++ Introduction ++

昨年12月に29年ぶりのミニアルバム「Plan Bee」をリリースし、
今年1月には10年ぶりとなるライブを行ったBARBEE BOYS。

とあるテレビ番組からオーダーがあり久しぶりにメンバー全員で集まって
１曲演奏した時に“伝説のバンド”として紹介されて…
生きているのに“伝説”とは何故だろうと思い、そう言われないように
新しい作品を作って活動を再開されたということです。

『ライブで過去の作品を演奏して思ったのは若気の至りで曲を作ったり、
勢いだけで歌っていたわけではなかったなということ。
歌詞の内容が何歳になっても歌い続けられることを確認できて、
その点はとても良かったです』。

メンバー全員が集まるのは10年ぶりだったということですが、
喧嘩して別れたわけではない昔の恋人同士が会ったら
今の関係がどうであれ昔の雰囲気になる状態に近かったとか。

『どうせなら自分たちを知らない人たちの前で演りたいと思って…。
昔も今も知っていて、昔と同じことを楽しみましょう！
一緒に歳を重ねましょう！というやり方も悪くはないけど、
活動を始めた最初の頃の緊張感を持ち続けていたいという思いがあります。
コンサートに足を運ぶのは20〜30代が中心だというのが頭の中にあって、
そう考えると全く知らない人たちの前で演奏できるじゃないかというのが
今回、活動を再開したくなったきっかけの一つです。
その人たちはどのように受け取るんだろうという好奇心ですかね』。


++ Until now ++

サックスを手にしたのは中学生の時。

『マイルス・デイヴィスが好きでトランペット吹いてみたくて
ブラスバンドに入ろうと思ったら、その中学のブラバンは運動部に
入れなかった根性無しが体育会系のノリをするようなところで、
新入生は楽器を触るな！腹筋とランニングをしていろと。
それが嫌でブラバンに入るのはやめにしたのでトランペットは諦めて。
縦笛と指使いが同じという理由でサックスを始めました』。


役者デビューは1988年製作の映画「ふ・た・り・ぼ・っ・ち」。

『その時の榎戸監督に“お前、他人になろうと思ってもできないからね”
と言われたのが大きかったです。その言葉を聞いて納得した時に、
どうすればこの場で俺がこの言葉を言えるだろうと考えるようにして
演技したつもりなんですね。それはどこかで癖になったと思います。

歌うことはどこまでも自分であって、演じるのは誰か他人になること…。
でも、実は逆で歌うことが自分である為には、
それが自分の体験でなければできないですよね。
演じるのは自分でしかないから他人の振りなんて出来るわけが無い。
この裏腹の部分をどうやって埋めていくかという作業ですね。
だから歌も演技も常に裏を考えるということではないのかなと思っていて、
演技する時にはどうすればこの人になれるんだろうではなくて、
どうしたらこういう自分になれるんだろうという風に考えるとかね』。

++ Right now ++

趣味は料理。
和洋中は何でも手がけるそうですが手間と時間がかかることから
最近はいかにシンプルに作るかというスタイルとか。

『最終的に美味しいと感じる食べ物は
“臭い物”と“変な物”だと思います。
これまで食べ物に後ろを見せたことは無いし、
人が聞いてびっくりすると思うのは
メキシコのピンガ酒に漬けた芋虫かな。
これを軽く炙って食べる。
ポリポリしてちょっと甘味があって美味しいです』。




++ From now on ++

1984年にメジャーデビューしたBARBEE BOYSは僅か4年後に
東京ドームでコンサートを行うなど
目覚ましい活躍だったこともあり
音楽的な目標を立てたことはあまり無かったとか。

『デビューした時には東京ドームは未だ無かったからね。
イメージが無いまま
ある時点から人数ではないと思ってもいたから
お客さんが入ってくれるのは嬉しいけど
会場での関係は1対1なのよ。
1対1の関係が50,000あると思うと気が楽になるし、
最終的には聴いてくれる一人一人が
どのように感じるかだと思います』。

現在、デジタルアルバム『MasterBee』を配信中で、
6月10日には
2020年1月に行われたBARBEE BOYS LIVE
『突然こんなところは嫌いかい？』の
DVDがリリースされる予定です。