KYOCERA
TECHNOLOGY COLLEGE

21:40 - 21:50

毎月1名のゲスト講師が登場。週替わりのテーマで学生向けの授業を実施。
未来へのヒントが詰まったコーナーです。

2020年新卒採用|京セラ

YouTube J-WAVE CHANNELで、学生向けの授業の様子をダイジェスト配信中

2023.05.05
伊藤亜紗(東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授、美学者)

学生向け授業 5月の講師は、 東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授、美学者 伊藤亜紗さん!講義のテーマは「できるとできないを科学する」。乃木坂46 早川聖来さんも参加!

▼5/5
「私たちの体の運動は、脳が体に命令を出して、体がその通り運動するのが基本」で「できないこと」は「脳が命令の出し方がわからない」状態と解説。その中で「脳からの命令で体が動く」ではない、「体がふと動く」ことが「できるようになる」ことだそうです。「体が勝手にやっていること」は「実はたくさんある」と伊藤さん。「試行錯誤をする過程は大事だと思うけれど、シンプルにゴールにつながるわけではない」、これはふとしたきっかけでできることを「探っている」状態と解説。

▼5/12
「できるとできないの境界線」をテーマにした今週の授業。伊藤さんの著書の中で紹介されている、理工系の研究者が元プロ野球選手・桑田真澄さんの投球フォームについて研究した事例について伊藤さんが解説しました。
「投球フォームが思っていたのと違った」その一つ目は「毎回すごく違う」。実験では桑田さんが30回同じフォームで投球するが、計測するとリリースポイントが最大で14cmずれている、しかし「ボールが行くところは要求されたところに」「結果は狙った通り」になる。二つ目は「カーブを投げるときの手の近い方が異なる」。中指を使うと桑田さんが思っていたのが人差し指を使っていたもの。この二点に共通していることとして伊藤さんが指摘したのが「放任主義なんですよね。体に対して」という点。「体が勝手に正解を見つけるような感じ」「それができるのは、ものすごい鍛錬を積んで、繊細な感覚を持っていらっしゃるからこそできるのでは」と紹介してくれました。

▼5/19
今回は「見えないスポーツ図鑑」について紹介。「目が見えない方と一緒にスポーツをどう楽しむか」という方法を最初は考えていたときに「ついつい見えているものを言葉で説明してしまう」が「これは違うのではないか」と、「十二種目の選手にインタビュー」したそう。すると「目で見ている理解しているものとだいぶ違う」、例えば「ラグビーで密集してボールを取り合う」ときに「細かい触覚的なコミュニケーションをとっている」というような発見があったと伊藤さん。「見えないスポーツ図鑑」は、その身体感覚を「100円ショップ」の身近なもので翻訳していくプロジェクトです。

▼5/26
今回は学生さんとの質疑応答。幼少期に何かできるようになることと、大人になって何かできるようになることの違いは何かという質問が。「子供が新しい運動ができるようになる」ことは体と社会とが接することで「具体的に解いていく」、大人になって新しいことをするときは「だいたい先生がいる」シチュエーションのため、「法則を与えられている、それをどうやって消化していくか」というものだと違いを解説しました。

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