RADIO SAKAMOTO

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ARCHIVE:070902


「今回は、夏の終わりのニューヨークからお届けです。それにしても日本は大変な猛暑でしたね。40度なんて…“日本が熱帯化してる”という感じがしますけど。ここニューヨークも蒸し暑くてね、スコールのような雨や急に寒くなったり、気候がおかしいですよね。ローマが気温40度とかギリシャでは山火事が起きていて…。そんなヨーロッパに先日まで行ってたんですね。ベルリンでカールステン(・ニコライ)と仕事をしてまして。写真もアップしちゃおうかな」

旧東ベルリンのカールステンのスタジオの隣にある、20年代のボールルーム。今でも週末には人が踊りにくる。
ローマのvilla massimo. ドイツ政府の施設で、年に9組のアーティストが1年間ステイする。ぼくはゲストとして、ここにステイしていた。
villa massimoのカールステンのスタジオ。
「カールステンとフランクフルトに一緒に行って、アンサンブル・モデルヌという、現代音楽をやっている小さなアンサンブルですね。と、レコーディングをして、それからローマに行って、1週間くらい仕事をしてたんですが。ドイツのマンハイム…小さな都市ですけど、今年で施政400年だそうで、その為のイベントの音楽を作っていたんですね。「insen(インセン)」ユニットとでも言うんですかね、新作を作ってます。こういう音楽…っていうのはないんですが、Ensemble Modernes(アンサンブル・モデルヌ)っていう人たちといっしょいやって欲しいという注文がありまして。今まで3回くらい試行錯誤しながらレコーディングをしました。その素材を持ってローマに行ったんですが…なぜローマかと言うと、ヨーロッパのいろいろな国が、ローマに大きな施設を持ってましてね。フランスが持ってる敷地がvilla medici(ヴィラ・メディチ)というのですが、ドイツも持ってまして、villa massimo(ヴィラ・マッシモ)。庭園があり、9組住めるスタジオと住居、ゲストハウスがあるのです。そこにカールステンが1年間ステイしてるので、そのゲストとして僕は行ったんですが。……なんかね…日本もあるらしいんですよ、なかなかいいヴィラが(笑)、なかなかいいものが。でもヨーロッパみたいにアーチストには貸してないらしいんですねぇ。外務省なのか文化省なのか…お役人が居るだけらしいですよ。ははっ(笑)」

<WILLITS+SAKAMOTO『OCEAN FIRE』>
「10月17日にリリースになります。WILLITSというのは、christopher willits(クリストファー・ウィリッツ)というアメリカ人。僕が好きなエレクトロニカのレーベル:12kからよくリリースしててね。レーベルを主宰しているテイラー・デュプリーに紹介してもらって。活動の拠点はサンフランシスコなんだけど、元々はカンザス出身。カンザス出身のエレクトロニカ・アーチストっていうのも面白いなと言う感じですが(笑・差別的な意味ではなくてね)…で、彼も各地でパフォーマンスしていて、ある日ニューヨークに来たときに、例によってウチにギターとか一式持って来てもらって、名刺交換代わりに「ちょっと音でも出してみようか」という感じで完全に打ち合わせもなく演ったんですね。音を出してみる、と。(クリスチャン・)フェネスのときは30分くらい演ってたんですけど、ウィリッツとは2時間くらいになっちゃって(笑)。そのときの素材を自分が料理していいか、と言ってきて彼が仕上げたのがこれです。元になってるのは2人で演って、仕上げはウィリッツ。日本以外では、その12kからリリースになります」

■christopher willits公式サイトはコチラ
■12k公式サイトはコチラ

<細野さんの誕生日と音楽の祝祭>
「細野(晴臣)さんと言えば、まずは7月28日のトリビュート・ライブ。60名くらいのアーチストが入れ替わり立ち代わりで。(参議院)選挙前日の日比谷ですから…選挙演説とかヘリコプターが飛んだりとうるさかったんですが、素晴らしいコンサートができまして。7月が誕生日の細野さんを祝う感じもありつつ(60歳ですが、赤いちゃんちゃんこは絶対ヤダという本人で却下され)、わざわざヴァン・ダイク・パークス御大将も来てくださり、誕生日の祝祭というだけでなく、音楽を祝う…そんな祝祭のような雰囲気で、とてもいい感じ…の中に、とても熱いものがあるという」

「日比谷野外音楽堂は独特なんですよね。昔、フリー・コンサートと称して、タダでロックをやってたんですよ。学生運動なんかで集会も行われて、よく行ってましたねぇ。それからプロになって出演したんですが(それから30年ぶりかぁ)、山下達郎のバックバンドでね。そのときに、いっしょにやってたのがサディスティック・ミカ・バンドで、この楽屋で初めて高橋幸宏に会ったんですよね。僕の格好は、長髪にジーパンにゴム草履。幸宏は、KENZOなんかを着てて、こんなカッコでロックをやってんだ、と呆れましたけどね。なぜか気が合ったんですよね」

「そして2(ツー)が出ます。細野さんのトリビュート・アルバム第2弾が、12月12日発売予定です。第1弾で参加できなかった方、なんで私に声かけてくれなかったの、そんな方々に参加していただいて。僕も参加していますが、第1弾にも増して、いいものが出来ている気がします。各アーチストの想いが詰まってますね今回も」

細野晴臣トリビュート・アルバム
『細野晴臣トリビュート・アルバム -Tribute to Haruomi Hosono- 』
詳しくはレーベル:commmonsのサイトをご覧下さい
http://www.commmons.com/tribute/

アナログ盤も…
http://dwww-news.sblo.jp/article/4955006.html

<新作、細野さんの60年が詰まってます>
「そして待ってましたのニュー・アルバムです。『FLYING SAUCER 1947』というね、初めてUFOが発見されたのがちょうど60年前ということで、細野さんが生まれた年だったんですが。まぁフライング・ソーサーといっしょに生きて来たといっても過言ではないでしょう(笑)。ザ・ワールド・シャイネスというバンドを率いて、細野さん選曲のカバーあり、新曲あり。とても楽しいアルバムになっていて。ちょっと前まで僕は、細野さんはルーツに戻っちゃったのかなと、ちょっとガッカリしていた面もあったのですが、そんなことはなかったですね。今までの細野さん、…はっぴいえんど、ホソノ・ハウス、トロピカル・ダンディ、泰安洋行、はらいそ。全部ここに詰まってますね、安心しました。今までの60年がここにあります」

ハリー・ホソノ & ザ・ワールド・シャイネス『FLYING SAUCER 1947』
2007年9月26日リリース

http://dwww-news.sblo.jp/article/4836110.html

<オーディション総評>
「今回もたくさんのオーディション作品、応募ありがとうございました。音楽作品:70、写真:1、絵画:1、映画:2、アクセサリー:1という感じでした。今回はいろんな作品がありましたね。ポップスではあまり使われない拍子を上手く使っていたり、とてもグルーヴのある(バック)バンドだったり。そんな中で今回、特に良かったのは、Oozeですかね。ボーカルの彼女の、声質というんですかね、独特の声の周波数と言うか。とても素晴らしいなと思います。また送ってください」

オーディション・コーナーで紹介した作品はこのサイトでも試聴できます。またコーナーは、全体を世界へ向けてポッドキャスティングでインターネット配信しています。すでに著作権管理団体に登録している作品の応募は受け付けられませんので、オーディションに応募される方はご注意下さい。

※オーディション応募作品をじっくりと聴けるポッドキャスティングは近々このサイトにUPされます。お楽しみに!

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<映画『EX MACHINA』、テーマ曲はHASYMO>
『APPLESEED』の続編的な作品。10月20日公開。テーマ曲ほか、サウンドトラックにHASYMOは3曲参加。サウンドトラックに参加しているモデルの太田莉菜さんに、日比谷野音の細野トリビュートで会った教授の感想は、「背がものすごく高いんだけど、顔は僕の1/2くらいしかなかったですね(笑)」。

http://www.exmachina.jp/

<久々に中谷美紀さんとレコーディング>
『にほんのうた』という新しいシリーズのコンピレーション作品。教授、曰く「にほんのうた…日本の唱歌ですね、をカバーしているという。春夏秋冬、季節ごとに4つリリースしていきます。第1弾が10月24日リリースなので、まずは「秋」からです。参加アーティストは大貫妙子、キリンジ、Cornelius、カヒミ・カリィ、キセルなど。僕は久々に中谷美紀さんといっしょに参加しています」

http://www.commmons.com/