<長いような短いような。あれから2年が経ちました。>
坂本龍一です。あの日から数えて、この番組も11回目の放送となるんですけども、満2年が経ちましたね。その日、皆さんは、何を思ってたんでしょうか。どういう状況だったんでしょうか。僕は、東京都内のスタジオでレコーディングをしていて、揺れ出したので、とっさにスタジオ内の機材を手で押さえていたというね。本当に笑えないというか、悲しいんだかなんだかわかんない様な感じでしたけども。まぁ、あの日を境に、皆さんも色々な事が変わったと思うんですけど、僕は、しばらくはね、音楽を聴く気にもなんなかったり、ましてや、作る気にもならなかったりとかしてましたけども。長いような短いような不思議な気持ちになっていますね。
<本番はどうなるかわかりません。NO NUKES2013レポート>
2012年の7月に、幕張で第1回目をやりましたけども、今年もやろうと去年から皆で話し合っていて、今年は3・11の近辺でやろうかと。しかも、おじさん組(笑)と若者組と分かれてやろうかなと(笑)。というか、色んな人が色んなとこでやっていいんじゃないかなって。NO NUKESというコンセプトがどんどん勝手に増殖していって、自分たちで勝手にやってくれたらいいなと発破をかけまして、若手の、それこそ難波君たちで企画して、多分夏頃にはやると思います。
今回のおじさん組より、ずっとずっと大きな規模でやってくれるんじゃないかなと思ってます。でもアジカンとか入ってるのにおじさん組って変なんですけど(笑)それから、別なグループは、『NO NUKES in 福島』というのをやろうとかそういく動きがあるようですけど、そうやってどんどん自分たちで勝手にやってくれると良いなと、おじさん達の音頭でやるのはもう去年だけで良いでしょう、と。で、今年の出演者はですね、アジカンとか、斉藤和義君とか、ACIDMANとか、あと、岡村ちゃんね、もうホント嬉しいですよね、岡村ちゃんファンとしては。去年はYMOとして出たんですけども、夏のWORLD HAPPINESSもYMOとしての出演は無いという事です。なんか客観的に言ってますけど(笑)なんか飽きちゃったんですよね。ぼくら飽きっぽいんで、この5年くらい毎年やってたじゃないですか。ちょっとマンネリだなということで…、やりません。でもNO NUKESもそうですけど、WORLD HAPPINESSも、細野さんのバンド、幸宏がやってるTHE BEATNIKSとか、僕のユニットというかグループという個別のカタチでは出ます。それと、坂本招待枠みたいのがありまして…(笑)アイヌの女性達のコーラスグループのマレウレウというのがありまして、僕、大好きなんですけど、彼女達と、彼女達のプロデューサーのOKIというアイヌのミュージシャンがいて、そのグループとか、NISENNENMONDAIという女性3人のバンドなんですけど、すごくカッコよくて、なぜか海外では結構有名で、ブライアン・イーノが大好きだったりとか、sonarのプロデューサーのエンリクもファンだとか。あと僕が招待したのは、青葉市子さん。お正月の某公共放送ラジオのスペシャルでも全面的に出てもらったんですけども、ぼく坂本と、小山田君と、細野さんがどう絡むかみたいなことをやったんですが、今回も青葉さんに出て頂いて僕と小山田君とASA-CHANGでサポートという感じです。あと、今回僕、初めてなんですけど、AFRAね、ビートボクサーの。暮れにライブハウスで見て、ホントに気に入っちゃって。今回もホントぶっつけ本番なんですね。本番はどうなるかわかんない、という感じでやってます。
<NO NUKES2013 :インタビュー>
【AFRA】
今回初めて一番手として出演させて頂きました。お客さんも頭からいっぱい詰めかけていて、みんなヒューマンビートボックスを面白いなと思ってくれたと思いますし、僕もみんなからいっぱいエネルギーを吸い取って(笑)、僕もいっぱいエネルギー出して、パフォーマンス出来て楽しかったです。
日本における大きな問題を改めて考えるきっかけでもありますし、僕も子どもを持つ親としてメッセージを送らせて頂きました。原発について考えていく事ができるイベントとしてとても有意義で、出られたことを光栄に思います。出演の経緯なんですが、是非出てくれないか、とFacebookでメールが来て、最初、ホンマかいっ!?、と思いましたが、ホンマでビックリしました(笑)これからも NO NUKES、僕が力になれる事がありましたら、是非参加していきたいと思います。これかもよろしくお願いします。
■AFRA ブログ
http://a-f-r-a.blogspot.jp/
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【マレウレウ+OKI】
初めての方々も沢山いたと思いますが、子ども達のために頑張るぞみたいな感じで歌いました。
3.11以降、本能がもう拒否してるんですよ。これに対して、理屈だ何だっていうのはある意味必要ないと思っているんだけど、今、地球規模での災害が起きたにも関わらず、忘れていこうという流れができてることがすごく心配だし、僕らは、そのうち死ぬと思うんですけど、今日生まれたも子も沢山いると思うんですよね。その子達に大人が責任を持って未来を渡せるかっていったら渡せる状況じゃなくて。経済の数字が上がれば皆が幸せになるっていう幻想をみんなに与え続けてるんですけど、これはいつか破綻すると思う。その前に、声を上げていくということが大事だと思う。1人でも良いし2人でも良いし…100万人でも良いし。それは集団でも良いし、個人でも良いし。放射能、原発という言葉は、体の半分以上を支配していて、これはもう、死ぬまで変わらないと思います。ライフワークのひとつになってしまったと思っています。リクエストがあるんですけど、北海道の田舎とかで、NO NUKESやって頂きたいと思います。東京は意識が高い人が多いと思いますが、じっちゃん、ばぁちゃんも混ぜて、NO NUKES とか出来たら、いいなと思っています。
■OKI & マレウレウ オフィシャルサイト
http://www.tonkori.com/
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【ACIDMAN 大木伸夫】
MCでも言ったんですが、この NO NUKES という言葉が、この年になってもまだあるということに非常に残念であり、不思議な気持ちが募っています。あれだけの震災を経ても、まだ原発の再稼働だったり、ゴミを捨てる所すら決まっていないということで、非常に毎日毎日怖いと思いますし、少しでも原発に対する動きが、良い方向に進む様に願っています。それとともに、自然と共に生きる時代がいつか来る事を信じています。
坂本さんにピアノで一緒に共演して頂いた、「風追い人(後編)」のきっかけになったのも、去年の NO NUKES で、初めて坂本さんにお会いした時に、是非聴いて欲しい曲があるんだと伝えた所、その場で即答して頂いたことを未だに厚く感謝しています。とても良い曲になったと思うし、うちらにとっても意義深い曲になりました。今後とも色んなことを諦めず、色んな事を信じて、共に頑張っていきたいと思います。
■ACIDMAN オフィシャルサイト
http://www.acidman.jp/
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【THE BEATNIKS】
高橋幸宏 (以下、高橋) | 「まぁホッとしたって所ですかね。」 |
鈴木慶一 (以下、鈴木) | 「そうですね、こういうイベントはバンっと出て、バンっとやんなきゃいけないよね。」 |
高橋 | 「そうだよね、その割には、最後にアカペラの曲とかあったんで…」 |
鈴木 | 「あれはね、実は鬼門でありまして…」 |
高橋 | 「まぁ愛敬ってことですね、ロックンロールの心を一応やってみました。」 |
鈴木 | 「Barbara Annですね。」 |
高橋 | 「震災からもう2年建つ訳ですけどもね、現状はきっと東北の方々が一番ご存知のように、復興が進んでいる訳ではない。でも僕たちには、音楽しかないので、言葉で言うよりもできれば音楽で伝えようと。」 |
鈴木 | 「私の場合、様々なチャリティー物には出たりしないんですけど、 NO NUKESだけは、色々と子どもの頃から思う所があって、『出るぞ!』と。」 |
高橋 | 「NO NUKESは、人それぞれ意味が違うと思うので… 慶一くんと幸宏との間でも、違うかもしれないし… ただ、問題は、音楽でビートニクスとして出る事に意味があったと。」 |
鈴木 | 「そうですね、要するに音楽を楽しむという日常的なことを感じて頂ければなと。」 |
高橋 | 「うん、ホントその通りです。そんなつもりでいました。」 |
■THE BEATNIKS オフィシャルサイト
http://www.thebeatniks.jp/
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【信藤三雄】
「この2年がもの凄く昔の事の様に感じられますけどね。時間がすごく濃密になってるのかな。日本の現状に滅茶苦茶イライラするので、ニュースとか見たくない心境なんですけど、脱原発とか、世の中を良くしようという活動は、今の世の中の感じでいうと一生続けなきゃならないような気もします。こういう活動を続ける事は本当に大変な事なんですよね。フェスとかも。もの凄く大変でしょうけども、『坂本さんが先頭になって』っていうとご負担になるかもしれないけど、ぜひ頑張って世の中を良くしていきましょう。僕も微力ながらお手伝いさせて頂きます。」
■信藤三雄事務所ホームページ
http://www.snd320.net/
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【青葉市子】
「磐城とか四倉とかそういう所に、演奏じゃなく自分の足で行ったんですけど、何だろな、ここに、東京にいてできることっていうのは、好き勝手やることだと…思ってます。言葉にするとむずかしくて、だから歌を選択してやってるんですけど、あえて言うならば、おいしいゴハンを食べる。で、気の合う仲間と一緒にいること。しっかり睡眠をとるとか、常に100%の気持ちでいるとか。そういうことに意識して生きていれば、ナンとかなるでしょう。ていう、とても前向きな感じですね。あとは、エラい、といわれている人たち、ガンバってください。私は歌います。」
■青葉市子オフィシャルサイト
http://www.ichikoaoba.info/
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【いとうせいこう】
「(フリーセッションって)ライブに集中すんのが凄く難しいんですよね。曲が決まっててやる集中とはまったく違うので、手をお互い見せないで舞台で会うので、楽しみでもあり、緊張もしています。多少。まぁ本番は15分なんで、僕がやるべき事としては、言葉で旋律するとか、納得するとか、考え方が変わってしまうとか、尚且つ踊ってしまうということが、自分のやれる最大の武器だと思うので。ラップでもないのに客が踊るっていう状態を想像しているんですけど、そこに持っていくまで、どういう風に驚かせるか、政治的なメッセージを胸に届けるかっていう。とにかく客前に出てみないとわかりませんね。
東日本大震災から2年が経ちますけど、亡くなった方々の死者の問題というのを考えておりまして、去年の半年間は、ずっと『想像ラジオ』っていう小説を書き下ろしていて、ついこの間出た所なんです。どういう風に、私たちが弔い続けるかというと、一つには、過去になってしまった方々のことを考えるということなんですよね、死者の問題を考えるというのは。だけれども、『あん時あぁしていれば良かった』『こうしていれば良かった』ということだけではなくて、まだ生まれて来ない未来の人たちも、僕の考えでは今は死んでいる、という。2つの死者の中に僕らがたまたま現在生きているという。だとすると、死者を悼むということは、同時に未来を考えるという、より良い未来を私たちが死んだ時にまだ生まれて来てなかった死者に手渡す事なんだ、という風に、その小説を書きながら考えていまして。それがまぁ、NO NUKESということとも完全につながっていると考えて、それを訴えるのみです。僕は。」
■話題に出ていたいとうせいこうさんの新書『想像ラジオ』
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309021720/
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【ASIAN KUNG-FU GENERATION 後藤正文】
おじさん組って言われると何か複雑な気持ちもありますが(笑)、去年は初日のトップバッターで、今年は初日のトリをさせて頂いて、やっぱり最後って気持ちが引き締まるっていうか…この日の締めの言葉を考えながら、自分の思って来たこと、考えて来た事をちゃんと伝える事もできたと思います。震災からずっと音楽をする事に対するストラッグル(葛藤)があって、どんなことを歌うんだって。ホントにそういうことに立ち向かいながらずっとやってきて、また決意を新たにするような、場所だったっていうか。ホントに2年があっという間に経ってしまいました。いつか僕らが教授とかの年齢になる頃には、このフェスは無くなっていて欲しいと思うし、原発だけでなくて、津波の影響のあった地域も広大だし、そういう所で困っている人が、沢山いるから、みんなで支え合って、ちょっとでも良い未来に向かって、みんなで歩いていけたらいいなと思っています。TheFuture Times もこれから気合い入れて、引き続き新聞を作っていきたいと思います。
いつも思うのが、とにかく色んな場所で教授が矢面に立って、一身に批判とかを受けていて、僕ら若手ミュージシャンにとっての防波堤みたいな感じで、活動して下さっていて、そういうことに対する感謝の気持ちもありますし、まぁそろそろ、我々30代のミュージシャンもバトンタッチして、矢面に立って、色々なことに取り組んでいける様に頑張っていきますので、今後ともよろしくお願いします。
■話題に出ていたアジカン後藤さんが取り組んでいるThe Future Times のホームページ
http://www.thefuturetimes.jp/
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<僕なんかが貰っちゃっていいのかな?>
僕の近況報告ですが。2月前半にですね、カリフォルニアのUCバークレーに呼ばれて、実はコンサートもやったんですよ。なんで呼ばれたかっていうと、バークレー日本賞というのを頂けるということで、行った訳なんですけど。バークレー大学の中の、日本学科というんですかね、JAPAN STUDIESといのがありまして、そこが出しているもので、日本の文化などを世界に知らしめる貢献をしたということで、頂きました。今回が3回目で、過去の受賞者が村上春樹さんと宮崎駿さんということで。僕なんかが出て行っていいの?って(笑)で、UCバークレーの音楽の先生、といってもまだ30代の若い人で、僕が結構大好きな、変わった先生がいるんですよ。先生というかむしろパフォーマーというかね。KEN UENOさんという日系の人で、モンゴルなどのホーミーの専門家、パフォーマーなんですよ。で、UCバークレーでも教えているんですよ。彼と音楽を語るみたいな、そういう講座をやったり、コンサートをやるときにはKEN先生に急遽出てもらって、一緒に即興をやったんです。モンゴルのはホーミーなんですが、二重の声、二つの声を同時に出すという歌い方、唱法のことをThroat Singing、といって、彼はそのプロということですね。
<Sonar Reykjavik 2013>
2月の後半には、アイスランドに行って、前にグリーンランドに行ったときは、アイスランド経由で行ったんで、ちょっと立ち寄ってはいるんですけど、ちゃんと人に会ったり景色を見たりするのは、今回初めてでね。1週間近くいたんですけど、素晴らしかったですね。首都のレイキャビックの泊まったホテル、というか、どこからでも雪を背負った山が目の前に見えていてですね、すごく壮大な景色なんですよ。もちろん内陸の方へ行けば、たくさん山や間欠泉や大きな滝もあって、そういうところも行ったんですけど、すばらしかったですねぇ、自然は。どんなに寒いかと思ったら、意外と暖かくて、ニューヨークより気温は暖かかったんですけど。海から吹いてくる海風は、すごく冷たくて。やはり北極から吹いてくるので大変でした。でも意外と暖かくて、大丈夫かなという。昔にくらべたら、今は相当暖かいそうですね。その首都のレイキャビックの海の間近に、新しいコンサートホールが建ってまして、それを作るのに随分お金もかかったので、賛成派・反対派で色々あるらしいんですが、そこを使ってですね、色んなactがあったんですが、その中で僕とカールステン・ニコライ(Alva Noto)とのコラボのコンサートをやってきました。アイスランドといえば、音楽が有名ですよね。ポストロック系のね。もちろん、ビョークとかシュガーロスとかビョークのいたシュガーキューブスとか。そういうまぁ、オルタナ系というかそういのうがメジャーになっているんですけど、その中で、まだ若いんだけど、友達がいるんですよ、ミュージシャンの。オラファー・アーナルズっていうんですけど。僕とちょっと似ていてピアノ中心の、ちょっとニューエイジ系というのかな。親子以上に歳が開いているんですが。アイスランドに行ったら彼のスタジオに行ってセッションしようね、なんて前から言ってたので、今回それが実現して、壮大な海と山が見える彼のスタジオでやってきたんですけど、すごく良かったですね。アイスランドって日本と似ていて、火山が沢山あって、プレートとプレートの境目なんですよね。日本は、4つのプレートの上にのっかってますけど、アイスランドは北アメリカプレートとユーラシアプレートが丁度ぶつかってるとこ。ぶつかってるというか、開いていってるんですね。アイスランドって、島がどんどん離れて、領地が多くなっていきつつある所なんですね。プレートが開いてるから、その裂け目があるんですけど、その裂け目んとこも入ってきましたけどね。火山が多いということで、地熱があって、大きな地熱発電所がありました。地熱で電気の70パーセントをまかなってるとか。最新のカッコいい地熱発電所も見学したんですけど、そこの技術は日本のメーカーがやってましたね。すばらしいですね。日本でもやって下さいね(笑)
ビョークのいたバンド:シュガーキューブスのEinar というボーカリストがいるんですけど、彼が首都レイキャビックの議員さんになってるんですよ。まだ音楽もやってるし、sonarにも出てるんですけど、同時に議員で2番手くらいになってて、彼とも会って話したりとか。彼の所属している党があるんですけど、The Best Party(最高の党)っていう、ふざけたね名前なんだけど(笑)、結構アナーキーな党なんですよ。で、首都の知事を党首がやってるんですよ。その知事さんが元コメディアンで、日本でいえば、たけしさんみたいなね。でも日本も、青島幸男さんとかいましたもんね。
<こどもの音楽再生基金>
3月3日、日曜日には、神奈川県立音楽堂で、ピアノソロのコンサートを行いました。まぁUstreamもしたので、見た方もいるかもしれませんけども。このコンサートのタイトルは、「Ryuichi Sakamoto Playing the Piano 2013 in Yokohama こどもの音楽再生基金のために」です。このライブの売り上げの一部は、「こどもの音楽再生基金」に寄付させて頂きますけども。この「こどもの音楽再生基金」というのは何かというと、2011年の7月から始めた被災地にある学校で、被災した楽器を修復するという目的のために始めたものです。1年かかってほぼ修復できちゃったんですよね。被災地と言っても、本当に広いので、1800以上あったんですけど、その中で壊れた楽器を直してくれと手が挙がった所は、なるべくその土地の地元の楽器屋さんに頼んで修復してもらって、その使用料を払うと。少しでも地元にね、お金がいくようにということで、全国楽器協会さんと僕とで始めたものです。その修復された楽器を使ってですね、去年の夏には、お披露目というのかな、中学生・高校生が集まって、24バンドも集まって音楽を披露する会を仙台でやりましたけど今年も何らかの形で、そういうことはやると思います。スイスのルツェルン音楽祭という有名なクラシックの音楽フェスがあるんですけども、そこが、すごくシンパシーを持ってくれていて、東北で何かやりたいということで、彼らの企画と僕ら『こどもの音楽再生基金』と協力して、何かコンサートをやろうという話を進めています。だから楽器を修復して終わりではなくて、せっかくできた縁なので、音楽が好きで、楽器を持って演奏してる子たちがいる訳ですから、本物の音楽を聴く機会とか、一流のミュージシャンが手取り足取り、音楽のことを教えたりとかそういる音楽教育的な機会も今後作っていきたいと思っています。
<オーディション総評>
前回がお正月でオーディションがありませんでした。その分、作品がたまっていて、なかなか良いものもありましたね。サクラダの、シャキっとしたチェロ中心とした弦のトラックがいいですよね。女性の凛々しい感じがしてね。あと、トマトスターの逆回転ね。きっと逆回転しないと普通の感じなんだろうと想像させますね。変にしたかったんだろうね。Soleiyu Eye & Ravit Goldschmidt の曲は、とても新鮮で、スゴく良い組み合わせで、音色がいいですよね。打楽器とピアノだけってなかなか難しいんですよね。ホントに。僕も今度挑戦してみようかな。ユザーンと2人だけでみたいな。まだやったことないような気がするんですけど。常連さんで、三味線の弾き語りのきよゑたろうさんね。科学的常識を疑って、そこが究極みたいな感じでね。「これまでありがとうございました」、なんて言われちゃってね(笑)『LOVE!ハイロ』のREMIXもありましたね。Lemmonさん、是非オリジナルも送って下さいよ。菊池俊輝くんのキリっとした影の無い電子音、久しぶりに聴いたね。そういえば、YMOの初期も全然リバーブとかかけてなくて、全然影がなかったね。ちょっとそれを思い出しましたね。石川泰昭くんのハープの曲ね。甘い感じでね、ラベルの初期のハープの曲にかなり似てるというか。音の使い方もかなり影響されているんですけど…。みんなね、そこから学んで巣立って行くのよ。
色々ジャンルも多様性があって、良かったと思います。
またどしどし送って下さい。楽しみにしてます。
オーディション・コーナーで紹介した作品はこのサイトでも試聴できます。またコーナーは、全体を世界へ向けてポッドキャスティングでインターネット配信しています。すでに著作権管理団体に登録している作品の応募は受け付けられませんので、オーディションに応募される方はご注意下さい。
※オーディション応募作品をじっくりと聴けるポッドキャスティングは近々このサイトにUPされます。お楽しみに! |
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RADIO SAKAMOTOオーディションに御応募頂いたデモ作品にまつわる個人情報の管理、作品の管理は、J-WAVEのプライバシー・ポリシーに準じております。詳細は、こちらを御確認ください。 |
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■NO NUKES MORE MUSIC MARCH 2013 Tシャツを2名の方にプレゼント!
今回は、NO NUKES MORE MUSIC MARCH 2013 Tシャツを2名の方にプレゼントします。
坂本龍一の願いである「NO NUKES MORE MUSIC」。このメッセージをTシャツにしました。フロントには印象的な坂本龍一の手の写真をモチーフをプリント。背中には「NO NUKES MORE MUSIC MARCH 2013」の文字が裏プリントで印刷されています。
番組の感想やメッセージも、ぜひお書き添えのうえ、コチラからご応募ください(教授と番組スタッフ一同、楽しみにさせていただいてます)。当選者の発表は、発送をもって代えさせていただきます。
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