RADIO SAKAMOTO


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PROGRAM

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INDEX

<近況 - ソロ・アルバムを制作中>
「このところのニューヨークというかアメリカは、一世紀に一度の大きな嵐を目にしてるような感じさえしますけど、今回もそんなニューヨークからお送りするんですけども (笑) 今回はですね、もう既に、ひと月経過してしまったんですが、北極圏・・・グリーンランドですね。に行った話が、どうしても中心になっちゃいますね。ソロ・アルバムの制作を中断して、中断したのはいいんですが、インスピレーションに富んだ中断になりまして・・・。北極圏以前に考えていた事と、少し変わりましたね。とても刺激を受けてしまったので、やはり無視は出来ない。自分の中ではいい方向に働いているんですが、それがみんなにもinspiringに、刺激的に聞こえるといいと思います。3月に出す予定のアルバムと並行して、その後のツアーもありまして、構想を練っていますが。次回のオンエア (2009年1月を予定) では新曲をお聞かせできるかと思います。お聞かせできるように頑張ります (笑)」

<北極圏の旅 - Cape Farewell>
「先月の末から10日間に渡って、英国発のプロジェクト"Cape Farewell (ケープフェアウェル)"に誘われてですね、生まれて初めて北極圏に足を踏み入れた訳です。戻ってからひと月くらい経つのですが、なかなか帰ってこれないというかね、なんか魂をグリーンランドに置いて来てしまったような (笑) 感じがしてしまってですね、この文明、と言いますか・・・簡単に言うと、ニューヨークの暮らしに復帰できないというかね、置いて来てしまったような」

「このプロジェクトは、気候変動に関係している科学者や、それに興味のあるアーチストを同じ船に乗せて、実際に見る、実地で見学する、討論会を開いたり、というものです。水温などのいろんな調査も同時に行われていて。僕は腰が重い人間だし、旅が嫌いなんで・・・、特に今は5年ぶりのソロ・アルバムの制作中で、行く前はうじゃうじゃ言って渋っていたんですが。まず10日間という船の旅は初めてだし、あんな寒い所に長い時間いるというのも初めてでしたね」

「参加しているのは英語圏からのアーチストが主なんですが、僕が尊敬しているLaurie Andersonや、他にもかなり有名な人もいたみたいです。詳しくはサイトで見てください (笑)。暇なときはジャム・セッションなんかもね、Jarvis Cocker (バンド :Pulpのリーダー) 彼のギターの音色が良くて、ふたりでジャムってたんですけど (笑)。人によってはね、いろいろ準備して、現地で、氷の上で、何かしたりとか、そういう人もいたんですが、僕は、全身で、この目で、この耳で、この皮膚で、気持ちをまっさらにして全身で受け止めようという感じでした」

<水中マイクを持っていったんです>
「水中マイクを借りて持ってったんですよ。北極圏の冷たい海の中の音や、もしかしたらイルカやクジラや海中の動物の声も録れるかもしれないし、氷河の崩れる音が取れたら最高だなと思っていたんですが。欠片ぐらいが海に落っこちる音は録れました。ゴムボートに乗って録るんですけども、エンジンを止めてね、ぷかぷか浮きながらですね。5メートルくらいかな、水中に垂らして夢中になっていると、周り中、氷山になってしまって、手で触れるところまで行ってしまったんですが、氷山って言うのは6/7くらいは海の中ですからね、突然ひっくり返ったり、欠けて海に落ちると大きな波が生じてですね、ゴムボートは簡単にひっくり返ってしまう。冷たい海に投げ出されてしまったら・・・後で考えたら冷や冷やですが、寒い海の上で、一時間くらい音を録っていました」

「大きな島、グリーンランドとか南極みたいな大陸の上を覆っている氷=氷河 (glacier) っていうのは、自分の重さで滑って、海の方にせり出してくるんですね。それが割れて、その欠片が海に落ちて氷山 (iceberg) になる訳ですけど、タイタニック号が氷山にぶつかったのは有名ですが (そこに細野さんのおじいさんが乗ってた訳ですが・笑)、大きいものではアメリカの州のひとつくらいあるんです」

<氷河の中の水音に感動した>
「氷河の上にも行きました。出来立てのような氷河があって、まだ海には達してなくて、上陸したんですが、そこに洞窟みたいなのがふたつあって (目みたいになっていたんだけど・笑)、小さなベルを持っていってたので、洞窟の中で鳴らしたりね。洞窟の前でよく耳を澄ますと、ちょろちょろと音がするんです。よく見ると、氷の下で、ほんとに小さな川が・・・水の流れがあって。そこで、氷を割って水中マイクで中の音を録ったんですよ。氷河が溶けて、小さな川になって流れている、その音は、たぶん汚染されてない、もしかしたら何千年前の氷が溶けたばっかりの音だったのかもしれないんですね。"小さな水の流れ"と言う音をしていましたが、ほんとにすごいピュアな音に聞こえましたね。水の音っていうのは、これに限らず大好きで、雨の音も大好きですが、これはちょっと感動ものでしたね」

「船には、詩人とか劇作家も何人か乗ってましたんで、詩を朗読したり、僕もラップトップを持っていってたので、現地で録音したものをエフェクトしたりして、みんなに聞かせたり。イヌイットのガイドさんに、文化とか神話、伝統、今の暮らし、気候変動に直面している現実とかですね、そういうことが聞ける話し合いの場もあって。全然縁がなかった場所ですが、イヌイットの本を正せば、僕たちと同じモンゴロイドだし。顔が似てたり、愛着もわくというか。神話なんかも共通性がありますしね」

「たまにイヌイットの集落に上陸して訪ねたりもしたんですが、現在のイヌイットの生活振りが見れたのも興味深かったですね。小さな小さな集落に行っても、コカ・コーラ、ATM、みんな携帯を持ってる、と。ニューヨークや東京の生活と変わりないんですよね。ただ、一歩外にでると、非常に寒い (笑)、家の前にはドカンと氷山。移動は犬ぞり。スノーモービルも有るんだけど、壊れちゃうし。犬はいっぱい居るので、犬ぞりの方が便利だって言ってましたね。そんなグリーンランドに、未だに魂を置いてきてしまった私ですけど (笑)」

教授自ら水中マイクで録音した"北極圏の水中のようす"や"氷河の中を流れる水"、更には"それらをモチーフにエフェクト加工したもの"など、貴重な音の数々をお届けしました。また、このサイトにアップしている北極圏の風景は全て、教授の撮影によるものです。

■Cape Farewell
http://www.capefarewelljapan.jp/
http://www.capefarewell.com/

<HASYMOの仲は僕が取り持つ>
「HASYMOが審査するMusic Video コンテストというのをやりましてね、commmonsのウェブサイトで結果を発表しています。三人で審査して意見が別れたのですが、"The City of Light"では細野 (晴臣) さんと僕の意見が合って、"Tokyo Town Pages"に関しては、僕と (高橋) 幸宏の意見が合うと言う、おかしな (笑) というかね。割と今までは、幸宏が僕と細野さんの間を取り持っていたのですが、今回は僕が間を取り持つ形になりましたね」

■Music Video コンテスト結果発表
http://www.commmons.com/hasymomv.html

<YMO - ロンドン/ヒホンでのライブがパッケージに>
「今年の6月にYellow Magic Orchestraとして、ロンドンと、スペインのヒホン (Gijón) でライブをしましたが、それが12月10日にCDリリースされることになりました。高田漣くんと権藤 (知彦) くんはいつものように居まして、ギターでクリスチャン・フェネス (FENNESZ) に参加してもらって。何でしょうかね、全体的にYMOのステージがちょっと大人になったような気がしました。大人しいという意味でななくて、ヒホン、そして東京で演った"WORLD HAPPINESS"と、ライヴ度が増してまして。細野さんのベースなんかは、かなり男っぽい、グイグイ弾くので、とても60 (歳) 過ぎとは思えない、とてもグルーヴがある感じになってきています。で、来年の5月くらいにDVDにもなります。ミックスも映像に合わせて少し手を入れると思いますが、かなりいいです。楽しみにしててください」

■今回は蔵出し音源として、こちらのCDからそれぞれ1曲ずつオンエアしました。
LONDONYMO -YELLOW MAGIC ORCHESTRA LIVE IN LONDON 15/6 08-
GIJONYMO -YELLOW MAGIC ORCHESTRA LIVE IN GIJON 19/6 08-
(完全復刻のツアーTシャツ付き ( ! ) BOXセットも同時リリース!)

■リリース情報くわしくはコチラ

「ライブと言えば、こんなオファーもあるらしいです。YMOとKraftwerk (と、あと誰だったかな・・・) 80年代のテクノのバンドを一同に集めたそんなライブが、来年のロンドンで企画されているようで。細野さん、幸宏としては、おもしろい、ぜひやろうという気分になっています。実現するか分かりませんが、Kraftwerkとライブできたら楽しくて嬉しいですよね。テクノと言えば、TelexのMarc Moulinが亡くなったそうで、とうとうテクノのバンドで亡くなった人が出てきました。そうやって時代は移っていく訳ですけども、ほんとに残念なことです」

■GLENN GOULD『A journey to the polar north』 - 12月24日
RYUICHI SAKAMOTO SELECTIONS
「グレン・グールド作品のコンパイルを担当しました。カナダのピアニストで、1982年に亡くなってしまいましたけど、カナダ出身の彼は"北のアイデア"というか"北の理想"というかね・・・ラジオ・ドキュメンタリーみたいなものも作っているくらい、北に対する憧れ、郷愁、想いっていうのがとても強かった人なんですね。そういうところにも着目して、グールドといえば「ゴールドベルク変奏曲」に代表されるようにバッハを弾いた人、という強いイメージがあると思いますが、今回のコンピレーションは、バッハ以外の、グールドが残した録音を集めました」
http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Special/glenngould/

■トベタ・バジュン『青い蝶』 - 11月5日
このオーディション・コーナーの卒業生、トベタ・バジュンさんのアルバムが遂にリリース。参加ゲストは、教授をはじめ、堀込泰行 (馬の骨/キリンジ)、大貫妙子、平野啓一郎 (芥川賞作家)、高橋幸宏などなど超豪華!
http://www.bajune.com/

■坂本龍一『NEO GEO』 - 12月17日
デジタル・リマスタリング & 紙ジャケットで復刻。
ボーナスDVD付き初回生産限定盤あり!
http://www.sonymusic.co.jp/Music/Arch/MH/RyuichiSakamoto/

■commmons:schola
commmons:schola vol.1 J.S. Bach Ryuichi Sakamoto selections
「言ってみれば、音楽の百科事典、音楽全集というんですかね」
全三十巻の、第一巻。発売中。
http://www.commmons.com/index.html#artists/schola

<オーディション総評 - 今回は力作揃いでしたね。>
「今回は面白いものが多かったですね。力のこもった作品が多かったので、いつもよりもたくさん紹介しました。統一した傾向って言うのは無かったですが、"壊れた"ものが多かったのと、海外からの投稿も多かったですね。中でも心に残るのは、ok | ok さんですね、素晴らしいと思いました (ウェブでCDを探して買います!)。とにかく、力作揃いでした。ぜひ頑張って、また投稿してみてください」

今回の応募総数は、約90作品。音楽作品以外には、文学作品、ゲームアイデア、写真、絵本、短歌、ブログなどの応募がありました。ありがとうございました。

オーディション・コーナーで紹介した作品はこのサイトでも試聴できます。またコーナーは、全体を世界へ向けてポッドキャスティングでインターネット配信しています。すでに著作権管理団体に登録している作品の応募は受け付けられませんので、オーディションに応募される方はご注意下さい。

※オーディション応募作品をじっくりと聴けるポッドキャスティングは近々このサイトにUPされます。お楽しみに!

RADIO SAKAMOTOオーディションに御応募頂いたデモ作品にまつわる個人情報の管理、作品の管理は、J-WAVEのプライバシー・ポリシーに準じております。詳細は、こちらを御確認ください。

<ラジオ・コトリンゴ - 第二回>
前回に続き、この番組へのデモテープ投稿をキッカケにデビューを果たしたコトリンゴさんがナビゲートする、ラジオ・コトリンゴ (通称:ラジコト) もお届けしました。教授、曰く「セカンド・アルバムで、すごく成長しましたね。エネルギーが外に向かっている感じで、今後は、より広い人たちにアピールする素晴らしいアーチストになるんじゃないかな」とのこと。ロハスクラシック・コンサート2008で、コトリンゴさんと教授が共演した 「to stanford (piano duo version)」が、iTMSで限定配信中です。

「みなさん、こんにちは (こんばんは) コトリンゴです。このところは、9月10日にリリースしたアルバム"Sweet Nest"のプロモーションで全国を回っていたのですが、その後、東京グローブ座でバンド・スタイルでのライブを演りました。たった一時間だったんですが、すごい長い物語をやるようなつもりで挑んで、あっという間で、すごい爽快感。やれて良かったっていうのと、少しずつ悔しかったことなども思い出してですね、次、リベンジして、いろんな問題をクリアしていけたらいいなと思っています。次の作品も、このメンバーで何曲かできたらいいなと思っています。12月21日にバンドでのライブを演ります。ソロでのライブもやっていきます」

■コトリンゴ OFFICIAL SITE
http://www.10do.jp/kotringo/index.php

■Yellow Magic OrchestraオリジナルTシャツを3名さまにプレゼント!

ロンドンのMeltdown出演記念に作られた「Yellow Magic OrchestraオリジナルTシャツ」を3名さまにプレゼントいたします。

ご応募は、番組のご感想、ご意見などもお書き添えのうえ、こちらから。
当選者の発表は発送をもってかえさせていただきます。