<アメリカでのYMOライブ>
「こんばんは、坂本龍一です。今回もニューヨークのプライベートスタジオからお届けします。」
「先週が6月26日、27日、ちょうど一週間前。LA、それからサンフランシスコでYMOとしてのライブを行って戻って来た所です。ロサンジェルスはハリウッドボールという有名な野外劇場ですね。サンフランシスコはウォーフィールドという屋内のライブハウス。まぁシアターみたいな所ですけれども。両方とも状況が違っていてハリウッドボールの方は、何て言うのかな、日本祭みたいな感じで、和太鼓とかも入っていたり。あとはテイトウワ君が回してバッファロードーターとチボマットも演奏しました。それぞれとても良かったですね。バッファロードーターって本当に演奏うまいですね。僕結構シビアに聴いてたんですけどびっくりしました。ハリウッドボールの方はレコーディング出来なかったんですけどサンフランシスコはウォーフィールドという劇場でやったやつは、WOWOWが映像の収録していてオンエアすることになって、たしか秋だったかな?それで音も録ったので、実はまだメンバーの直しとかが全然入っていないもので曲も録ってあるんですけど、急遽蔵出しというか、まだ蔵にも入っていないものをかけちゃおうと思うんですけど。サンフランシスコのウォーフィールドからですね。これ演奏するの何年ぶりだろう。30年近いんじゃないかな。たぶんウォンターライブ以来じゃないかな。Seoul Music。」
<新曲も出来たらやりたいね>
「アメリカのファンの方も熱狂的なファンの方がいて、LAもサンフランシスコも両方来た方も結構いますし、なんとテキサスから飛んで見に来てくれたファンとかですね。特にサンフランシスコの方はステージと客席が近いし、コアなアメリカのファンの方々が集まって、かなり出だしから熱狂的なかけ声が入っていまして。『細野さん』とか『幸宏さん』とかちゃんとさん付けで呼んでたり。滅多に演奏しない曲を今回Lotus LoveとかねSeoul Musicとか演ったので、そういうコアなファンの方達はとても喜んでくれたようです。」
「この後YMOとしては、まだ日本で2回。7月31日にFuji Rock Festival。8月7日にWORLD HAPPINESSに出演します。今回サンフランシスコやLAでも演奏した、今まで30年くらい演奏して無い曲もやる予定ですけども、その他に新曲も出来たらやりたいね、と言ってるんですが、時間的に間に合うかギリギリの所ですけれども、頑張って努力します。」
<海外の若い世代にYMOを聴いてもらおう>
YELLOW MAGIC ORCHESTRA 「YMO」 |
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「YMO情報としては6月15日にその名も『YMO』という、まぁベスト盤が発売になりました。カバージャケットも評判いいんですけれども、これはカールステン・ニコライがデザインしました。もちろん全曲リマスターしまして。選曲ですけどね、YMOもトラックスが多いのでどういう曲を選ぶかで雰囲気も変わって来ると思うんですけれども、今回の趣旨は今の海外の若い世代にYMOを聴いてもらおう、という趣旨で選びました。なので海外の若い世代の人の意見も取り入れてね、選曲してみたんですけれども。」
<Alva Noto とのヨーロッパ・ツアー>
「YMOのライブの前、5月から6月にかけてAlva Notoことカールステン・ニコライと一緒にヨーロッパ・ツアーをやっていました。13回くらい回ったんですけど。Alva Notoと僕とでコラボレーションのアルバム『summvs』というのをリリースしまして、その“S”を取ってSツアーと称してヨーロッパだけですけどもツアーをしていました。ヨーロッパをツアーする時は多いんですけれども、寝台バスで国境を越えて行く訳なんですけども、今回はロンドンから始まってイタリア・ミラノ・ペルージャ・ローマ、それからベルギー・ブリュッセッル行ってライプチヒ行ってコペンハーゲン。またドイツに戻ってフランクフルト、ベルリンだったかな?最後にsonarといって、今は世界のあちこちで日本でもsonar japanというのはありますけれども、元々発祥の地であるバルセロナのsonarに出演して終わったんですけれども、Alva Notoは5枚目のコラボレーションのアルバムになります。足掛け10年なんですよね、早いもので。最近だと思ってたんですけど、10年に5枚って事は割と勤勉にやってきてるという感じがしますけれども。考え深いですね。丁度2000年代を通してコラボレーションして来たという感じです。」
「そしてオーストリアのラップトップとギターのアーティストでもあるクリスチャン・フェネスと以前に一枚『cendre』というコラボのアルバムを出しましたけど2枚目がやっと出ます。『flumina』というラテン語を使っています。流れとか水に関係した、流れに関係した言葉で、聴いて頂くとそういう水の流れのような、あるいは大気でもいいんですけれども、そういうものを感じて頂けるかもしれません。今年のYMOのライブも小山田圭吾くんがサポートミュージシャンとして出演しています。実は今まで一度も日本では2人でのっていうのはやった事が無いんですけれども、今年いよいよ実現することになります。僕とフェネスの単独のステージもワールドハピネスであります。」
<復興支援関係のコラボ>
「もう一つコラボレーションなんですがギターを使った即興家の大友良英くんが実は福島で育ったんですね。それで3・11を受けて福島から文化を発信したいという趣旨に基づいて8月15日に福島でフリーのフェスをやろうという事で僕も趣旨に賛同して参加します。そのためのDIY FUKUSHIMA!という大友さんたちが立ち上げて、そこで音楽を寄付してフェスの為の資金を集めようという事をやっていますので僕も一曲音楽を提供しました。その曲を使って大友さんがギターやターンテーブルをかぶせて違う曲を作ってくれました。これは僕が始めたkizunaworldという被災地に対して長期的に寄付活動をしていこうというサイトなんですけれども、その為に大友さんが楽曲を提供してくれました。」
「DIY FUKUSHIMA!の為に提供した曲は『静かな夜(quiet night)』この曲は和合さんという大友さんの友達の詩人の方が3・11の後にツイッターで書いた詩からインスピレーションを受けて書いたのですけども、大友さんが換骨奪胎したものは『quiet night in fukushima』という返歌になっています。」
<オーディション総評>
「今回はフォールドレコーディング部門からの作品も紹介しました。割と佳作が多かった。声の魅力が引き立っていたものが3つくらいありました。ちょっと憂鬱になるような状況なので逆に人間の声の良さっていうものをもう一度聴きたいというような事を思い出させてくれましたね。」
このオーディション・コーナーに、新たに『フィールドレコーディング部門』が設けられました。小川のせせらぎ、鳥のさえずり、雨音などの自然音から、街の喧騒、機械音などの人工的な音まで、すべてをフィールドに生録音したものを送ってきてください。
オーディション・コーナーで紹介した作品はこのサイトでも試聴できます。またコーナーは、全体を世界へ向けてポッドキャスティングでインターネット配信しています。すでに著作権管理団体に登録している作品の応募は受け付けられませんので、オーディションに応募される方はご注意下さい。
※オーディション応募作品をじっくりと聴けるポッドキャスティングは近々このサイトにUPされます。お楽しみに! |
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