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<カリスマ・サカモト>
坂本龍一のクリエイティヴを支えるカリスマ・クリエイターをお招きし、そのクリエイティヴの源流を探るカリスマ・サカモト。今回のカリスマは、グラフィック・デザイナー、アート・ディレクター信藤三雄さん。「マシンガン・トークで行きますよ!」という意気込みでスタジオ入りする信藤さんでしたが、対談が始まってみると、まったりゆったりと展開していくトーク…デザインを志すキッカケから環境問題に取り組んだオフィスの話まで幅広く…全ては「女性」がキーワードに?!

GUEST:グラフィック・デザイナー/信藤三雄さん

1948年東京生まれ。 コムテムポラリー・プロダクション主宰。CDジャケット・雑誌広告・ポスターなどでビジュアル・デザインを数多くてがける 日本のビジュアル表現を牽引する存在。 ピチカート・ファイヴ、Mr.Children、Misia、M-flo、SMAP、元ちと せ、 コーネリアス、サザン・オールスターズ、GLAY、MY LITTLE LOVER、 クレイジーケンバンドのCDジャケットをはじめ、MUSIC CLIPの演出などもおこなう。

●デザインのキッカケは女の子
「信藤さんは、いつからこの道にお入りになったんですか?」
「デザイナーになるキッカケ… 元々は経済学部だったんだけど、夏休みのアルバイトで可愛い女の子がデザイン学校行こうかなって(笑)」
「音楽って学校では役に立たないデザインって学校で学べるものなの?」
「いやーぜんぜん関係ないかもね」
「でしょ?アシスタントになって覚えた方がいいでしょ?」
「ウチの親が肖像画家、絵描きみたいな事をやってて…母親はね、宮大工の娘さんだったから。実際にデザイナーになってからそういう血が入ってるのが分かりましたね」
「デザインに興味を持ったのは、女の子に引きずられて?」
「(ボソっと)大人にはなりたくなかった…。将来の職業のことって、考えました?」
「ナイ!小学校の頃“なりたい職業は?”っていう質問に“ナイ”って書い てたし…ヒモ(になりたい)とか思ってたのね」

●タンゴもプレスリーも"音響系"
「信藤さんはレコード集めが趣味なんでしょ。映画とかは?」
「いやーないですね。音楽やれる人が、この世で一番偉いっていうか」
「あら」
「無条件でリスペクトしちゃうんですよね」
「レコード・ジャケットから刺激を受けたりもします?」
「10年前くらいまではジャケットをサンプリングして…って感じの編集するデザインってのがあったんですけど、今は違って、降りてくるのを待つっていうか、直感的なデザインになってますね。いっぱい本も観ますけどね…」
「右脳的って感じですね。僕も考えちゃうと左脳的になっちゃう…」
「今日オンエアしたいレコード、『Remember Japan』っていうのもジャケットが…」
「すごいですね、このジャケット」
「今聞くと、すごい音響系なんですよね…エキゾチックものも、聞く耳を持って聞くとね」
「細野さんも言ってたけど、タンゴなんかも聴き方によっては音響系なのね」
「プレスリーも音響系ですよね。リバーブの掛かり方かも、今は聞けない感じで…」
「良く聞くとディレイがいっぱい入っててたりしてね。そうそう」

●エロいエコをやろうよ
「環境にやさしいオフィスにしたとか?」
「壁の塗装とかも、海藻からとった珪藻土にしたり、ケミカルなのは避けましたね」
「食べ物とかも気をつけてます?」
「そうですね、ウチの奥さんが自然派なので…」
「ぼくが何となく作った『アーチスト・パワー』にも参加してもらってますが…」
「そうそう(笑)」
「エロいエコをやろうよ、という話になってるんだけどね。エゴいエコってのもありますよね。」
「エゴいってのは?」
「エゴを捨てちゃったら違う訳ですから。エロいエコ本を作りますか?」
「なんかそのエコとか、社会の事を考えるとお利口さんになっちゃって広がんないんですよね。イイひとになっちゃう感じがね…」
「ね。優等生っぽくなっちゃうんですよね。ぼくは"こっちの方がカッコいいんだ"っていうライフスタイルの提案みたいな感じで考えたいんですよね」
「ぼくがなにかアーチスト・パワーに関われるとしたら、そういうところなんですよね」
「電気使わない方がカッコいいとかね…」
「早起きがカッコいいとかね…」
「ぼくはもう、実は既に思ってるんですよ」
「早起きがカッコイイなと思っちゃったり…。朝陽の中を歩いてるオレって…って思っちゃう」

●海外で通用する武器を持っている
「ぼくデザインやってて思うんだけど、グラフィック・デザインって日本人の感性が生かしやすいですよね」
「止まってる中に動きを作るっていうね」
「例えばゴダールとかもその辺を分かってる。それが凄いんですよね」
「アレすごいですよね。相当の自信がないとできないデザインだと思うんだけど…」
「ぼくの好きなアンディー・ウォーホールとかもそういう東洋的な影響を受けているっていうか。そういう意味で、ぼくは海外で戦える武器を持ってるかな、と思いますけどね」
「なるほど」

<NEW WAVE話>
CDJスピン:ニューウェーブ特集!!
「ここ最近、ニューウェーブ・リバイバルなんて言われたりしてるのかな?そんな訳で今日のCDJスピンは僕が当時聴いていたニューウェーブを紹介しました。本当はアナログ盤とかあるといいんですが、当時はいろいろ重いものだけじゃななくて、軽いもの…。例えば重い音の中に、いきなりアコースティックだけでバーンってやられちゃうと、それはそれで衝撃だったんだけどね。でもそれは音楽の歴史で考えると、50年代にはフランスでヌーベル・バーグとか(※)、ブラジルではボサ・ノヴァと かね(※どちら も「新しい波」「新しい傾向」という意味)。いつの時代にもニューウェーブってのが出てきて、いつの時代も"熱い"んですよね。冷めたニューウェーブってのはないよね。
既製のものを壊して、新しいものを!っていうね。数年だったんだけど、新しいものが出てきて…。例えばPILとかでいうと、ドラムでハイハットを使わないのが流行りだったんだけど。当時、(高橋)幸宏くんはハットがないとドラムが叩けない人 だったんで、毛布でハイハットをぐるぐるに包んだりして…(笑)」

<譜面の話>
間違いがあれば私の責任です(笑)
『/04』オフィシャル・スコア・ブック(坂本龍一・完全責任監修)を3名様にプレゼント
ご応募はこちらのメッセージフォームから。
「譜面が3月に発売になるんですが、ぼくが監修したものとしては、3冊目になります。
僕が監修していない譜面っていうのも発売されてる訳ですが、それは意図したものじゃない譜面なんですよね…。そういうのを、みんなのお宅に伺って直す訳にも行かないんで(笑)。もしこの譜面に間違いがあれば、私の責任です(笑)。あとは、 手書き譜面の画像なんかも入ってます。「Riot in Lagos」なんかは、ピアノ8台分で書いてあって…オリジナル・スコアになってるんですが、これは、こういう曲だというのをお見せする為にあえてそのまま掲載します。デザインはカリスマ、中島英樹さん。紙も自慢できるくらいイイです(笑)。それから譜面を買おうっていう方は、自分で 弾こうと思っていると思うので、ひとりで弾けるバージョンの曲も収録してますので!」

<近況>
近況ですが…今は言えません!(笑)
「この年末年始で一番忙しいくらいに詰まった仕事をしてまして、4月くらいに言えるようになりますが、今は言えません!(笑)…まぁそんな事やったりね、ずっと去年からやってた、カールステン・ニコライ、クリスチャン・フェネスとのコラボも継続してやってます。それからYMO関連の再発、ボクの『B2-Unit』、『/04』の姉妹アルバム(?)『/05』も作ってまして…でも時間がなくて…。実は日本の映画をやってるんですよ。7月16日公開の東宝系で公開…『星になった少年』っていう、少年と象の話なんで すけど、ぼくも『エレファンティズム』なんか作りましたからね…象が好きだし。今年の夏は、ライブとかね…。ここんところ、ライブを日本でやってなかったの で、元気だったら年末のピアノ・コンサートなんかもやろうと思ってます!」