RADIO SAKAMOTO


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PROGRAM

ARCHIVE:060903


<ドとレを16等分した奇妙なピアノを弾きました>
収録中の教授
「ここの所はNYにも、日に日に秋の気配が立ちこめつつある感じでしょうか。比較的リラックスしながら、細かい作業をやっていますが。もうすぐ10月にね、太平洋地域でのインセン・ツアーがありますけど、後は、今年の後半から来年に、大きな映画の仕事があります。今年の夏を振り返ってみると…前回の放送の時は、ウィーンに居たんですよね。その後、あのツアーが終わって、カールステンと二人でスイスの首都、ベルンに行ってたんですけど、ある音楽学校にとても奇妙なピアノがあるから、と誘われまして…。仕方なくくっついていったら、奇妙なピアノが2台あって。1台は、ドとレの間隔を16に分けた…鍵盤のハジからハジで、1オクターブっていうピアノ。隣の鍵盤をひいても違いが分からないっていう(笑)。そしてもう1台は、ドとレの間を3等分したもの。こっちの方がおもしろかったかな。それを何時間も弾かされました(笑)。」

「それから日本に帰ってきて、25年ぶりかな、奄美大島に行って。「けいむんマンデイ」とう野外イベントに(スーパーバイザーという肩書きで)。3日間行ってて、山あり海ありの土地を切り開いて開催されたんだけど、ほとんど島の人が来ていて、島の音 楽を堪能しましたね。最大の収穫は、漫談バンドね。サーモン・アンド・ガーリック(笑)。島言葉でやるんだけど、なんとなく分かるのね。冗談もすごいボケてて。あとは、スネークマン・ショーをもじって、ハブマン・ショーっていうのをやってて(笑)。あれもう桑原茂一さんにプロデュースしてもらえばいいのに。ありがちな話だけど、市役所の職員さんだそうです。ほかにも、本土から行った若手のバンドなどとも交流できたし…まぁ要は、奄美はですね、伝統音楽の生き残っているところと言われては居ますが、近代化(は古いか、現代化かな)の波が押し寄せていますが、伝統芸能を救済すべく、聴きにいきました」

<GUEST:Cornelius>
小山田さんと教授
今夜はゲストをふたりお迎えしました。まずは2001年アルバム『point』発売以来、5年ぶりの新作『Sensuous』を完成させた完成させたCorneliusこと、小山田圭吾さん。教授の『Bricolages』では「WAR&PEACE」のリミックスも手がけ、教授は
「原曲はネガティヴな要素が多いのにCorneliusのリミックスは、ポジティヴにひっくり返ってて。希望がある曲になってたので、スゴイなぁと思って。一種の明るさというかポップさがあったので、嬉しい感じなんですよね」
とコメント。そのリミックスと同時期というかに制作された新作『Sensuous』に関して、教授は
「彼の性格のひとつなのかな、かなりキチンとしてるというか。曲によって、すごく精工になっているものも多いし、反対にわざとグチャグチャ…両方あるので面白いですね。そういうのがあるのかな…僕の中にもそんな2つの面があるけど。一言で言うなら、素晴らしい力作です。買え!オレからも頼む!(兄貴風)」。

<雨が降ると録音できないプライベート・スタジオ!?>
「いやー。新作ですが…スタジオに随分、長く籠ってましたよね」
「1年半くらいですね。坂本さんのツアーの後くらいから本腰が入ったというか」
「そうか、始まった途端にツアーに誘ってしまい、腰を折った感じか」
「いえいえ、そんなことはないですよ」
「あれなのかな、音楽を作るときは、スタジオで考えるタイプですか」
「そうですね。でも最近は自分のスタジオが出来たので手ぶらで行ったり…」
「なるほどね」
「昔はスタジオを押さえたりしてたんで。そうするとスタジオ代が、かかりますから」
「僕もYMO時代は、スタジオでずっと作ったので膨大な時間が(笑)」
「でも前もって作っていくよりは、無意識から入れるので面白いですね」
「新作、あのスタジオで、音で遊びながら作っていったんだろうな。って思って」
「地下とかじゃないんで、日差しが入ってくるのがいいですね」
「音も漏れちゃうでしょ。音も入って来ちゃうのかな」
「音が入っちゃうので、雨が降ると録音できないんですよね(笑)」

<「え、オレって癒し系なの(笑)」>
「ニュー・アルバムの10曲目。いいですね、「Like A Rolling Stone」」
「コロコロ転がってく石…そのまんま…みたいな(笑)」
「子どもの時に鉄の棒にヒモを付けてコロコロやってる感じがしたんだけど…」
「そうですね」
「これはコーラスっていうか、このパートは即興ですか」
「最初はギターシンセで、コーラスみたいな音が出るのでそれで…」
「ブライアン・イーノなんかを思い出させる。クラシックの素養とかもあるのかな」
「いや、ないですね。深く聴いた事はなくて。好きなものはいくつかありますけど」
「細野さんもそうみたいで、僕からすると、ちゃんと勉強したのかなって」
「いえいえ」
「あとタイトル・チューンや最後の曲…キライな言葉だけど“癒し系”というか(笑)」
「坂本さんのピアノ・コンサートを観に行った直後に作ったんで、その影響が…」
「え、そうなの(笑)」
「あのコンサートが素晴らしかったですね」
「オレって癒し系なの(笑)もう頭真っ白だったんですけど、毎日…」
「あのピアノ1本であれだけのお客さんと向き合うっていう…」
「いやぁ、キツいですよあれは…」
「ホントとに素晴らしかったです。それで、ぼくもギター1本でやってみたいなって…」
「じゃあ、ゆくゆくはジョアン・ジルベルトのようなライブを(笑)」

<カリスマ・サカモト>
▼リリー・フランキー
1963年11月4日福岡県北九州市生まれ。イラストレーター、作家、デザイナー、絵本作家、ミュージシャンとしても活動するなど多種多彩なクリエイター。自身と母親との半生を綴った小説『東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン~』は、大ベストセラーとなる。
今夜ふたりめのゲストは、久々にこのコーナーに登場。坂本龍一のクリエイティヴを支えるカリスマ・クリエイターをお招きし、そのクリエイティヴの源流を探る“カリスマ・サカモト”。今回のカリスマは、リリー・フランキーさん。今月(9/26)に発売にな る、教授が編集長を務めるソトコトの別冊『エロコト』(ロハスピープルのための性カルチャーマガジン)での繋がりです。


<「カメラマン・デビュー。いきなり“巨匠”と言われまして」>
「リスナーの方はビックリもしれませんが、先日リリーさんとお会いしまして…」
「ええ、はい」
「『エロコト』が遂に発売…なんですが、リリーさんにも手伝ってもらってます」
「そうなんですよね」
「もうすぐ撮影されるんですよね。“ロハスな”モデルさんは誰になりましたか」
「えーと僕、実はAVのアカデミー賞みたいなのの名誉総帥をしているんですが…」
「いきなりスゴイね(笑)」
「どうも一人を選ぶのが断腸の思いでして(笑)」
「やっぱ私情が入っちゃいますか」
「編集部の方にオススメもいただいたりして決めてます」
「僕も先だって、カメラマン・デビュー…でしたね」
「『エロコト』で、ですか」
「ええ…AV女優さんですね…を、撮りまして。気が入ってしまいまして」
「おお、そうなんですか。それこそ、馬乗りになって撮ったりとか」
「馬乗りになってましたね」
「坂本さんが馬乗り、スゴイな(笑)」
「なんかね、自分の膝で相手の膝を割って…そんなテクニックまで会得してしまって」
「そんなテクニックあるんですね(笑)」
「いやわかんないですけど(笑)。かき分けていきましてね…」
「どういうシチュエーションなんですか」
「いや…デビューなんで、日本間っぽいトコで、女性が和服でご飯を食べて…」
「デビューなのに、いきなり日本間なんですね(笑)」
「ひとりの人間が、モノを食べてる姿ってのがエロいと思ってて」
「前にもおしゃってましたね」
「どうせだったら、赤い汁の出るモノを集めろ、と」
「ああぁ(笑)」
「…赤い汁がどんどん垂れて、ものすごくエロくなりましたね」
「ふっふっふっ(笑)」
「デビューからいきなり“巨匠”って呼ばれてしまいまして…」
「そりゃもう、巨匠ですよ(笑)」

<「まさか坂本さんと“エロ”で、繋がるとは」>
リリーさんと教授
「あの…「東京タワー」って、ほぼ実話ですか」
「ぜんぶ、そうですね」
「なんかいろいろ共通するところもあって、おもしろかったんですけど」
「ありがとうございます」
「僕が前に使っていた事務所に、いま、いらっしゃるそうで」
「大家さんに聴いた時、またまたぁ…と思ってたんですけど。ホントなんですよね」
「実は、僕自身は東京生まれなんですけど、両親とも九州なんですよ」
「そうなんですか」
「おばあちゃんに育てられたので、だいぶ九州弁は聴いてましたね」
「あぁ…、坂本さんはずっと中野の人だと思っていました」
「違うんですよ(笑)」
「僕が高校生のとき、寝るときの音楽が坂本さんの「千のナイフ」だったんです」
「ええ、そうなんだ」
「でもこうやって実際に出会うことは無い、かなと思ってましたが…」
「うん」
「まさか、エロを押し進めて坂本さんと繋がるとは、って」
「そうですよね(笑)、世代間を超えて…。今って40半ばですか」
「42歳です」
「今からですよね。まるで坂を落ちるように、体力が落ちて…」
「あぁ僕でも、それに比例して性欲が増してるというか(笑)」
「自分でする機会が増えていくかもしれないですね(笑)」
「そうなんですよ。若い頃の自分に言ってやりたいですよ」
「うんうん…(笑)」
「濃さで勝負というか。生命の…本能がそうしようとしてる、というか」
「同時に、生の、リアルの女性とつき合い辛いというか」
「精神的なコミュニケーションが、どんどん苦手になってきてるのかもしれないです」
「そうですよね」
「なんですかね、その…マインドとエロがちょっと隔離しはじめて…その溝になんか溜まってる甘酸っぱい海の中で、こう…」
「それは文豪への道でしょう。剥離していくから文章が面白くなっていく」

<「なんかね、リリーさんの 曲のリミックスの話が来てるんだけど…」>
「リリーさん、音楽活動も実はしてるんですね」
「いや、してる…っつっても、まぁアレですけど(笑)」
「いろんなプロジェクトやってるんですね」
「たとえば僕が40代になってみて、20代とか10代の時に意識してた“パンク”って…、完全にファッションだったな、と思って」
「あぁ」
「それで今の30代、40代のパンクって何かっていう。やはり歌詞の内容はリアルでなくては、いけない。昔、聴いてたようなものではいけない」
「うんうん」
「例えば…、“没交渉”とか」
「あっはっはっは(笑)」
「なんで私は、一生懸命に勉強して、その…カワイイと言われてエリートと結婚して人もうらやむような生活をしてるのに。ダンナはもう女を感じなくなった…という。私ってのは何なのか…っていう憤り。それを怒鳴ってるような感じになってますね」
「パンクだな(笑)」
「もうひとつは、番組をいっしょにやってた、安めぐみさんという女性とやってて…」
「最近、レコーディングしてるって言ってたのは、そっちですか」
「秋にCDが出る事になりまして…坂本さんの曲くらいに人を癒そう…ってなってますね」
「えええ(笑)。なんかね、それかなぁ…リミックスの話が来たんですけど」
「あ、そういえばスタッフに“坂本さんのピアノが聴きたいな”って言いました(笑)」

「えー、このコーナーに登場していただいた、その道のカリスマは…」
「“その道”の場合、オレの場合はやっぱり“エロ”になるんでしょうか(笑)」
「(笑)そうですね…、このラジオの番組からアーチストがデビューするときに、巣立っていく時に、そのカリスマに来ていただいて協力していただく。というお願いをしているんですが」
「いやもう、何でもやりますよ。ハイ」
「あー、よかったよかった…(拍手)」

「カリスマ・サカモトのポッドキャスト」
リリー・フランキーさんとの“エロコト”対談・完全版は、番組ポッドキャスティングにて、近日公開します。ぜひお聴きください。


<オーディション総評>
審査中の教授
「今回のエントリーは、80作品(音楽外としては、小説:2本、映像:1本、お笑いの台本:1本)くらいありました。中でも特にボクが“ひっかかった”のは、長崎県民謡の「森美人 / Saturday Evening Post」、あとKAYOKOがあまり出て来なかったけど「Turn On/On / PRO-ONE feat. KAYOKO」とかね。“奄美”ということでひっかかってしまったのは「大島神様と若者~ゆりむん / 幸野成道」ね。クオリティ的に高かったのは「夢をみる / cliche」や、映像作品の「To Somewhere, Not Here Anyway / 山中雄」ですね。随分たくさんの優秀作がありましたね」

オーディション・コーナーで紹介した作品はこのサイトでも試聴できます。またコーナーは、全体を世界へ向けてポッドキャスティングでインターネット配信しています。すでに著作権管理団体に登録している作品の応募は受け付けられませんので、オーディションに応募される方はご注意下さい。

※オーディション応募作品をじっくりと聴けるポッドキャスティングは近々このサイトにUPされます。お楽しみに!

RADIO SAKAMOTOオーディションに御応募頂いたデモ作品にまつわる個人情報の管理、作品の管理は、J-WAVEのプライバシー・ポリシーに準じております。詳細は、こちらを御確認ください。

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(当選者の発表は発送を持って替えさせていただきます)