RADIO SAKAMOTO


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PROGRAM

ARCHIVE:190505

「坂本龍一です。2ヶ月に一度お届けしているレディオサカモト。皆さんは、お元気でしたか。僕はこの2ヶ月、ニューヨークである映画音楽の制作をしていたりとか、3月中旬からはNO NUKES 2019、それと東北ユースオーケストラの定期公演などのために、日本にいたんですね。そして、4月のアタマにニューヨークに戻ってきましたけども。その後はね、ある曲を4月いっぱいかかって一生懸命書いていたという、主に。」


<NO NUKES 2019>

「まずは近況報告ですけども、3月中旬に脱原発をテーマとしたロックフェス、2012年から始めたんんですけども "NO NUKES 2019" というのを、まあ相変わらずね(笑)、やってるんですよ。知ってる人は知ってると思うんですけど当然。あのー、NO NUKESということで、原発やめようよ、という趣旨でミュージシャンが集まってやるフェス……といっても、小さなものですけども。初回の2012年にはなんとドイツからKRAFTWERKが来てくれまして、YMOとクラフトワークが同じステージに乗った、テクノ好きには一大イベントになったんですけど。今回はね、豊洲PITというところでね、嬉しいことに新しくNO NUKESフェスに出てくれたバンドとかアーティストがいまして、ほんとに嬉しい限りなんですけど。若手ですね……Nulbarich、Yogee New Waves。それと、若手ではないんですけどストレイテナーとサンボマスターです。とても嬉しいんですけど、本来の趣旨としてNO NUKESというロックフェスは、こういうフェスもうやらなくていい、社会に早くなってほしいという、そのためにやっているフェスなので(笑)、まだ続けなきゃいけないという状況が続いているのが、だいぶ残念なんですけど。まあ早く、こんなことやんなくていいような社会というか世界になってほしいですよね。その中でね、音楽をただ次々にやるだけじゃつまんないという風に僕も思っていまして、マンネリ感も当然あると思うんで、いろいろな新しいやり方を考えたいと思っていて、次回からはもっと若い世代に運営も任せたいという相談しているところです。 それは後々、発表できると思いますけど、特にトークをしっかりやろうよということでね、今回は両日ともにトークセッションをやったんですよ。1日目はね「ヒバクシャ国際署名」キャンペーンリーダー、林田光弘くんという、まだ20代かな……に来てもらって、僕やGotchなどが参加して。いとうせいこうさんの司会で、両日とも。この林田君というのが僕も初対面だったんですけども、ものすごい立て板に水のキレる奴で(笑)、話がおもしろかったです。すごくためになりました。多分、参加してくれて聴いた人もみんなそうだったと思うんですけど、1時間近く一生懸命、聴いてくれましたね。2日目が、原発もない、電気もたくさん使わなくていいような、もっとポジティブな新しい生き方をするためには、実際どうしたらいいの?ということを実践している人……これ、僕は20年近く前から知ってる人なんですけど田中優さんという、「未来バンク」という私設バンクですかね、をやってる方をお呼びして。田中さんはもともと東京の人だったんですけども、数年前に岡山に移住して、完全自立生活っていうんですかね、電力会社から一切電気を買わない。で、太陽光パネルで生活をしていて、他にもとてもサステイナブルな住宅の使い方とか作り方とか、それから他の電気製品の買い方、買い替え方、等々、具体的なポジティブなオルタナティブな生活の仕方の指導をしてもらいました。」

(田中優さん)「もともとはNGOで、その前は区役所の職員をちゃんとやっていました。役所に務めながら運動してたのが20年ぐらいあって、それで退職金が出る年齢になったので辞めちゃって。今は(岡山の)自宅に太陽光発電を置いて、それを、バッテリーを買ってね、そのバッテリーに貯めた電気で自給をする。2年に1日ぐらいは電気が足んなくなってね、家族一同で近くの温泉ホテルに避難したりしてますけど。ローソクとかは全然使わないですね。今や、電気はどっからでも作れるから、わざわざ自然エネルギーとかって拘らなくてもいいかなと。みんなその辺で足踏みなんかしてもらえば、そこで電気も作れちゃう。ついでに言うとさ、今や有機無農薬を自分でやっていくっていうのがすごく広がってきているんですよ。そのコツっつうのがね、ようやく分かったの。腐敗させちゃだめで発酵させるの、土とか有機物を。そうするとね、必ずそれは植物にいい影響を及ぼして、元気な野菜が、虫がつかないで採れるっていう風になっていくの。土の中に生ゴミとかを混ぜ込んでやって、雨が日本の場合多いんで、雨に当たりすぎると腐敗しちゃうんで、ビニールシートか何かで多少避けてやってね。そうやってくと、ほんとに元気な野菜が採れるんですよ。」


■ NO NUKES (ライブレポートも読めます)
http://no-nukes.jp

■ヒバクシャ国際署名
https://hibakusha-appeal.net

■ヒバクシャ国際署名【キャンペーリーダー通信 vol,4】NO NUKES 2019
https://hibakusha-appeal.net/news/cl_vol4/

「はい、そして2日目のトークセッションの後は、このフェスに何度も出てもらっている大友良英さんです。NHKの大河ドラマ『いだてん』のテーマとか音楽を全部やられてますよね。すごい忙しいと思うんですけど来てくれました。それで、ふたりで完全即興ですね……即興のセッションを大友さんと僕で演りました。大友さんはインプロバイザーですけども、メインはギターを使いますね(まあターンテーブルも使いますけど)。僕は大友さんとセッションするのは何度目かですけど、初めてギターで対抗した……対抗じゃないですけど実は(笑)、僕も最近ギターをよく手にするので、ギターとギターで演ってみました。」
(オンエアではその即興演奏の一部をオンエアしました。)


<東北ユースオーケストラ&のんさん>

「そして、3月末の東北ユースオーケストラの定期公演に参加してもらった、のんさんのミニアルバムが完成したそうで。のんさんはね、定期公演の盛岡公演(今年は初めて岩手県の盛岡で東北ユースのコンサートも演ったんですよ。)で、岩手にとてもゆかりの深い、のんさんに、一回前に続いてね、出ていただいたんですよ。非常に……あのアニメの映画のナレーションでも有名だと思いますけども、とても声が綺麗なのと、朗読がいいのね、すごく。なんていうかリズム感がいいというか。その、のんさんのミニアルバムが完成したということで、今回は本人からコメントをいただいてます。」

「レディオ・サカモトをお聞きの皆さん、教授、こんばんは、のんです。3月にはですね、東北ユースオーケストラ公演でお世話になりましたー。もう今年もすごく、素敵な体験させていただきました。去年はですね、私が緊張しすぎてて、皆さんに助けていただいて、無事終わったという気持ちだったんですけど、今年は……なんかこう、教授のピアノとオーケストラと一体となって、仲間に加われた気がしました。教授がですね、もう素敵な笑顔で迎えてくださるので、すごくリラックスして臨めて、教授のピアノがスッて入ってきて、わあ、気持ちいいなあって思いながら朗読できたので、素晴らしい体験をしました。ありがとうございました。さてさて、そんなのんですが、来月、6月12日にミニアルバムを発売することになりましたー。タイトルは『ベビーフェイス』です。このミニアルバムはですね、私が中学生のときにですね、友達とバンドを組んでコピーしていた、GO!GO!7188さんとのアルバムになってます。その元GO!GO!7188のユウさんとアッコさんに曲を作っていただいて、その曲が収録されています。私の青春のスーパーヒーローです。わああ、めちゃめちゃ嬉しい、素敵なアルバムになっています。そのミニアルバムを記念して、「 のん“ベビーフェイス”ライブ!」を開催します。6月16日、日曜日、WWW Xにてやる予定になっております。18時半、開演です。ミニアルバムの曲をはじめとして、のんの曲をたくさん演りますので、皆さん、ぜひ会場にお越しください。のんでした。」

「どうも、のんさん、ありがとう。そうですね、のんさんの活動というのかな、いろいろなことがあって、本名で活動できないという非常に不幸な事態になっていて、まあ、ほんとにいかがなもんかという感じで、部外者には分からない事情があるかもしれませんけども、不思議な世界だなあと思うんですよね。なので応援したい気持ちがとてもあります。そう思っている人もとても多いと思うんですね。早くね、こんな変な状態から脱してくれたら、ほんと嬉しいんですけど。まあ、気持ちだけでも応援したいと思います。リリースはもう少し先なんですけど、いち早く音源を送ってくれた曲があります。出来たてホヤホヤというか、まだ最終ミックスではないんですけど、この番組で、ということで送ってもらいました。」

(のんさんの「やまながいガール」をラジオ初オンエアしました。)


■女優・創作あーちすと のん公式サイト
https://nondesu.jp

■一般社団法人 東北ユースオーケストラ: Tohoku Youth Orchestra
http://tohoku-youth-orchestra.org

<デモテープ・オーディション総評>

「今回は、僕もニューヨークからSkypeで参加して、U-zhaanと長嶋りかこさんと3人でやりました。前回はね、そうそうU-zhaanが(笑)、インドで修行中に街の音などをいろいろ録音してくれたフィールドレコーディングを聴かせてくれましたけども、実は今回は力作というか優秀なものが多くて、なかなか選ぶのがほんとに大変で。かけたいものがかけられる量の倍ぐらいあってね、嬉しい悲鳴なんですけども。」

「ここからは僕、U-zhaanと、」
「長嶋りかこ、そしてSkypeで坂本さんにも繋がっています。」
「はーい。よろしくお願いします。」
「長嶋さんは最近、何をやっていましたか。」
「こないだちょっと海外に、ミラノに子供と出張に行ってました。U-zhaanはどうしてましたか。」
「僕はインド音楽のツアーをやっていて、月の30日のうち、ライブ25日みたいな生活をしてましたね。」
「もう終わったの?」
「まだやっています。いま東北を回っているところです。教授は何をしてるんですか、最近は。」
「うーんと、曲を書いてるのかな、三味線の曲を書いてる。」
「三味線の曲っていうのは三味線を弾く人の曲を書いてるってことですか。」
「自分は弾けないんで(笑)。」
「そうですよね(笑)、いや、三味線に入ってもらう用の曲じゃなくて、三味線のための曲なんですね。」
「三味線のコンサート用の。」
「三味線用の曲だとコードとか使えないってことですかね。」
「どうなんですかね、コード書いてるけど、いっぱい(笑)。」
「三味線、独奏じゃないってことなんですかね。」
「いや、独奏で。」
「(笑) へぇー。なんか、あんまコード出して演奏してる印象ないですけどね。」「普通はないですね。」
「困惑してるかもしれないですね。楽しみですね、それは。」

「僕は今回は、洗濯機のやつが好きでしたね。長嶋さん、どうでしたか。」
「良かったですね。だるまさんも良かった。教授は?」
「トマトスターさんがいちばん良かったですね。クリスタルボウルもね、もちろん気持ちいし、ハンドドラムをニンジンで叩いたっていうのもおもしろかったし、いいのがたくさんあって困りますよね。」
「今回も200作品、近く応募がありました。」
「ほんと困っちゃうね、いいのが多すぎて。嬉しい悲鳴です。次回に期待して。」
「じゃあ、あれじゃないですか……。」
「……風呂ですか。」
「長嶋さんの進行の悪さにびっくりした。」
「うっふっふっふ(笑) ……ひとつ忘れてませんか、このコーナー最後にこの曲をかけたりしませんか。」
「教授もきっと、その慣れない長嶋さんが好きだと思いますよ(笑)。」
「好きです、慣れないでくださいね、そのまま一生。」
「えー、それでは長嶋さんがリードして、僕と教授が最近リリースした曲の紹介をしてくれるってことになってたんですけど、あの、ちょっと難しそうなんで、自分で紹介しようかと思います。4月26日にU-zhaan & 坂本龍一 feat. 環ROY、鎮座DOPENESSというメンバーで、教授の「energy flow」の新バージョンというか、「エナジー風呂 (Energy Flo)」をリリースしました。環、鎮座のRAPは、ほんとに一発録りなので、すごいなと思います。教授と4人で演奏した、その1回しかRAP録ってないんで、すごいなと思います。ミュージックビデオにも、教授といっしょに出演しているんですけど。」


■U-zhaan & Ryuichi Sakamoto feat. 環ROY × 鎮座DOPENESS / エナジー風呂 (Energy Flo)
https://avex.lnk.to/energy_furo

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<坂本龍一 「この2ヶ月で聴いた曲から紹介」プレイリスト>

「ここからは、まあ僕がこの2ヶ月ぐらい聴いていた音楽の中から、いくつか紹介しましょうかね。まずは細野さんですね、『HOCHONO HOUSE』。僕もオリジナルの『HOSONO HOUSE』はね、ほんとに最初に聴いたときからほんとに好きなアルバムで、素晴らしい曲もたくさんあるなあと思っているんですけども、そのリメイクというか何十年ぶりなんすかね。曲は、当時のHOSONO HOUSEの曲なんですが、かなり音色(おんしょく)というか音楽性が変わりましたよね。とてもおもしろいアレンジで、違うものとして聴けるものになっていると思います。たくさん好きな曲はあるんですけども、アレンジ的にとてもおもしろいなと思ったのは、まずはじゃあ「薔薇と野獣」ですかね。」


  • 薔薇と野獣(new ver.) / 細野晴臣

「次は、以前も紹介したと思うんですけど、Jan Jelinekっていうドイツの人が、Asunaさんという……これは日本人なんだろうか。とふたりで作っている『Signals Bulletin』っていうアルバムから。」

  • Pulsating Primary Structure / Jan Jelinek & Asuna (Signals Bulletin)

「えっと、4月でしたかね……ちょうど1ヶ月くらい前だったかな、突然、レゲエのダブが聴きたくなって、半日くらいいろんなダブ聴いてたんですけど、すごい好きなのがあって、もう古い音源です。『Dub Radiation』っていう、Dual Toneっていうバンドというかユニットのダブですね。その中の「Atom」のシングル・バージョン。」

  • Atom [Dub Massacre 2] / Dual Tone (Dub Radiation - Single)

「それからどういこうかなー。Flying Lotusの親しい人でベースプレイヤーのThundercatっていう人がいますけど、僕の曲をカバーじゃないけど、そのまま使ってるんですね。アレンジ……って言っていいのかな、してるんですよ。とてもおもしろくて(笑)、歌っちゃってるんですけど、僕のメロディを。なんと昔作ったバルセロナ・オリンピックのために書いた音楽の最後の部分、フィナーレのようなところをポップにしちゃったというか、歌にしているという、ものすごい変わった発想だなと思って驚いたんですけど。「A Message for Austin」と「Praise the Lord」っていうのが前半と後半、合体した2曲になってますけど、前半の部分が僕のそのバルセロナ・オリンピックに書いたものになっています。」

  • A Message for Austin - Praise the Lord - Enter the Void / Thundercat (Apocalypse)

「で、全然、嗜好が飛んでしまって、クラシックのピアニスト兼作曲家、リスト (Franz Liszt)。「La Campanella」とかそういうのが有名なんですけど、リストの後期は非常に瞑想的な曲を書くようになりまして、で、最近出たんだと思うんですけど、ものすごくいい2枚組のアルバムが出まして。『Liszt Inspections』という、リストのその非常に瞑想的な曲と、それから、それに必ずしも影響を受けた訳ではないんでしょうけど、それと対比的に現代の作曲家のピアノ曲を弾いている2枚組のアルバムです。弾いているのがMarino Formentiという、イタリアの方でしょうか、僕はこの方を知りませんでしたけども、すばらしいと思います。」

  • Resignazione, S. 187a / Marino Formenti (Liszt Inspections)

「それで、じゃあもう1曲、瞑想的つながりといえば瞑想的なんですけど、まあ、音響系・アンビエント系で、僕が割と長くもう20年近く好きな、Shuttle358 というアーティストがいるんですけども、彼の新しいアルバムですね、『Field』から。」

  • Sea / Shuttle358 (Field)

「さて、どうでしたでしょうか。ほんとにこの他にもたくさん、もちろん聴いてはいるんですね。聴くのが仕事ではないんですけど、まあ仕事柄、毎日のように新しい、知らない音楽を聴くことが多いですね、やっぱりね。なのでね、(レディオサカモトの) 2時間全部、こういうプレイリスト枠にしても、そういう日があってもいいんじゃないかと思うんですよ。僕の理想は、何もしゃべらないで2時間ただ音楽だけかけっ放し、ジャンルも関係なく。で、後でかけた曲のリストは、さらっとどっかにアップしておくと。で、知りたい人は知る。寝たい人は寝るという、そういうのが僕は理想なんですけどね。いつかやりましょう。」


<エコ・レポート>

「エコレポート、エコロジーオンライン 上岡裕がお届けします。今回は、エコロジーオンラインで日々入ってくるニュース、Facebookでシェアしているニュースの中から、人気の高かったものをお伝えしながら、ちょっと解説とかお話ししてみようと思うんですけども。」

「エコロジーオンラインでいちばん人気を集めたニュースっていうのが、<辺境の山地にもマイクロプラスチック、大気中を浮遊>という記事があったんですね。これはフランスから来たニュースなんですけど、最近マイクロプラスチックの問題がすごく世界中で語られてるんですけど、このニュースが皆さんの注目を集めました。その次が<人間の遺体の堆肥化認める、法案が通過 米ワシントン州>ですね。亡くなったあと自分を樹木葬にするとか、海に散骨するとか、いろんな選択肢が出てますけど、堆肥にしたいと。まあ僕らもエコロジーやってますから、有機農業やオーガニックには興味があるので、まあ、堆肥化なんていうのを認めるような時代になったのかなという感じですね。あともうひとつ、こちらもプラスチック関連のニュースですが、<野菜を包むビニール袋をバナナの葉に変更。プラスチックゴミ削減を目指すタイやベトナムのスーパーの試み>っていうことですが、もともとタイとかベトナム、途上国では、あまりビニール袋とかプラスチックバッグとか使うことがなかったんでしょうけど、スーパーみたいな所に行くとプラスチックが多くなってきていて、それをもう一度、戻そうという取り組みなんでしょうけど、ここら辺はすごく、新しい未来を作ってるようで、見た目にもすごくいいニュースでした。」

「でやっぱり、このニュースの中でもいちばん注目を集めたのが、<辺境の山地にもマイクロプラスチック>っていうやつなんですけど、これちょっと詳しく見てみるとですね、英科学誌ネイチャー・ジオサイエンス (Nature Geoscience) に掲載された論文なんですけど、フランスとスペインに跨るピレネー山脈……この調べた辺りっていうのはフランスでも大都市から100キロくらい離れているところで、そのマイクロプラスチックが100キロ離れたところにも飛んできてる、というようなことがこの記事では語られています。僕らも日本国内で自然豊かなところに行って、ああ、ここは空気が綺麗だななんて思っていると、実はその空気にはマイクロプラスチックがかなり含まれていて、東京や大阪や名古屋とか、そういう所と変わらないような空気にひょっとしたらなっているんじゃないか、というような事が、おそらく多くの人たちがびっくりしたんじゃないかと思います。で、昨年、ナショナルジオグラフィックは、食塩の9割にもマイクロプラスチックが含まれているというニュースを出していて、海にマイクロプラスチックが流れ込んで、食塩に加工するときにそれが入る。みたいなのが分かりやすいんですけど、もう知らないうちに空気中にマイクロプラスチックが浮遊していて、それが津々浦々に飛んでいるというのは、すごい衝撃でした。エコロジーオンラインでもこのプラスチック問題を何とかしたいという事がありまして、この問題を普及啓発するキャラクターを女子美術大学さんと作ろうかという話もしています。」

「教授との思い出で言うと、10年以上前になりますかね……教授といっしょにZeppツアーのときにZeppがグリーン電力化したのに合わせて、そこで使われるカップをバイオマスプラカップに変えたというのをやりましたよね。そういう意味では、教授とのプラスチック問題の取り組みはかなり長い間、僕らもごいっしょさせていただいているんですけども、ここ最近のプラスチック問題の酷さっていうのは、なかなか厳しいものがあって、また何らかの形で教授のコンサートやプロダクツで、いっしょに啓発するようなことがいっしょにできたらなと思っております。」

■エコロジーオンライン
https://www.eco-online.org