EVERY SATURDAY
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TOKYO GAS
LIFE IS A GIFT

10:10 - 10:40

この番組は、毎週、ある一人の人間の人生にフォーカス。誰もが知っている有名な
ワンシーンの裏にあったストーリーから、知る人ぞ知る隠された感動の出来事にも
クローズアップし、さまざまなエピソードや音楽とともに綴る30分間のプログラムです。

BACK NUMBER

2017.2.11

竹内正浩

地図や近代史の研究をライフワークとする、竹内正浩さん。
人気シリーズ『地図と愉しむ東京歴史散歩』の最新作『地下の秘密篇』が発売中です。今日は、この本を片手に、東京の地下に広がる秘密の世界をのぞいていきます。

「地下鉄に乗るってことは、つまり東京の地形を感じるってことなので。地下鉄に乗るときに、これから皆さん気をつけていただくと面白いんですけど、地下鉄の車内を見ていただくと分かるんですけど、大体の人がスマホを眺めていたりとか目を瞑っていたりとか、ひたすら目的地につくことを考えている。でも実際地下鉄って、例えば日比谷線なんか特に激しいですけど、キーってブレーキをかけたりとか、急に曲がったりとかする。それから、実はアップダウンが激しいんですよね。地上の鉄道以上に。だからそういうことはほとんど普通の人は知らずに乗っていて、毎日利用してる。それをぜひ解き明かしたいということで、断面図、路線図を使いながらそういった謎を解き明かしたいという、そういったところに思い至ったわけですね。

深いってものをどう捉えるかによるんですけど、地表から一番深い駅ってなりますと、大江戸線の六本木駅が一番深いんですね。
大江戸線の六本木駅っていうのは上下二段の構造なんですけど、深い方でマイナス42.3メートル。これが一番地表からは深いんですけど、標高で比べるとどこが深いかで考えると六本木ではなくて、半蔵門線の住吉駅。これが標高だと低くて、マイナス33メートルになるわけです。標高で比べると、大江戸線の六本木は、地表からは一番深いんですけど、標高だとマイナス11メートルにしかならないんですね。というのは六本木駅は、地形が高台のうえに位置しているので、一番深い駅としてやっても住吉っていうのは、隅田川のゼロメートル地帯にあるので、それで標高だと住吉の方が深くなるってわけですね。おそらく地盤が表面が砂地だったりして、安定した地盤を得るために深いところを通す必要があるんだと思いますね。そこで住吉が一番深くなっています。」

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