございません。ただ、前回かけた時はクラムボンの方が良いかなと思ってかけたんですけども、今日はSmall Circle of Friendsバージョンをかけまして、日本海の景色に想いを馳せたいと思います。
★From RN:ボーンクラッシャー さん
私は40代後半の男性で、離婚した妻との間に小学生の一人息子がおります。毎週末に息子に会い、帰りに別れた妻の家まで車で送るのがルーティンになっています。ある日その道中で、いつも聴いているラジオ局の番組があまり面白くないなと思い、たまたま変えてみたところ訓市さんの番組に出会いました。以前、訓市さんがおっしゃられていた 「子供連れで旅に出るのは、自分が年老いた時にその思い出にすがるため」という言葉は、将来息子の思い出になってくれればと思い、旅を重ねていた自分にはとても新鮮でした。言われてみればそう遠くない将来、息子も独り立ちし孤独との闘いが始まると悟り、今のうちにいろいろと思い出づくりをしています。普段、あまり我儘や自己主張をしない息子も、珍しく夏休みの旅行に行きたいと意思表示をするので、ここ数年は毎年夏に2人で沖縄旅行に行くのが定番になっています。訓市さんには将来すがれるようなお子さん達との旅の思い出はありますか?
☆KUN:
将来すがれるお子さん達との旅の思い出、もうほんのちっちゃいもの全てがすがる為の思い出ですよ。たまにハッとする瞬間とかがあると、もう思い出貯金箱行きですよね。これは一生ご飯食べられるぞっていう。いなくなったら、どういう日々が待っているのか。寂しいと言って結局またお酒を飲むんでしょうね…っていうことしか言えないんですけども。一緒にいる間に色んなことをするっていうのは、皆さんよく子供の将来のためとか見聞を広めるためとか、色々綺麗事を言いますけど、そんなことは子供が勝手に決めれば良いことで、あくまで親の都合で、親のために頑張って働いたお金を使って将来の思い出貯金のために色々連れ出すんですよ。それが正解だと思っています。
★From RN:シュンシュン さん
いつか海外で働きたい!という想いを抱いたまま、結婚や不妊治療のあと、2度の出産を経ている間に40代になりました。体力的にはまだ衰えは感じませんが、転職エージェントの反応を見るにつけ、転職が難しい年齢に差し掛かったという実感もあります。それでも海外転職が諦めきれず、現地採用も含めて仕事を探す毎日です。夫を日本に残し、子供を連れての海外就職は子供の教育問題、年収下がる問題など不安を挙げ始めるとキリがありません。でも、飛び出すなら今が最後のチャンスだろと思います。訓市さんに背中を押してほしいです。ちなみに候補地はタイ、マレーシア、ベトナムです。
☆KUN:
無責任に迂闊なことを言って、「訓市さんに言われたから就職する」って言われても大いに困るので難しいんですけども、でも行って違うなーとか大変だと思ったらすぐ帰ってくれば良いのかなとも思うんですよ。もちろん労力っていうのはさらに大変かもしれませんけども。やる前に決めちゃうより、やった後でまた次を決めれば良いのかなって思うと、背中を押しちゃってるんですかね、思いっきりこれは。まあ、ただ行くことだけが目的になって結局住めれば向こうの仕事は何でも良いからって焦って受けてしまうと、それはそれでやっぱりつまらないというか大変になると思うので、どこか線引きをして、これだったら行こう、こうだったら止めようっていう自分なりの枠みたいのは持っておいた方がいいのかなと思います。
野村訓市
1973年東京生まれ。幼稚園から高校まで学習院、大学は慶応大学総合政策学部進学。
世界のフェスティバルを追ってのアメリカ、アジア、ヨーロッパへの旅をしたトラベラーズ時代を経て、99年に辻堂海岸に海の家「SPUTNIK」をプロデュース。世界86人の生き方をたったひとりで取材した「sputnik:whole life catalogue 」は伝説のインタビュー集となっている。
同名で「IDEE」よりインテリア家具や雑誌なども制作。現在は「TRIPSTER」の名で幅広くプロデュース業をする傍ら、ブルータス等の雑誌などで執筆業も行う。