RADIO SAKAMOTO


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PROGRAM

050501

<携帯の着信音を作ってました>
ゴールデン・ウィーク真っ最中ですが、僕には関係ないですよ。関係あったら変ですよね…ミュージシャンで「10連休だからどこど行こう!」とかそういうの(笑)。
で、この2ヶ月何をしていたかと言うと、こないだ発表されましたけどNOKIAの携帯のですね、それのアラート音や着信音を作ってました(※日本では発売されません)。これ日本と韓国では使えないんだけど、海外旅行にお出かけの際はぜひお使い下さい(笑)…800ユー ロ(10万円近く)するんですけど。こういう仕事って、携帯自体のデザインも出来上がってて、インダストリアル系の音っていうのかな、そういうのを求められたのですごく大変でしたね。もう二度とやりたくない。こういうのがイヤで、自由に作ってるんだなぁって、改めて思いましたけどね。
携帯を持つ教授教授がサウンドを手がけた携帯
<サントラも作ってました>
最近までやってたのはサントラなんですが、映画音楽ってのはいつも苦労が多くて…詳しく言う事でもないかな(笑)イッセー尾形さんと宮沢りえちゃんが出ている『トニー滝谷』という映画のサントラをやりました。改めて聞きましたが、以外と良い曲だなぁ(笑)…結構悲しいですね、孤独だな。映画本編のイッセー尾形はどうなんだろう…りえちゃんはかわいいですけどね。それから、きのうまで作ってたんですが、ファミリー映画と言っていいでしょうかね…『星になった少年』。これは実話なんですが、ゾウの 調教師になる話で、残念ながら交通事故で亡くなってしまう話で…、昨日できたばかりのエンドロールで流れる曲をRADIO SAKAMOTOで本邦初公開です。毎回、エンドロールには密度の濃い音楽を作ってしまって、みんな帰っちゃうから聞いてないんじゃないのかと思うんですけど(笑)。

映画『星になった少年』のオフィシャル・サイトはこちら
サウンドトラックは7月13日リリースです。

<カリスマ・サカモト>
小黒一三さんと教授
坂本龍一のクリエイティヴを支えるカリスマ・クリエイターをお招きし、そのクリエイティヴの源流を探るカリスマ・サカモト。 今回のカリスマは、カリスマ編集者、小黒一三さん。 1950年東京生まれ。 (株)マガジンハウス在籍中、雑誌『ポパイ』、『ブルータス』、『ガリバー』などの 編集を担当。92年、アフリカ・ケニアにリゾートホテル「ムパタ・サファリ・クラブ」 を作り、経営者となる。99年世界初の環境ファッションマガジン『ソトコト』を発刊。 自らが編集長を務める。雑誌だけでなく、各分野で数多くのプロジェクトに関与。スローフード、スローライフの仕掛け人でもある。

●なつかしい未来
「ソトコトをはじめて何年目になるんですか。はじめた当時はその種の雑誌もなかったし…」
「こんどの(2005年)6月5日で6周年なんですよ。こう…最近では“ゆっくり系”って本屋さんは呼んでますけど、エンタータイメントで環境を語るっていう本は、それまでなかったですからねえ」
「ロハス系というかね…。ロハス…ソトコトが“ロハス”って言葉を最初に言い出したよね」
「言葉の意味は坂本さんに考えてもらってますが(笑)。ぼくは直感で、新しい消費者層がいる事を感じてたんですよね。それを“スローフード”“スローライフ”っていう言葉で括ろうとしてたんですけど、どうしてもなんか、スローフードっていうと食べ物のことだと思われちゃうし、スローライフっていうと帰農とか田舎暮らしとか思われちゃう」
「うんうん」
「僕が考えていたのは、都会のライフスタイルとしての新しい呼称だった訳なんですよ。でも、なんかうまく言葉がみっかんなかったんだよね。そこへロハスっていう話を聞いた時にぴったしな響きだなと思って…」
「きっとことばの響きで決めてるんでしょうね、直感的に」
「そうですね。またこれがね、アメリカで言ってるマーケティングのロハスとは、僕が直感で考えているのとは違った訳ですよね、だから日本なりにというか、 東京発で、世界に問えるライフスタイルとしての“ロハス”を考えていきたいんですよね」
「そうですね」
小黒一三さんと教授「環境問題ってのは…グリンピースとかへの嫌悪感ってのがあるんだよね。キリスト教的な白黒をつける…“どっちが聖者か?どっちが正しいのか”ってのね。でも環境にはどっちが正しいってのはないんだよね」
「ないし、僕の場合はね…僕の環境コンシャスは“エゴ”なんです。俺がおいしいものを食いたい、おいしい空気を吸いたい、安全な水を飲みたい…っていうね。そういう“自分”なんだよね」
「エゴからはじまるエコ…それが“ロハス”なんですよね。それで、最近は学園祭なんかにも呼ばれて話したりもするんだけど、そういう意味でも『ソトコト』がそろそろひとつの到達点というか、ビジョンを示さないとマズいんじゃないかと思ってて。どういう国、っていうかどういう集落に、ぼくは救いを見い出しているのかなって思ったら、それが直感で…響きでストーンと来たのが、本で読んだ“なつかしい未来”なんですよ。六本木ヒルズの景色は“来るべき未来”だと思うんですよね」
「六本木ヒルズにも小川があって…メダカが泳いでて欲しいよね、それが“なつかしい未来”、21世紀の未来だよね。まぁね、ディカプリオがプリウスに乗ってアカデミー賞に行くだけでもだいぶかわってきたなぁって思いますが(笑)。やっぱりビジョンっていうか…画(え)が無いと人は進めないから、画を指し示すことが重要ですね」

●あれこそが“生きる”ってことだね
「80年代は消費の快楽をずっと追って、自分でも身体をこわしたりしてたでしょ。」
「『ブルータス』の編集をやってた頃は、消費を煽ってた訳だからね」
「それがなんで真逆の“環境”に関心を持った訳ですか」
「それはもうアレですよ、成り行きですよね(笑)。当時はね…日本人で海外に雄飛し、金を使いまくった男の話ばっか特集してたじゃないですか。で、遂にはミイラ取りがミイラになった…自分がケニア行ってホテルを建てようっていうバカな計画で向こうに行って、そこの現場で環境問題にぶち当たったんですよね。マサイの定住化と動物が居なくなるっていう問題ですね」
「じゃあやっぱりケニアでぶつかったんだ…」
「なぜアフリカでホテル作ったんですかって言われるんですが、その答えってのは、ケニアに行って彼らと食事をすると、楽しかったんですよね。もう…なんだか知らないけどゲラゲラ笑ってるし(スタジオ爆笑)…でやっぱ、その場その場のことしか考えてないし。で、やっぱこっちの方が正しいんじゃないかって思ったりして」
「正しいと思います(笑)僕もそうだもん。今のことしか考えてない…」
「そうでしょう。例えば、子だくさんですよね…で、自分の兄妹が交通事故で亡くなったっていう日、その日はわんわん泣いている訳よね。でもところが次の日はケロっとして、まったく忘れているんだよね。その変わり身の早さ、前向きな生き方(笑)…あれこそやっぱり生命っていうのかな、生きるっていうのかな。でも僕らにはできないよね。だからナイロビは絶対に日本みたいにはならないだろうね」

●築地は“文化遺産”なんですよ
「(自分の襟元のバッジを見せながら)小黒さんが3年前からやってる活動がありますよね…“I LOVE 築地”」
「おっ…ありがたいですね。そうなんですよね。イタリアのスローフード運動の親分がちょっと前に来たんだけど「朝イチで築地に行きたい」っていうんで、朝早いのはイヤだから朝10時くらいに設定したら「10時にしたら“競り”が見られないじゃないか」って言われちゃって…。そこまで知ってるんですよね、そういうのがあるっていうのも。で、朝連れて行ったら感動しちゃって。昔、パリのレアールにあった市場と同じ感動だ、と言われて。もちろん大黒…お前たちまさかこれを移したりしないだろうなって言われて…いやいやこれ移転することが決まってますっていう説明をしたら、怒られちゃった(笑)…移転反対運動やれと。直々言われて、世界のスローフード会員9万人がお前の味方なんだから…と言われて。でね、外国の方が日本に来たときに、どこが日本的に魅力なのかって言ったら…築地、秋葉原、浅草なんですよね」
「つい最近も来たキアヌ・リーブスも…早朝、築地で寿司を食ってるみたいですね。6時くらいに行ってね…みんな行ってるんだよね」
「秋葉原か、築地か。築地ってのは海外から来る彼らから見たら日本の観光スポットで、たぶん日本的なイメージが満たされる…アジア的なカオスが集まっている場所なんですよね。飛行機の長いフライトの後に六本木ヒルズを見てもニューヨーカーは喜ばないんだよね。だからやっぱり、そういう意味でもあそこは“文化遺産”なんだと。それでぼくは反対運動は嫌なんで、あそこは文化遺産なんだよ、という運動ならやりたいなって思って活動を続けてるんですよ」

“I LOVE 築地”バッジ“I LOVE 築地”バッジをプレゼント!

抽選で20名さまに「I LOVE 築地」バッジをプレゼントします。ご希望の方は、“MESSAGE”コーナーの投稿フォームからエントリーしてください。
(当選者の発表は発送を持って替えさせていただきます)

<音楽特集「モワっとしてる音楽を紹介します」>
今回のぼくの独断で紹介する音楽特集は「モワっ」としてる、という音楽を紹介ました。僕のパソコンのi-Tunesにはですね、現在 23.13G、4,327曲が入っています。そこから即興で紹介していきましたが…まずはトーマス・ニューマン。サウンドトラックとして最近のものでは好きですね。続いてMUM。フィルターをかなり使っている感じですが。モワっとしていると言えば、こんなにモワっとしている人で、唱うようなテーマとかを持たせていない音楽をやった世界で最初のひとなんじゃないんでしょうか…ドビュッシーさん。天才的にモワっとしてますね。「雲」っていう曲もあるんですが、ノクチュールっていうのは「夜想曲」っていう意味ですけど…、あとワーグナーさんは両方を持っているんだけど、その作品の中で一番モワっとしてるのは「プレリュード」ですね。あとはマイルス・デイビス&ビル・エヴァンス、それからモワっの巨匠はブライアン・イーノね(笑)。ええと…、別にだからね、結論はないんですけど、もっとハッキリした音楽だったり、モワっが音のどこかにかかってないと、耳がいかないという…ね。そういう意味でNujabesとかもアリなんです。最近の僕の基準になってますね「モワっ」。

<Audition 総評>
“ニカ系”もうちょっとがんばって下さい
番組のメイン・コンテンツであるオーディションですが、今回の応募作品はRAP系が強かったかなぁ。なので“ニカ系”はもうちょっと頑張って下さい!全体的には…おもしろ味に欠けるかなぁ。その中では、オリジナルのR&Bで頑張っている「是竹姉妹」はおもしろいかな。あとはパンクに限界を感じた2人組が作る電子系の音楽…2分ちょっとで終るっていうのが、なんかパンクの影響が出てていいですよ(笑)。それから…番組オーディション優秀者のひとり、Bajune Tobeta くんがJ-WAVEのJINGLEを作ったってことでオンエアしたり、あと小山絵里奈さんの、この番組に送ってくれたオーディション作品で僕が衝撃を受けた「ダンス・ウィズ・タランチュラ」の最新の音源も聴いてもらいました。それで、つい先日ですね、小山さんのアー写…アーチスト写真ですね、撮りましてですね…この番組でのお約束通りカリスマたちが登場。TAJJIEMAXがフォト、祐真朋樹くんがスタイリング、八木岡聡さんがヘア、同じくDaBのフジタマユミさんがメイクを担当してくれました。それはそれですごい光景でした(笑)。