●『undercooled』がJ-WAVEチャートでNo.1に!
「皆さんからの厚い応援をいただき、『undercooled』が、2004年3月に『TOKIO HOT100』で第1位にもなりました。どうもありがとうございます。フィーチャリングされているMC SNIPER君が2月に初来日した時に、いっしょにプロモーションで4つくらいのTV番組に出た訳ですが、いっしょにやったメンバーが凄いんですよ。ギターに小山田(圭吾)くん、DJにムーグ山本さん、ある番組ではm-floのTAKUがDJ、でMC SNIPERがRAPですよ。メチャカッコいいんですよ〜(笑)もっとやりたかったし、ツアーもやりたかったんですけど…。もっと韓国語ラップを作らないとなぁ…と思ったり」
●完全にエレクトロニカを超えちゃってます
今や番組の定番コーナーとなっておりますCDJスピンのコーナー。前回の番組で初対面を果たした韓国のラッパー:MC SNIPERの新譜や、リマスタリングで秋頃にリリース予定の『B2-Unit』などをチェックしつつ、先日の訪れた現地で、衝撃を受けたというハワイアン・ミュージック(!)の話題に…
「こないだ休暇でハワイに行ってたんですが、そこで収穫だったのが、ハナという場所で、古い形のフラ・ダンスやチャント(祈りの儀式)を間近で観る事ができて…。それでハワイアン・ミュージックにすっかりハマッてしまって…(音を聴きながら…)カッコいい!!これですよ…。この『ハワイアン・ドラム・チャント』っていうのなんか、これはチャントがどうのこうのって言うよりも、音質が完全にエレクトロニカを超えちゃってますね、キャズミーな音してますよ。もちろん元(チャント自体)がいいんですが、時間の厚みが音質に入っちゃってるんですよね」
○先見対談
教授がNTT DATAのWebsiteで連載中の“先見日記”。そのラジオ版ともいえるのが、この先見対談。
「先見」…ちょっと先を見るという対談、今回のゲストは世界的音楽家で、アーチスト・グループ「Dump Type」のメンバーでもある池田亮司さんをお迎えしました。番組初となるスタジオPCライブも行われました。
■教授の「先見日記」はこちらで読めます
http://diary.nttdata.co.jp/
●池田亮司さんによるWORLD CITIZENのremix
池田亮司さんのプロフィール
1994年よりサウンド・マルチメディア・アート・パフォーマンス・グループ“Dump Type”の音響ディレクターとして参加し、現在でも活動を行う傍ら自身もソロで様々なアルバムを製作。2001年の世界最大のメディアアートおよび電子芸術の国際コンテストである「アルス・エレクトロニカ」デジタル・ミュージック部門において、『Matrix』でグランプリにあたる「GOLDEN NICA」賞を受賞。また最近ではカールステン・ニコライとのコラボレーション、Cyclo.名義でも作品を発表し、話題を呼んでいます。
■池田亮司さんのWebsite
■アーチスト・グループ「Dump Type」のWebsite |
|
「池田くんって改めて思ったんですけど、音質っていうのかな…録音されたエレピやドラムだったりを、すごく大事にするのね。」
「そりゃ坂本さんの曲なので、曲の構造もグチャグチャにかき混ぜても面白くないから…キチンと録音された素材は、なるべくそのまま…といってもだいぶ汚しちゃいましたけど(笑)すごくナイーブ過ぎるくらいの曲だし、“WORLD CITIZEN”…すごく大きなテーマじゃないですか。それを変に切って貼ってしても、それは違うなと思って」
「やっぱすごく音楽を大事に、リスペクトしてくれている人だなぁって思ったんですよね」
●ヨーロッパはアーチストが過ごしやすい場所
「最近の池田くんの活動は…」
「映像を作る事に没頭してますね。映画といったらおこがましいんですけど、ステージに映像と音楽が流れてて…みたいなモノですね」
「最近は活動をNYにも移したみたいだけど、NYの音楽って全然おもしろくないでしょ」
「おもしろくないですね…。1年の半分以上はヨーロッパに居ますよ」
「ヨーロッパはやっぱりおもしろい場所だなぁ」
「ヨーロッパはアーチストにとっては過ごしやすい場所ですよ。日本はアーチストが居辛い場所…というか。ヨーロッパ至上主義っていう訳じゃないけど、やっぱり芸術ってヨーロッパのものじゃないですか」
「EUとなって、国境がないような状態になって通貨も統一されて…パワフルになってきたしね」
「なってきましたね。けど“やっぱりマルクが恋しい…”って人も多くて、通貨ってアイデンティティがあるんですよ」
「なるほどね。あと情報の行き来と言うか、人の行き来が多くなりましたよね」
「他の国に住む事が楽になりましたよね。ややこしい手続きがなくなったから…凄い事だと思いますよね。アジアで同じ事があったら…」
「あ、でも僕は持論で“韓国”と“日本”で最初はじめたいと思ってるんですけどね」
「でもイギリスと日本って似ているから…(笑)メンタリティも似てるし」
「アイランダーね」
●6つの音で構成されたSTUDIO PC LIVE
今回はJ-WAVEでは初となる池田亮司さんと教授による“PC LIVE”が実現しました。2台のコンピュータをそれぞれが操作、約10分間の貴重なコラボレーションをオンエアしました。
「初めてですね、池田くんと同時に音を出すのは…」
「そうですね」
「ありがとうございました。お手合わせいただいて…」
「囲碁ですかね、ラップトップでやるっていうのは。音を置いていくようなものですからね…」
「演奏っていうのは、もっと思考が早いですよね、身体的に直結してて」
「楽器のようにフレキシブルに…インターフェイスとしてコンピューターは、まだ未発達だから」
「あと、いろいろ出来ちゃうのもダメですよね。ピアノみたいに“弾く”っていうのしかなければいいんですけど」
「音源もすごくたくさんあるし。ホントいろんな事が出来てしまうから、そういうのを即座に決断しながらやってる訳ですが…」
「いっぱいあると迷っちゃうんで、今は2つの音しか使ってないんですけど」
「僕は4つですね」
「で、こんなにいろいろなっちゃうので…ホント、収集つかなくなっちゃいますよね」
○カリスマ・サカモト
前回からスタートした『カリスマ・サカモト』。日頃、教授のクリエイティヴに関わっている様々な“カリスマ”クリエイターといっしょに参加してもらって、この番組からデビューする予定の人をトータル・プロデュースしてしまおう!という企画です。今回のカリスマは、教授のスタイリングを長年 手がけている祐真朋樹さん。
●崩す前にベースとなる基本的な部分が必要
「祐真さん的に最近のファッションって…」
「ファッション・センスという枠が昔ほど、ないですよね。何でも着てみよう…みたいな」
「“何でもアリ”という感じですか」
「彼らにとってはそういう言い方は不満かもしれないけど、これでOKみたいな黄金律みたなのはないですよね」
「それってどうなんですか。スケザネさんはあるんでしょ、理論的な“美”みたいな…」
「僕らのジェネレーションは“崩す”みたいなものって、遊びだし、カッコよさがあるんだけど、崩す前にベースとなる基本的な部分がある。でも最近はそういうのがない…。最初っから崩れているというか」
「最初っから壊れちゃってる…音楽にも、同じ事が言えるかもしれないですね」
●アーチストは好きな服を着ていればカッコいい
「祐真さんにとって“自分らしいスタイル”って何でしょう」
「やっぱりアーチストなんで、好きで着てるんだ、というスタンスで着ているミュージシャンはカッコいいと思いますよ。矛盾した中でもオシャレっていうのがあるんだなって」
「自分のスタイルがあってさ、全然変わんない人いるじゃないですか」
「何名かいますよね〜」
「自分のルックスがアートになっているんだろうね…」
「ちなみに教授に関しては…、もう10年もやってますが、基本的に新しいものに興味があるじゃないですか。そういうのを基本にだいたいタイミングは、よく合うので…」
「“これ坂本好きそうだな〜”って思うんですか。そういう予想は当たりますか」
「そうですね、最近は上手くいってると思ってますが、どうでしょう(笑)10年前はラック10コくらい(100着近く)持っていたけど、その時は、そこからは1着も選ばれなくて…本番では黒いスーツを1着、持っていったんですよね」
今回も番組に送られてくるオーディション作品の中から、いくつかピックアップして、プロデュースを想定したコメントをもらいました。例えば、n.e.r.o.「fury」。まずは教授が音に関してこうコメント
「これハードコアっていうの?メタル…ロック?悪そうですよね…(ちょっと聞き込んで)なるほどね。結構上手いかも知れないけど、ちょっとモタってるな…僕の好みだと、もっと前に前に突っ込んでもらった方がいいなぁ」
続いて祐真さんが同封されたアーチスト写真を見ながら…
「ビジュアルは決まってますよね、強そうな…。話辛そうな感じが…洋服持っていき辛いですね(笑)でも全く違うの持っていきたいですね。個性的です、いいと思います!」
○オーディション・コーナー
たくさん送られてくるオーディション応募作品の中から、いくつかご紹介しましたが今回の目玉はなんと言っても2人の15才の方からの応募作品でした。
「やっぱりコンピューターがカンタンにいじれるようになったし素材もある…。それを(コンピュータ・ソフトなどで)貼っ付けていけばいい訳だし。時代ですよね。だけど服部峻くんは好みがハッキリしてて、自分で音を作ってて、発送が凄くユニークですね。形がまだ出来上がってないけど、凄く面白い作品になっていくかもしれませんね」
|