坂本「こんばんは、今回は、ニューヨークのプライベート・スタジオからアットホームな感じでお届けします。2ヶ月の間にもいろいろなことがありましたけども、すごいと言えば、80歳の三浦雄一郎さんがね、世界最高齢でエベレスト登頂に成功とか。僕も80歳のときには何をしてるんでしょうか。さて、前回の放送では、ロックミュージシャンの難波章浩さんをお迎えしましたけども、その難波くんが主催する "NO MORE FUCKIN' NUKES 2013" が、いよいよ来週、日曜日、7月14日に開催されます。それから、参議院選挙の投票日は再来週の7月21日ですよね。みなさん、是非、投票に行きましょうね。」
坂本「さて、いま聴いていただいている曲は、今月31日に発売される「NHK大河ドラマ『八重の桜』オリジナル・サウンドトラックII」から、僕、坂本龍一とチェリストの藤原真理さんによる "「八重の桜」紀行(piano & cello ver.)" の音楽ですね。今回のレディオ・サカモトでは、坂本まわりの新譜情報はもちろん、僕の近況報告、5月に行なわれた、"more trees トリエンナーレ" の報告、番組オーディション・コーナーへの投稿作品の優秀作品も発表していきますんで、最後までお楽しみください。」
<コメント:大友良英さん>
大友「レディオ・サカモトをお聴きの皆さん。そして、教授。こんばんは、大友良英です。坂本さんとは、もうどんくらいになるんだろ……昔から音楽活動を通じて交流させていただいたんですけど、震災以降、特にプロジェクトFUKUSHIMA!の活動なんかをするようになってから、より一層、ご一緒する機会が多くて、ほんと、あのいろいろお世話になってます。いま、ラジオですけど頭下げてますけど……。しばらく会ってませんけど、お元気でしょうか。実はわたくし、いま、某公共放送の、某朝ドラ、あまちゃんで音楽を作っておりますけども、えーと、これを録音している今も、まさにその最中……ちょっと抜け出してきた所です。で、これまだ、あのー……言えないんですけど、実は、実は、言っちゃいたいんですけど、坂本さんにもちょっと手伝ってもらっております。もうちょっとしたら言えますので、坂本さん、まだラジオでは黙っててくださいね。でも坂本さんもちょっと、実は絡んでいるんですよ。その辺はまあ、楽しみにしててください。ま、そんな訳でスタジオに籠っていろいろやってます。このドラマ、東北が舞台なんですけども、当然のことならが、もう皆さんもご存知のようにこの後、ドラマの中でも震災が出てきます。なのでやっぱり、ただ、楽しいってだけで始まったように見えたドラマかもしれませんけど、この先、いろいろ起こってきます。起こってきますけど、何て言ったらいいかな……もう、大丈夫ですから皆さん。安心してくださいっていうか。僕らが大丈夫だったように、乗り越えていくっていうドラマにもなっていくと思いますので、どうか皆さん、楽しみに。あと、何よりも予想以上の反響で、まさかオープニングのテーマ曲がヒットチャートに載るなんて予想もしてなかったことなんで、ちょっとビックリしつつなんですけど、これからドラマの中でもいろいろな歌がまだ出てきますので、その辺もお楽しみにしていただければと思います。そうそうあと、坂本さんには他にもいろいろとお世話になっていることがあって、プロジェクトFUKUSHIMA! でも毎年来ていただいて、今年も8月15日に福島市で、新作盆踊り……僕らみんなで作って盆踊りをやるんですけど、もしも坂本さん、都合がついたらぜひ来て頂ければ。あまちゃんビッグバンドも「あまちゃん」の演奏をしますんで、坂本さん、いっしょに演りませんか。来てくれると嬉しいです。という訳で、レディオ・サカモト、出たいな。ぜひ出してくださいよ。一度くらい出てみたいです。年下の私から、おねだりしてみました。という訳で、大友良英でしたー。」
坂本「あまちゃん、僕も楽しみに観てますよ。展開が早いですね、あんなに早くて、クドカン大丈夫かなと、ネタはあるのかなと、最初心配してましたけども、大丈夫そうですね。波瀾万丈。これで震災があって、震災後まで行くそうですから、ほんとにどうなっちゃうんだろうっていうね。アキちゃんはどうなるんだろう、って心配してますけども。音楽を担当している大友良英さんは、ほんとに時の人で、すごいポップな曲が作れるんだなあとびっくりしましたけども(笑)。えーっと、その「あまちゃん」のサウンドトラックが、サントラ盤としては異例の、初回出荷数15,000枚を突破したそうですよ。今年の秋はね、小学校の運動会でもこの曲がたくさん流れそうですけど、あまちゃんのテーマと言えば、選挙カーでね、選挙で使っている人がいて、大友さんが抗議したという事もありますけども、つい最近、日本音楽著作権協会 (JASRAC) が、選挙で楽曲を使う際の手続きを案内する「選挙運動音楽利用窓口」を解説しました。かいつまんで言うと、"選挙運動で楽曲を利用する場合には、事前に著作者の同意を得る必要がある" というのがジャスラックの見解です。」
坂本「それから大友さん、ぜひぜひ、ですね、機会が合えばですね、このレディオ・サカモトに遊びに来てください。何時がいいかな。来年のお正月くらいにしようか、ねぇ。って決めてかかってますけど、ぜひスタジオでライブとか演りたいですよね。」
<YCAM 山口情報芸術センター10周年>
坂本「今年で10周年を迎える、山口県山口市の山口情報芸術センター - YCAMで、僕とコラボしたアートプロジェクトが7月26日から始動します……というかですね、この10周年事業、全体のアーティスティックディレクターっていうんですか(総合アーティスティックディレクター)……を任されてしまってですね、勿論、自分の作品も出すんですけども、映画あり、インスタレーションあり、ワークショップあり、海外と提携しての作品の展示もあり、いろんな事があるんですけども、その全体をみているというね、その役目を仰せつかってしまいまして。その中で新作も出しますし、以前、YCAMで展示した、インスタレーションの "LIFE – fluid, invisible, inaudible…" 、これのバージョンアップも秋にやる予定です。いちばん最初に出すものとしては "Forest Symphony (坂本龍一 + YCAM InterLab)" ……これは、木の電位ですね、木にも非常に微弱な電気が流れていて、その電気を取ってきて、音楽に変換しようということで、そういうインスタレーションを26日からやります。」
坂本「そして26日は、"YCAM10周年記念祭 THE OPENING LIVE CONCERT" として、最近いっしょにアルバムを作りました、アメリカの12kというレーベルを主催しているテイラー・ディプリーや、日本人の上野耕路さんなどとのコンサートもあります。」
<札幌国際芸術祭2014>
坂本「そして来年に行なわれる、ちょうど1年後くらいなんですけど、夏から秋にかけて。札幌国際芸術祭というのが、来年からスタートするのですが、そこでもゲストディレクターということで指名されてしまいまして、まあ、ついこないだも札幌に行ってきたんですけども。今年の秋もですし、来年にかけて何回も行く事になると思うんですが。まあね、北海道と山口という、とても離れた所なんですけども、最近は日本に行くと、だいたい山口と札幌に行ってるという感じなんですけども。これも全体のディレクションなので、やはりアートの展示、インスタレーション、ワークショップ、映画、踊り……いろいろですね。それから都市空間のデザイン的な事も少し入っていまして。メディアアートも使っていきますけども。プラスやはり、北海道ってとっても独特な地域でして、まず北海道という場所ができた、名前がついたのは明治維新以降ですよね。だから日本の中では、ものすごく新しい土地。それで、もともと住んでいたアイヌの人たちとのいろいろな軋轢、歴史があって、それは日本の近代化の歴史そのものだという事で、150年足らずで札幌市も200万近い人口を抱える大きな都市になって、非常に日本の近代化の象徴的な場所だなと思って、そういう事もテーマに入っています。」
<高橋幸宏ニューアルバム『LIFE ANEW』>
坂本「今月の17日に高橋幸宏くんのソロ・アルバムが発売されます。幸宏くんのコメントがお届いているので聴いてみましょう。」
高橋「えー、教授。僕のアルバムが今月17日に発売されます。前に、教授と偶然レストランでバッタリ会った時に、ちょっと話したかもしれないけども、割と僕の……そうだな、教授も知ってる世界だけど、アメリカとかイギリスのルーツミュージックに戻った、初心に戻ったようなポップロックアルバムと言った方が良いかな、そういうのを作りました。」
坂本「それから、夏と言えば、ワールドハピネス。高橋くんがキュレーターを務める、大人の夏フェスですね。今年も8月11日に、東京、夢の島公園陸上競技場で "WORLD HAPPINESS 2013" が開催されますが、ここでは幸宏くんと清水ミチコさんの紹介コメントが届いているので聴いてみましょう。」
高橋「教授こんばんは、高橋幸宏です。」
清水「こんばんは、清水ミチコです。」
高橋「今年のワールドハピネスについて、ちょっと宣伝割り込みにやってまいりました。」
清水「ちょっと言わせて下さい。なんと出演者が、高橋幸宏、矢野顕子……あなたの昔の奥さんね(笑)」
高橋「ちょっちょっちょっ(笑)」
清水「いちいち言わなくてもいいですか(笑)。それから、奥田民生、GREAT3、柴咲コウ、MIDNIGHTSUNS、鈴木慶一、ヒカシュー、スチャダラパー、KIRINJI、トクマルシューゴ、大貫妙子、TOWA TEI、レキシ、大橋トリオ、清水ミチコ、The おそ松くんズ。」
高橋「はい。ワールドハピネスは、もちろん教授は今まで5回出てくれてるんで、どんな感じかご存知でしょうが、親子で楽しめる、気楽に行ける東京で見れるフェスということで、皆さんに来て頂きたいと思います。今からでも十分間に合うと。チケット買うのも」
清水「私はですね……(モノマネしながら) 桃井かおりさんが、デヴィ夫人になったりして、田中眞紀子になったりして、大変なんですから、もうね(笑)」
高橋「それ、自分の売り込みだ!まぁ、ミッちゃんだけでも、あと50人くらい増えるっていう。」
清水「そうです、50人くらい、わたくし連れて参りますので。」
高橋「背後霊か(笑) ……そして The おそ松くんズという謎のバンドもありますんで。」
清水「これがほんとに凄いメンバーになりそうなので、期待しております。」
高橋「まぁ、あのね、あのー……教授もね、多分来てくれると思うんだ。」
清水「ホントですか!? 出てくれるといいなぁ。三人の姿、見てみたいですねぇ。」
高橋「え、三人?あ、いるよね、あの暑いのが嫌いなひと。」
清水「細野さんとか、出てくれれば良いのにね。」
高橋「まぁ、教授、来て下さい。」
清水「お願いします。お待ちしております。」
坂本「今年は出演者が一番多いということだそうですね。で、The おそ松くんズという謎のバンドは、乞うご期待ということで、まだ発表になってないんですねぇ。まあ、ここだけの話、言っちゃおうかなー、実は僕も2〜3曲ね、参加しようと。でもこの日ね、実は、四国に居て(笑)、四国から行くんですよー。なので、間に合うとは思うんですけど、もうほんと滑り込みであの……リハーサルも参加できないというね。そういうことになっているんですけども。ま、私は行きます。細野さんは来てくれるのかどうか、解らないですねぇ」
<more trees トリエンナーレ>
坂本「さてここからは、今年5月に行なわれた "more trees トリエンナーレ" の模様をお届けします。トリエンナーレっていうのは、3年に一度開催されるイベントのようなものですけども。more treesは設立以来、国内11カ所の地域と森林協定というものを結んできたんですけども、これまでは各地域と東京を結んでいくことに専念していた訳で、各地域同士の連携というのがあまりうまく進んでいなかったんです。ということで、全国11カ所の地域の市長さんや森林行政の担当の方、また実際に森林に入って仕事をしてらっしゃる森林組合の方々、が100名ぐらいですね、一同に集うサミットのようなね(笑)イベント、トリエンナーレを開催しました。お互いの情報の共有化ということを目指した訳ですけども。このトリエンナーレが行われた会場は、岐阜県の蛭子座(えびすざ)というね、岐阜県中津川市の指定有形民族文化財になってますけども、いわゆる地方歌舞伎というものが行なわれている、今でも行なわれているんですよ。僕も祖父からそういう話をね、聴いた事があったんですよ。うちの祖父は歌舞伎好きでね、素人ながら、そういう地方歌舞伎の舞台に立ってたそうなんですけども。そういうものが今でも残って演っている、貴重なものですね。まずは、そこで行なわれた公開フォーラムの模様をお聴き下さい。地元岐阜県出身のアナウンサー、草野満代さん。造園家で、岐阜県立森林文化アカデミーの学長でもある、涌井雅之さん。そこに僕が加わり、日本の林業をテーマに1時間以上お話をしました。」
坂本「僕たち、more treesがいっしょに提携させていただいている森には僕も必ず一度は足を運んで、地元の人たちと話をしたり、夜、練習をしたり、もちろんするんですけども、例外なく僕が驚かされるのは、そのはっきり言って山ですから、みんな田舎ですよね。だけど、ものすごく環境意識が高いんですよ。驚くほど。都会の人よりも高いですよ、はっきり言ってね。それはやはり、一次産業に従事している方々っていうのは自然が相手ですから、自然が劣化すれば自分の生活に直接、響いてきてしまう訳ですよね。だから当然、関心を持たざるを得ないし、変化にも敏感ですよね。やっぱり都会の方が人工環境で行きているから、一定の温度、一定の湿度、いつでもエネルギーが使える、いつでも電気が来ているっていうことで、そういうことに対して鈍感になるし、考え方も保守的になりますよね。」
涌井「生態系サービスとか、命を繋いでいくっていうことがですね、ほんとに目前の話なんですよ。みんなね、すごく先の話だと思っているかもしれないけども、とんでもない。私はこの間、あの鰻が絶滅危惧種だっていうの、笑っちゃいましたよ。一番の絶滅危惧種は人間なんだから。で、日本の森を守ることは、実は日本人のためだけじゃない、ということですね。」
涌井「昔の暮らしに戻る必要は必ずしもないんでしょうけども、ただ、我々が考えなければならないのは、もうリミットが来ているんですよ。ということはね、フォアキャスティングっていうか、今日より明日、明日より明後日がいい……という、ひとつの発想の中で、技術や政策を考えていくことは、もう不可能なんですね。もう地球環境そのものもリミットが来てる訳ですから、バックキャスティング……要するに、その限界から今をどうするんだっていう事を考えていったときにはですね、おのずとね、自立的な循環。これをどうやって考えていくのかっていうことを、考えていかざるを得ない。で、そのときに、とりわけ日本は、68パーセントにも及ぶ森林がある訳ですから、この森林の資産をどうやって生かして、そのバックキャストの、しかも未来の子どもたちにも分け前がしっかり渡るようなライフスタイルを確立するのか。っていうことは、ある種の急務なんですね。別な言い方をすると、もう産業革命の延長線上にある我々はですね、"環境革命" という新しい革命の概念の中で、そういうライフスタイルを作っていくか。その時に、国土の68パーセントの森をどうするかっていうのは、非常に重要な課題だと思います。」
涌井「実は今日、我々がここに居るのも、植物のおかげな訳ですよ。
坂本「まったくその、どうやって生かされているかっていうことを忘れられる。生活になってしまっているというのがね。」
涌井「たくさんの木を使って、たくさんの木の文化をね、みんなが共有するという。消費者とともに、どうやって循環を作り出すのか。山元だけで循環を作ることはできないんですよ。だから、都市の人たちも、実は自分たちが木を使うことが、その大きな循環の径をしっかり担ってるんだ。って、こういう風に思って頂く必要があるんですね。山の中だけではなくて、都市の人たちがそういうものを共有することがかっこいいんだと思って頂く。」
坂本「お花見、やるじゃないですか。でも日本のあの青いビニールシートは醜いですよね。せっかく、素晴らしい風習で、美を愛でてるのに、あんな醜いもの使うっていうのはどういうことだ。藁を使えって思うんだけども(笑)。まあそれは置いておいて、お花見っていうのは、桜が咲いてくれて人間が愛でてやるよ。ではないんですよ、実は。自然が……つまり長い冬があってね、やっと冬が終わって、春が来た。その象徴としての桜。それをね、自然に対してお祝いしてるんです。そういう風習なんです、本来はね。言ってみれば、冬は死の世界。春は新しい生が宿ってくる。を、言祝ぐ風習ですよね。」
<林野庁 林政部長:末松広行さん>
今年5月に行われた "more trees トリエンナーレ"。この当日、レディオ・サカモトのために、林野庁•林政部長の末松広行さんにもお話をお聴きしました。行政官という立場から、日本の林業の未来について思われていること。そして、林野庁が今月1日からスタートさせた『木材利用ポイント事業』の事などを伺いました。
坂本「リスナーの多くの方はね、森を守るというのは大賛成だと思ってる方が多いですが、森を守ることと、木をたくさん使うこと。森を守るんだったら木を切らない方がいいんじゃないかと思っている人も多いと思うんですけど、その所を説明してください。」
末松「日本の森……一度、人が手を入れた森っていうのは、ずっと人が付き合わなくちゃいけない、ということがあります。単純に言うと、植林するときには、少し密度を……こう密に植えていくんですね。だけど、その木が育つにつれて、だんだんそれを間引きしていって健全な森になっていくと。いろんな年代の森を残す、ずっと手を入れながら森を守っていく。森を守らないとどうなるか、というと、例えばスギでもヒノキでも他の樹種でも何でも同じなんですけど、その樹種だけがずっとあると、下草も生えない。それで倒れやすくなる。そうすると虫も来ないし、虫が来なければ鳥も来ない森になる。結局その、日本でほんとに手つかずの森って2パーセントくらいあって、そういう所はそのままでいいのかもしれないんですけど、日本のほとんどの森は、人間が手を入れて、うまく折り合いをつけながらですね、自然も経済活動も、両方ともうまく回してきたと。江戸時代から森をなんとかしようっていう根っこが日本にはあるんですよね。」
坂本「ということで、当日の模様をお聴きいただきましたが。トリエンナーレですから、今後も、3年に一度くらいのペースで開催したいですね。さてこのトリエンナーレを終えてからは、場所を下呂温泉に移して、全国11カ所のmore trees関係者との "全体練習" も行いました。練習とは何かって言うとですね、はっきり言って、お酒を飲むことですね。あの(笑)……各地の森に行くと、そこの森林協会の方たちとやはり夜は焼酎を飲んだりして、そういう交流になる訳ですけど、今回は100人一同に会した "全体練習" ……これはもう壮観でした。ほんとに皆さん、練習好きなんですけども。」
<坂本まわりのおすすめ新譜>
坂本「まずは、テイ君の「Genius With Aoi Teshima」。この曲は、僕も "声" で実は参加している、彼の新曲ですね。テイ君は、最近、オフィスを離れ、時空、環境を変えて、マックをギター代わりに、フォークシンガー的な心境で(笑) 曲作りをしてるんだそうですよ。脱マンネリということでね。テイ君のニューアルバム『LUCKY』は2年ぶりのアルバムだそうで。来週、水曜日の発売です。まあ僕も、そろそろソロ作品を作らないと、もう5年も経っちゃったんですよねぇ。5年に1枚ぐらいはと思っていたけど……。」
坂本「高田漣くんの最新アルバム『アンサンブル』です。漣くんのアルバムに関してコメントをくれという事だったので、一言、差し上げたんですけど、僕のコメントは…… "ほくほくと寂しくてあったかい" っていう(笑)。「火吹竹」というこの曲は、僕もピアノで参加してます。ここ自宅のプライベートスタジオで録りました。もしかしたら、よく聴くと、ニューヨークの通りの音も入っちゃっているかもしれませんけども。ま、そこまで聴かなくていいか。発売済ですので、ぜひチェックしてみてください。」
坂本「最後にお届けするのは、青葉市子さんですね。この番組でも何度か紹介しているアーティストですけども、8月にアルバムを出します。これは、某NHK公共放送で放送されたスタジオセッションをまとめた作品です。おじさんたちが寄ってたかって、青葉さんに料理されてしまうという企画で、おじさんたち……細野晴臣さん、コーネリアス、ユザーン、僕が参加した訳なんですけども。幸せなことに、番組オンエア後に、パッケージ化の問い合わせが殺到したそうなので、これが出る事になりました。良かったです。まだ23ですよ、ほんとに。いやー……すごい才能だなぁ。ほんと、この23歳の若い女性に、僕たちおじさんが、どのように手玉にとられたか。それもぜひ聴いて下さい。」
<オーディション総評>
坂本「今回の番組オーディション。優秀作品、いかがでしたでしょうか。もちろんクオリティが高いと、安心して聴いていられるんだけども、前から言ってますけども、最近はネットでいくらでも発表できるから、プロもアマもないとは思うんですけど、別にプロの発表の場ではないので。音楽で食っているのがプロだとするならば、プロにはできない、アマチュアならではの突拍子もないアイデアとかね、そういうものを期待してますねぇ。ゲームやCMの音楽を作っている人たちは、きっと技術もたくさんあるので何でも出来ちゃうと思うんですけど、まあそういうものを披露する場ではないので、やっぱりアマチュアならではの良さというかね、そういうものが、もっとあるといいですよね。そういう訳で、期待してますので、またどしどし送ってください。駆け足で紹介してきましたが、番組のウェブサイトや、少ししてから配信される番組のポッドキャストでは、それぞれの作品をもっと長く聴けますので、ぜひ聴いてあげて下さい。」
オーディション・コーナーで紹介した作品はこのサイトでも試聴できます。またコーナーは、全体を世界へ向けてポッドキャスティングでインターネット配信しています。すでに著作権管理団体に登録している作品の応募は受け付けられませんので、オーディションに応募される方はご注意下さい。
※オーディション応募作品をじっくりと聴けるポッドキャスティングは近々このサイトにUPされます。お楽しみに! |
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