EVERY SATURDAY
8:00 - 12:00
2024.7.20
レコードをこよなく愛する方々をセレクターに迎え、ご自身のコレクションから、“アナログで聴きたい名盤”をセレクト。その中から1曲、実際にレコードに針を落としてお届け。
7月のセレクターは、土岐麻子さんです。
●今日の1枚: 化石 / サン=サーンス(組曲『動物の謝肉祭』より 指揮:レナード・バーンスタイン(1982)
「今日セレクトした一枚は、『動物の謝肉祭』という組曲。クラシックなんですけれども、すごくポップなコンセプトで、ライオンの登場から始まっていろんな動物が出てくる、ほんとに想像力をかき立てられる、実に短い曲たちで構成されていて、場面がどんどん変わっていくような組曲です。実は私が初めて親に買ってもらったレコードなんです。小学校の低学年、1年生か2年生かだったかなと思うんですけれども、当時、クラシックバレエを習っていたんですけれども、その演目がこの『動物の謝肉祭』だったんですよね。多分、私にとって初めてか2回目のバレエの発表会だったと思うんですけども、私は、 この『動物の謝肉祭』の中の「森の奥のカッコウ」という曲で踊りました。今日は「化石」っていう曲をかけたいと思うんですけれども、木琴の音が、化石の渇いた骨の感じっていうのを表現しているんだと思うんですけれども、私もそこから、何かしらの動物の骨を想像していたと記憶しています。遊び心もすごくあってですね、大人になってから知ったんですけれど、1曲の中に、 ロッシーニの曲だったりとか、ロジーナのアリアなどが出てきて、つまり音楽の化石だという皮肉も込められていると言われているんですよね。なかなか短い曲なんですけれども、深いという、 そういう面白さがある曲です。」