<今年もRADIO SAKAMOTOをよろしくお願いします。>
「 (力強い口調で) あけましておめでとうございます。新年、いかが、お過ごしでしょうかっ。まったりしたいんですけどね、新年ぐらい。2009年は忙しい1年でした。長いツアーを2つ、ミニツアーを1つ、計3つのツアーを演ったというね。確か2005年にもバンドツアーとピアノツアーを演って大変だった記憶があるんですが、2009年はそれにも増して、日本で24公演、秋にはヨーロッパで27公演。27と言えば、お相撲に例えると、ほとんど二場所分ですからね (笑) これは長いですよ。15日の勝負でも長いんだから。長いんだからってやったことないけどね (笑) 。特にイタリア10ケ所、スペイン6ケ所あたりが長く感じられましたね。おまけに、春には5年ぶりのアルバム『out of noise』を出してね・・・。アルバム制作期間中の2008年9月〜10月には、グリーンランドに行って。そこからもう1年以上も経ってますけど、あのときのインパクトは未だ大きく残ってますけどね」
<声の年賀状が届いています>
■大貫妙子さん
「あけましておめでとうございます、大貫妙子です。昨年はミニツアーに参加させていただいて、大変お世話になりました。間近で坂本さんのピアノを聞かせていただいて、歌わせていただいて、どんどんタッチが変ってきてほんと美しくなっていて、お料理で言うと雑味が取れるっていうのかな (笑) スープで言えば、どんどん透き通っていくという、ほんとに素晴らしいと思いました。やっぱり "五十代" ですよ、坂本さんもおっしゃってるように。今年は久々、私のレコーディングのために弾いて下さるということで楽しみにしております」
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■原田知世さん
「昨年はWORLD HAPPINESSで坂本さんと同じステージに、私はpupaとして立たせていただきました。大変光栄でした。ライブも見せていただいて素晴らしかったです。わたし、今年は久々にツアーを演るんですが、新しいアルバムを中心に、以前、坂本さんに、私が10代の頃プロデュースしていただいた曲とか、懐かしい曲を織り交ぜながら演りたいと思っているので、もしお時間がありましたら、ぜひいらしてください。今年も実り多い素敵な1年になりますように」
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■ASA-CHANG
「あけましておめでとうございます。教授、ありがとうございまーす、って何に感謝してるのか分からないけど (笑) えと、あ、そうですね、2009年は遂に巡礼のアルバムが commmons から出せたことが、ほんとに意味のあるというか、お待たせしました。教授の声を使っちゃったりしてすいません (笑) 。今年は教授に負けずライブの本数を、やっぱ、いろんなところで演るのが大切かなと、本気で、教授の活動を見て思ってます。なんか、ダメですね、なんか "若い者" みたいな感じになってるんで頑張ります。若くないんですけど、僕 (笑) 今年もよろしくお願いします」
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■コトリンゴ
「2009年もたくさんライブを演らしてもらって、初めてバンドでワンマンライブを演ってきました。秋ごろから、ライブで演奏できてるってことがすごく幸せに感じるようになって、ライブもすごく楽しめるようになって、それが自分的には大きな変化かなと思って、今はすごく嬉しいです。今年はそれを更に飛躍させつつ、自分のスキルも磨きつつ、良い音楽を作っていきたいと思っております。今年もよろしくお願いします」
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■mi-gu
「去年は、なんと言っても commmons からリリースさせていただいて、なんか自分がすごく広がったというか、可能性も感じることができたし、何よりも教授とお近づきになれたことが、私にとっては、すごくハッピーでした。去年は少し、YOKO ONO PLASTIC ONO BAND で細野 (晴臣) さんとご一緒させていただいて、それもすごく楽しくて、身のあることだったので、引き続き今年もいろんな事を発見させていくのと同時に、新しい事もどん欲にチャレンジしていきたいなと思っています」
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■三浦康嗣 (□□□)
「とりあえず去年を振り返ると、ニューアルバム『everyday is a symphony』がリリースされて、変なアルバムで、日常の音…飲み会や電車の音、卒業式の音なんかを使って音楽を作ろうという作品なんですけど、音楽もね、CDが売れない、CDよりライブの方が儲かる、っていうか商売になるって言われ続けていますが、ここからの10年代は "演劇" ってものが、若者にとって音楽よりもかっこいいカルチャーになっていくと思うので、演劇とのコラボというライブを、今年はやっていこうかなと思っていますが、それだけの青写真、体当たりで試行錯誤しながら、さてさてどんなものができるかな、という感じです」
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■いとうせいこう (□□□)
「□□□の、いとうせいこうなんですけども、□□□の音を聞いたときから、もう憧れててですね、共演しているうちに正式加入しちゃった訳なんですけど、去年、夏フェスで教授にはお会いしましたんで、今年も夏フェスでもお会いしますし、ちょっと…共演していただけたらな、なんて事を言っておきつつ、今年もよろしくお願いします」
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<思い出すと鳥肌立っちゃう - 菊地凛子>
「ここでお正月らしい華やかさがあるというか、別にお正月っぽくないけどね (笑) ゲストです。菊地凛子さんです、こんばんは」
「こんばんはー。映画『バベル』のとき、教授の曲をずっと聞いてましたよ。アレハンドロ (・ゴンサレス・イニャリトゥ監督) の選曲した教授の曲」
「ああ、イニャリトゥもそう言ってましたけど。彼はもともとラジオのDJでメキシコで有名になったヤツなんですよ」
「そうそうそう。それで、音楽に詳しいし、イメージしてる曲あるの?って聞いたら、じゃあこれってくれた中に、教授の曲が入ってたんですよ。それが劇中でも使われてる」
「噴水のところと・・・」
「あと、一番最後のところね」
「最後ね。普通に映画を観た人は、あれはサントラだと思ってる人が多くて」
「ってぐらいですよ、うん」
「実際にサントラを作った、アルゼンチンのグスターボ (・サンタオラヤ) ってヤツが、あれでアカデミー賞を取ったでしょう。監督とその後に電話で話したときに、"あれはズルいよな、半分くらい龍一がもらうべきだよな" とかって言ってて (笑) 」
「ほんと、そうそうそう。あの最後の印象はすごいあって、思い出すと鳥肌立っちゃうの」
「「美貌の青空」の『1996』のバージョンのピアノトリオで演ってるやつなんですけど、曲の前半だけを何回も何回もループしてるのね」
「そうなんだ!大好き」
「あれは別に自分の曲だからではなくて、いいシーンだよねえ」
「強いシーンですよね」
「強いですね。最後の (カメラの) 引きが凄いよね。映画的、cinematic.」
<エコニュース拡大版 ゲスト・ナビゲーター : 枝廣淳子さん>
「枝廣さんは、環境ジャーナリストで翻訳家。日本のいろいろな環境ニュースを海外に伝えたり、その逆をしたり。沢山の情報に囲まれているから、頭の中を整理するのが大変でしょう」
「でも大きな動きとして、日本や世界は、正しい方向に進んでいますね。日本でも一般の人たちが、このままじゃまずいっていう意識が出てきているし」
「昨年ですね、コペンハーゲンで行われた国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議 (COP15) は、どのように評価されてます?」
「残念だったなぁと思って、ほんとにやるべきことが出来なかった。まぁゼロよりはましですけど、行くべきところにはなかなか行けなかったなと。ただですね、やっぱり今の社会や経済の構造って経済活動とエネルギー消費量が比例してて、エネルギー消費量とCO2が比例してて、CO2を減らすということは、経済活動を減らすというこで、国力低下とか国際競争力の低下という構造なので、CO2を減らすという動きには生り得ない、難しいですよね。そっちが先に減らせみたいな、みんなが後出しジャンケンしようとしているような感じですね」
「エネルギーの供給の構造を変えないとダメなんでしょう。化石燃料に依存しているから、そういう議論が出てくるんで。それを変えちゃえば、いっぺんに解き放たれるというかね。エネルギーのソースも、太陽も風力も地熱も波とかね、いろいろある訳だから、で、そこがまだビジネスモデルがまだ確立してないからこそ、大きな企業も中小企業もチャンスがあるってことですよね」
「もうひとつ怖いのは、エネルギーの問題が先に来ると思っているんですけど "ピークオイル" って言って、化石燃料、石油の生産量がピークに達して、そこから減っていくっていう。研究者が言っている平均値を見ると2012〜2014年、あと2〜3年で来るって言ってるんですよね。で、その後、絶対に価格が上がっていくでしょう。1998年に日本が化石エネルギーを輸入するのにかけてたコストって、5兆円くらいなんですね。ちょうど10年後の2008年、輸入量はほとんど変ってないんですけど、5兆円が23兆円になってるんですね。グラフがぐんぐん上がってるんですよね。消費量はあまり変らないんですけど、値段がどんどん上がっているんですね」
「23兆円!すごいですねぇ。ピークオイルっていうのは、ある点ではなくて傾向のことだから、もう始まってるんですよね。つまり、人によって、まだ石油の埋蔵量がこのくらいだとかね、ここ掘ればもっと出てくるハズだっていう人もいるけど、実はそういう話ではなくて、もちろん一生懸命探せば少しは出てくるでしょう。ところが探すのにも運んでくるのにも、ものすごいお金がかかる。結局、需要と共有のバランスで決まる値段のことなんですよね。つまり値段が上がり始めたってことは、ピークオイルが始まってるんですよね」
「実際に週単位で見たときの世界の産油量を見ると2006年がピークなんですよね。OPECは増やしてないと言うけれど、地質学者は増やせないんじゃないかとも言っていて、後から見たらピークオイルだったよね、っていう。それが何年かずれても値段が上がるのは間違いないから、ほんとにそのエネルギー構造を変えないと、この化石燃料に頼り続けているとCO2を出して排出量取引を買ってこないといけないし、エネルギーコストは23兆円から50兆円に上がって、とっても日本が貧しくなっちゃうなと思って心配なんですよね」
教授と枝廣さんの対談は、ノーカット版をポッドキャスティングで近日配信します!
配信情報はこのサイトでお知らせしますので、お楽しみに。
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<オーディション総評>
今回のオーディションも充実していました。いろんな人がいますね、歌系とか。ちょっと面白かったのは、純粋な電子音とかですね、印象に残ってます。アプリケーションの投稿は、自動生成のジェネレイティブ・ミュージックというのはブライアン・イーノもやっていますよね。僕もラップトップのパフォーマンスで使ったりしますけど、無限の可能性というか、面白いジャンルになっていくのかな」
今回の応募総数は58点 (海外からのエントリー2点) 。番組オーディション初の "音楽をコントロールするアプリケーション" の投稿は、オンエアではそのアプリケーションで生成された音声ファイルを紹介させていただきましたが、ご本人のサイトにはアプリケーションの紹介などがあります。
オーディション・コーナーで紹介した作品はこのサイトでも試聴できます。またコーナーは、全体を世界へ向けてポッドキャスティングでインターネット配信しています。すでに著作権管理団体に登録している作品の応募は受け付けられませんので、オーディションに応募される方はご注意下さい。
※オーディション応募作品をじっくりと聴けるポッドキャスティングは近々このサイトにUPされます。お楽しみに! |
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■豪華2大 お年玉プレゼント!
"Ryuichi Sakamoto Playing the Piano featuring Taeko Onuki" を記念したポストカードに教授のサインを入れて、5名さまにプレゼント!
今回、ゲストで登場してくださった枝廣淳子さんが翻訳された、アル・ゴアさんの著書『私たちの選択』を3名さまにプレゼント!
ご希望の方は、コチラからメッセージを添えて、ご応募ください。
当選者の発表は、発送をもって代えさせていただきます。
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