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PROGRAM

ARCHIVE:030921

●今回のゲストは、テイ・トウワさん。
テイ・トウワさんと教授
ここで長野からのゲストが御到着。テイ・トウワさん。
長野での生活も4年目。ちょっと不便とは言いつつも、最近ではインターネットでの納品が可能だったり、AlbumのMix Down までその自宅スタジオで行ったり…。
「Chain Music」では 教授とmp3のデータで作曲、実際には会った事のない人とのコレボレーションが行われたとか。
東京ではブラインドを閉めて仕事してたのに、あっちだと「こんな天気いいのにアホじゃねえの?」なんて思って散歩に出かけちゃうことも…。
「制作がなかなか進まない」と笑っていました。

「東京を離れてみて、東京は違って見えます?」
「逆に良い所が見えてきますね。前より街を徘徊するようになった。ホテルは面倒臭いので、寝るだけって感じの部屋を渋谷あたりに借りてあるんですよ」
「僕も今はNYに住んでて、こうやってたまに東京に来た時に、自分の生まれ育った街なのにホテル暮らししてる…ってのが変な感覚なんですよ」
「変でしょうね。僕なんか東京にはベッドしかない(笑)」

Chain Musicは、坂本龍一公式サイトへ。
http://www.sitesakamoto.com/

●テイさん選曲の新作は初のコンピレーション
テイ・トウワさんと教授
『モチベーション~ソングス・フォー・メイクアップ』というコンピレーションCDをリリースしたテイ・トウワさん。
コンパイルする事やDJというのは、ある種の「編集」作業。だとしたら、どこまでが「創作」で、どこからが「編集」なのか?
テイさんは「作曲」や「アレンジ」更には「エンジニアリング」という部分までもが曖昧になってきている…と語ります。

「テイ君はDJもやってますよね」
「“選ぶ”だけだったら選曲家なので、DJはバーテンダーに近いですよ、サービス業。」
「(笑)おもしろいね。お客さんの好みを聴いて、専門知識で最適のカクテルを出す…とか?」
「“あの娘を踊らせよう”とか“アイツは帰さない”って思ってやってますね」
「準備の時はいろんな方向性を想定して、持っていく訳?」
「そうですね。もう15年もやってるんで、行った事ない地方でももしかしてレゲエもいるかもな…とかっていうのはあるけど」
「どっちにいってもいけるような余裕を持って…」
「一時期はテルミンだったりディレイを持ち込んでやったりしてたけど結局はシンプルに『2ターンテーブル+1DJミキサー』…右脳的な感じ」
「演奏に近い感じだね…フィジカルなね」
「いろいろやると左脳的になっちゃうので」
「偶然の生まれる音の組み合わせってのが、おもしろいですよね」
「ですね。そこから何かをまた作るとか…」
「テイ君の前ではちょっと恥ずかしいんですけど、僕も自分のツアーでDJやった事があって…。自分が前座で、まず30分DJをやってからピアノのコンサートになったんだけど」
「それは客がキツいなぁ(笑)どう反応していいのかわかんない」

テイ・トウワさんのホームページ
http://www.towatei.com/

●今回もオーディションに多数の作品が寄せられました。
教授
オーディションに寄せられた作品は、プロフィールを含めすべてデータ・ファイルにし、教授の元へと送られています。それを自身のPCを使いながらすべてチェックしてもらっています。世界のどこにいても、応募作品を審査できるのです。実際のオンエアも教授自らPCを操作して音を出しています。試聴するときは、真剣そのもの。

「今回は面白いものは増えたという印象ですが、世の中に出していくという意味では、あと一歩かなぁ。でも、やるからにはどんどん世の中に出していってあげたいんですよ」

テイ・トウワさん
「僕が音楽をはじめた頃は、シンセサイザーを買ってきても音すら出なかったんだけど、今の機材って、最初から2500以上も音が入ってたりして、聴くだけでも大変。
そこら辺含めて全体の「底上げ」はしているんだけど、情報が氾濫しているんですよね。
(応募作品を聞いた印象は)聴いたパンクっていうか“引っかかり”がほしいですね。
考えて作るもんじゃないけど、自分の中で消化して、作ってる人がまず聴いて 引っかかんないと」

とオーディションの大先輩?テイさんから、みなさんへのメッセージ。

●先見対談。第1回は、テリー伊藤さんが登場。
テリー伊藤さんと教授
NTT DATAがWeb Site上で主宰する「先見日記」での教授の連載スタートを記念してお送りする『先見対談』。第一回目のゲストはテリー伊藤さん。

先見日記ホームページ
http://diary.nttdata.co.jp/

「『先見』というのは、“先”を“見る”ということ。テリーさんは一歩、半歩、先を見ているという職種ですよね」
「そう簡単には見れないですよね(笑)…僕の場合は、ふたつの見方でみようとするかなぁ。新聞でもそうですけど、例えば朝日新聞と産経新聞でも違うじゃないですか。行間を読む…というか。ひねくれてるから、世の中を穿った見方してますかね」
「最近、特に9.11以降、テレビとか大手メディアが、政府の言いなりというか…右の方にバーンとなびいちゃったんで、僕はほとんど見たくなったんですよ」
「僕は 9.11でアメリカは世界中から同情されたけど、それ以降がどうなのかな…って思ってるんですよね。ああいうふうにNO.1て言われている人ってのは、打たれ弱いんだなぁって感じたんですよね。で、アメリカに言いたいのは「日本に来てみろよ」と。日本の広島を見ろよって」
「広島の市長が同じ事を言ってましたよ。世界の政治指導者は広島に一度来てみてほしい…って。僕としては“国際宇宙ステーション”が完成したら、“宇宙から地球を見る”という事を義務付けてほしい。地球に国境はないからね」
「坂本さんは、環境問題に対して活動なさってますけど、人間ってどうして、ある程度年齢を重ねてくると、そういうのに興味が出てくるんですかね」
「ひとつは、はっきり自覚してるんですが、ぼくが若い時は 自分、自分、自分…って感じでしたからね」
「それこそ女の子にモテたいとか、音楽とか、お金が欲しいとか…そう言う事ですよね?」
「身の回りの事には興味がない。前に北野武さんが『つい最近まで人生の80%は女の事しか考えてなかった』って言ってました」
「僕は…88%ぐらいいってますね(笑)」
「(笑)いってますよね。で、年をとってくると 体力・視力が落ちてきて、自分が生かされている いろいろな関係…例えば目の前のごはんが、だれが作ってて、どんな人が運んできて…っていう。段々、そういうのが気になるのかな」
「あと“感謝”もあるでしょうね。でも、なんで日本って小学校に「環境」の授業がないんでしょうね」
「コンピュータの授業はあるけど(笑)」
「基本的に明治時代から科目がいっしょでしょ(笑)」
「今の子どもが大人になった時が大変ですよ」

テリー伊藤さん
環境をテーマに、アーチストのインスタレーションやライブ、トークセッションなどを行うイベント「アースイズム」が10月11日(土曜日)に名古屋:オアシス21で開催されます。ここに参加を予定しているのが、坂本龍一さん、そしてテリー伊藤さん。
そこで何を話すのか?話題はそんな方向に…。

「坂本さん…僕ね、提案があるんですよ“1日10分間、人間が作った以外のものを見る”」
「たった10分だけど、出来てないんですよね」
「ことばがアレかもですが、神様が作ったものをみる…というか(笑)」
「例えば街を見てもそうだけど、人間が作ってないものを見るって…都会では難しいですよね」
「草でもいいし花でもいい。雲でもいいし川の流れ、あと焚き火の火でもいいんですよ」
「この間、NYで停電があったじゃないですか。日本の報道では「大騒ぎ」だったかもしれないけど、ウチの方はNYの下町なので、その辺の商店とかレストランとか、みんな冷蔵庫が効かないから、ビールとかお酒とかチーズとかをどんどん出して、みんなに飲ませちゃって… そこらじゅうでパーティでしたよ(笑)…夜中まで、真っ暗になっても。そして『街が静か』…また、蝋燭の光の明るい事ね」
「蝋燭はいいですよね」
「だからね、石原知事に頼んで、東京も1ヶ月に1回 電気止めた方がいいですよ。あ、J-WAVEが仕事にならないか(笑)」

テイ・トウワさんと教授
「坂本さんね、僕、もうひとつあって…。“ままならない事をする”」
「ままならないってのは、自由にならない…?」
「洋服を買うのは、ままなるじゃないですか。…お金があれば。剣道が上手くなるのは「ままならない」じゃないでしょ(笑)」
「(笑)ですね。お金じゃならない」
「そういう、お金とかじゃどうにもならないものが、おもしろいんじゃないかと思ってるんですよ」
「いいですね」
「そういう事がぼくは「先見」だと思ってるんですよ。誰しも持つべきなんですよ」

●教授も連載している「先見日記」からのお知らせ
第2回 先見清談「けずれ!赤青エンピツ」に抽選で50名様を無料招待します。

日時:2003年10月25日(土曜日) 15:00開演
会場:東京都千代田区内 ※会場の詳細は、ご当選された方に直接お知らせします。
ゲスト:しりあがり寿(漫画家・先見日記土曜日担当)
司会:小崎哲哉(「先見日記」編集長)
【応募方法】
住所・氏名・年齢・「先見日記」についてのご意見、ご感想を明記の上、メールにてご応募ください。応募の締め切りは10月10日です。厳正なる抽選の上、当選された方には10月15日までにメールでご連絡を差し上げます。
E-mail:info@diary.nttdata.co.jp

●J-WAVE 15th Anniversary Theme song「WORLD CITIZEN - I won't be disappointed -」誕生秘話
例えば、イラク戦争が始まる前に、世界中で1000万人の大規模な戦争反対のデモがありました。インターネットなどの影響で、自然に同じような意識を持った人々が世界中に溢れ出ていて、それが始めてメディアに出現したのが、2003年2月15日だったのだと思うのだけど、これがまさに「WORLD CITIZEN(世界市民)」。そういう熱いインターナショナルな諸君に期待する、熱い曲です。
レコーディングは、久しぶりに旧友 David Sylvianといっしょにやりたいなと思って、ぼくが最初にアイデアを投げました。その上にシルビアンがボーカルをのせてくれた。
次にそれをsketch showの2人に投げて音を足してもらい、最終的に僕がフィニッシュさせた…という感じです。ココも世界を飛び交って、まさに「WORLD CITIZEN」ですね。
実はこの「WORLD CITIZEN - I won't be disappointed -」には“兄弟曲”がありまして、そっちのタイトルは「WORLD CITIZEN」。Davis Sylvian との作業の中で、歌詞というか、歌的にはこっちの方が先に出来たのです。

*両方のトラックに加え、リミックスも収録して10月8日にCD SHOPに並びます。 J-WAVEでも10月1日から、各番組でオンエア開始!