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Let's travel! Grab your music.
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『TRAVELLING WITHOUT MOVING』・・・
「動かない旅」をキーワードに旅の話と、
旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。
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#530 --- なんでお前が知り合いなの? ---
訓市が歌姫デュア・リパについて語る。
そもそも、どのような“きっかけ”で
デュアさまと知り合ったのか?
初めて会った時の場所、状況、雰囲気は?
先日、来日した際に一緒に過ごした
濃密で充実した時間・・・
彼女の立ち居振る舞いから感じること、学ぶべきこと。
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2025年の幕開けに聴きたい曲、
新年のメッセージ、旅のプラン、
新たに挑戦したいことなどなど、
訓市宛の“お便り”をお待ちしてま〜す。
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引き続き、毎週1名の方には、
「500回オンエア記念Tシャツ」をプレゼント中!
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当番組のPodcastは・・・
毎週日曜日の20時に最新版をアップします。
こちらも聴いてください〜
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「旅」と「音楽」に関するエピソードや思い出の
“お便り”をお待ちしています。
「旅先で聴きたい曲」のリクエストも大歓迎!
手紙、ハガキ、メールで番組宛てにお願いします。
番組サイトの「Message」から送信してください。
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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
TUDOR TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛
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MUSIC STREAM
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
Cosmic Dancer / T-Rex
Petit Prince Du Macadam / Folamour
Ain't Nothing / Taeyoung Boy feat. Friday Night Plan
Dear Mary / Swallow
いい湯だな / STUTS & 大貫妙子
You Always Hurt The One You Love / Laura Michele
Heart To Heart / Mac DeMarco
Hand Me Down / Mac Miller
Be The One (Acoustic) / Dua Lipa
ON AIR NOTES
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。
KUNICHI was talking
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あっという間の年の瀬12月ですが、振り返ってみると今年はたくさん海外から人が来ました。コロナ禍以前の状態に戻っただの、それ以上に来日外国人観光客が増えただのと聞いていますが、本当に凄いなと思います。個人的に言うと、特に夏が明けてからは“怒涛の勢い”で知り合いが来日しました。コロナ禍以前との違いは、アジア人の方もたくさんいるんだと思うんですが、アメリカ人の姿がより目につく気がします。それはもう円安というやつで、全てがバーゲンだとみんな大喜びして、「和牛だ、寿司だ、古着だ」と、飯を食べまくっては買い物をしまくっていたみたいです。そりゃ本当にそうですよね。自分がアメリカに行って目ん玉が飛び出るような値段の数々のものが半分で済むんですから。それを思うと本当に羨ましいというか、日本の将来が不安になるというか。今いろんな政治で年収の壁とか話してますけど、何か方法があったら本当に20歳になった若者全員3ヶ月くらい海外に飛ばして、そこで過ごしながら働く制度みたいなのがあればいいのになって思いますけど。日本のこういうところが素晴らしいなっていうところに気づくと同時に、変えなきゃいけないところはここだなって感じることができると思うんですけど。知り合いが日本に来ると、みな僕が海外にいる時に付き合って遊んでくれたり、色んな所へ連れて行ってもらっているので、「ひと晩は飯に付き合え」「飲みには付き合えよ」と言われて行くんですけど、大体週に3組くらい東京に来るので、それだけで週7日の内3日分の夜が持って行かれます。本当に酒を減らそうと思って増えた2024年でしたが、特別にどこか連れていくのも面倒くさいので基本的に自分の日本の友達と飲んでる所に呼んで、ガチャンコしてしまうんですけども、いろんな人に「外国人がたくさん来てるんで、アテンド大変ですよね」なんて言われたりするんですけども、別にアテンドしてる気もないし仕事でもないんだけどっていう。どういうことなんだろう?と考えてみると、“アテンダー”という職業みたいなものが存在するんですよね。一時期ニュースで話題になったYouTuberのを見て、なるほどと思ったんですが、僕はちなみに西麻布とかJ-WAVEがある六本木では決して飲まないですし、“港区女子”なんぞと言われる人たちがいそうな所は敬遠するたちです。ちなみに“港区女子”って何なんですかね?はっきりしているのは港区育ちではないという、港区に住みたい人たちということなんでしょうか?よく分かりませんけども、僕が東京で会うのは皆どこかの国で知り合って、一緒に時間を過ごして友達になった人ばかりです。あるいは、親友と呼べるほど仲良くなった人の親友というのが来日して、「誰も知り合いがいないから、ぜひ会ってやってほしい」と言われて、「じゃあ、僕がいる所に来るならいいよ」という感じで会う人たちです。まあよくもそんなバラバラに色んな人と知り合うなと言われるんですけど、これは自分が選んで会ってる訳では無いのでよく分からないんですけども、ただ国籍はバラバラでも損得感情抜きというか、仕事抜きで仲良くなった“友達の親友”という人たちは一応にやはりみな良い人で、今のところ嫌な人に会ったことは無いです。良い意味で、「類は友を呼ぶんだなあ」というやつで、やっぱり性格が良いというか、人間的にできた人はできた友達がいるんだなって、毎回思います。
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そんな来日ラッシュの中で11月にはデュア・リパが来ました。飲んでいたら「何でお前のようなおじさんがリパ様を知っているんだ」と同年代の男友達に詰められました。言われてみれば、本当だよなと僕もそう思うんですが、デュアはマーク・ロンソンという友達に紹介されました。マークはどうも日本での知名度と海外の知名度が違うんですけど、よく知られているのはエイミー・ワインハウスのアルバムのプロデュースとか、「Uptown Funk」っていう曲をみんなブルーノマーズの曲だと思ってますけども、あれもマークの曲で。プロデュースもできるしベースも弾けるし、何でもできる天才肌のミュージシャン、プロデューサーなんですが、本当に音楽オタクで素晴らしいDJでもあるんですよ。学生の頃、90年代から牛乳ケースにいっぱいのレコードを積んで初期のヒップホップをガンガン回しているDJでした。最早いつどこで知り合ったのか忘れてしまいましたが、ある時マークからテキストが届いて、「友だちと会ってくれ」というメッセージとともに知らないイギリスの国番号の電話番号がccで含まれていました。「はーい、どこにいる?ぜひ会いたい」と書いてあったので、男か女かもよく分かってなかったんですけども、「こういう店で友達と飲んでるけど、来たけりゃいいよ」とGoogleマップを添付してそのままにしていたら、本当に30分後ぐらいに突然現れた人がいて、それがデュアでした。だから最初はよく分かってなかったんですけど、だって薄暗いですし、でかい女の子が来たなぐらいで。マークに僕が信用されているというので来たと思うんですが、それで話してお酒飲んで喋っているうちにウマが合って、海外で偶然同じ時に同じ場所にいたりしたら会ったり遊びに行ったりするようになりました。今回は「日本ツアーが決まったから、この辺の日を空けといてくれ」という連絡が結構前に来て、飲みに行ったりしたんですが、面白かったのがライブの後に打ち上げをやったことです。前からその打ち上げをやりたいと言っていて、「自分の家族とか身内を15人ぐらい連れて行くから、クンの友達も同じぐらい呼んで、こじんまり楽しくディスコで踊ろう」なんていう話だったんですけど、前日になって「やっぱりツアーのスタッフみんな、今までよく頑張ってくれたから労いたい。みんな呼びたいけどいい?」と連絡が来ました。「もちろん自分の打ち上げなんだから好きにしなよ」と言ったんですが、人数を聞いたら「最低でも50人かな」と。すごい大人数のスタッフなんですよ。それってお店のキャパの人数で、「いいけど、これ結構ぱんぱんになっちゃうかも」と言ったら、「みんな疲れてるし、誘っても全員来ないと思うから大丈夫だと思う」「じゃあこのままやるか。夜の10時からスタートしましょう」と言って、僕はちょっと早く行ってたんですけど、そしたら10時ぴったりにあのルーズなイギリス人どもがゾロゾロと来るんですよ。ぴったりに。スタッフもずっと移動しながら、お酒も飲まず、リハをして、2日間濃いライブをして、きっと打ち上げをしたかったんでしょうね。ぎゅうぎゅうの中、みんな踊ったりカラオケで合唱したり。すごかったのはデュアのライブ、僕も行ったんですけど、1時間45分踊りっぱなしなんですよ。後ろに10人とか15人ぐらいバックダンサーがいて、その彼らが音楽がかかった瞬間にまた踊るんですよ。「足りてないんかい!」ってみんなツッコンでましたけど、そんな時にでも1人ずつ労いの言葉をかけて一緒に踊ったり乾杯したりするデュアは、すごく上から目線かもしれませんけど人間ができてると言うか、若いのに素晴らしいと言うか。コソボの戦争から逃げてイギリスに辿り着いた家族は結束が固くて、ツアーを一緒に回って、こういう打ち上げにも皆んないるんですけども、お店の子たちがグラスに水を注いだり、お箸を持ってくだけで全員目を見て「ありがとう」って言う。デュアだけじゃなくて、その家族もスタッフも感謝するとか、そういうのをすごいちゃんとしてる。あまりに感じが良いんで、こういうことって忘れずにやっていかなきゃいけないなって、海外から来る友達と会うとよく気付かされるんですけど、これから忘年会続きで外食、外で飲むことが皆さんも多いと思いますが、そういう時こそ挨拶をちゃんとしていきましょう。
野村訓市
1973年東京生まれ。幼稚園から高校まで学習院、大学は慶応大学総合政策学部進学。
世界のフェスティバルを追ってのアメリカ、アジア、ヨーロッパへの旅をしたトラベラーズ時代を経て、99年に辻堂海岸に海の家「SPUTNIK」をプロデュース。世界86人の生き方をたったひとりで取材した「sputnik:whole life catalogue 」は伝説のインタビュー集となっている。
同名で「IDEE」よりインテリア家具や雑誌なども制作。現在は「TRIPSTER」の名で幅広くプロデュース業をする傍ら、ブルータス等の雑誌などで執筆業も行う。