<ソロアルバムに没入しなければ>
「8月はオリンピックもありましたけど、(高橋)幸宏さんと信藤三雄さんが主催したね、『WORLD HAPPINESS』、夢の島のイベントに出ましたね。あの“ファミリーでどうぞ”みたいなノリが良かったですよね。当日はリハーサルが出来なかったんですけど、前の週にですね、2日くらいHASYMOで籠ってリハーサルやってたんですけど。これがね、なかなか、すごいリハーサルでして、細野(晴臣)さん曰く「奇跡のリハーサル」。すごい瞬間があって、うーん、口で説明するのはすごく難しいんですけど(笑)。当日のライブではシーナ&ロケッツが良かったですねぇ。素晴らしい。ジャーンというあの、テンションのないロック・ギターの音を大音響で聴いたのは何十年ぶりだろう。昔、学生の頃に日比谷の野音で聴いた感じを思い出しましたけども。いいバンドですねぇ。それから僕は、ロハスクラシックコンサート2008もやったんですけど、築地の本願寺で公開リハーサルもやってまして(何故!? わからないんですけど・笑)、好評でしたね。2日間。とても忙しく過ごした8月でしたけども、ニューヨークに帰って、いよいよ年内はですね、ソロアルバムに没入しなければ・・・。本当はもう今年の初めから没入していないといけなかったんですけど、もうけっこう残り少なくなって来たんで(笑)あっという間に終わってしまいそうですね。本当に作んないとマズイみたいなんで、やりますかねぇ」
<HASYMO - ライブが好評だった理由>
「HASYMOのEP「The city of light/Tokyo Town Pages」ですけど、日本では『WORLD HAPPINESS』で初ライブとなりました。このライブが良かったのは(って自分で言うのはおかしいんですけど・笑)、僕が良かったわけじゃなくて、幸宏が全編、生ドラムを叩いていましてね。ちょっと短かったんですけど、どれくらい演ったんだろう(9曲45分くらい?あれが限界かな・笑)、全編生ドラムで、細野さんもベースをバリバリ弾いてました。細野さんのベースが、最近のライブでどんどん良くなってる。って言ったら痴がましいですけど、グイグイ来てまして、すごい男らしいって言ったら変なんですけど、男気さえ感じられるベースなんですよ、60(歳)過ぎてもね。素晴らしいです」
「僕はあまり知らないんですけど、ああいう夏フェスで、普段あまり顔を合わさないミュージシャンとバックステージで和気あいあいと話したり、みんな楽屋に引っ込んでる訳ではなくて、外に出てお酒なんかを飲みながら、お客さんと同じように、キャンプのような感じで。いいですね、鈴木慶一と久しぶりに会ったり、普段はデザインやってる信藤さんがステージで写真を撮っていたり、リリー・フランキーさんの弾き語りとか(「おでんくん」と一緒に記念写真を撮ったり・笑)、面白い場面をたくさん見る事ができましたね」
<デモテープ・オーディション - 総評>
「今回の応募作品は、音楽作品が約70本。ほか、小説・映画・映像作品などでした。記憶にあるのは、32秒の作品や、元祖“木漏れ日系(と勝手に呼んでいますが・笑)”sueちゃん。清々しくて、でも懐かしいような、ユニークだったり個性があるというか。「如の夜庭」もいいですね、和なものに惹かれますよね。いろいろ聴いて、ちょっと危惧しているのが“いかにも”っていうもの。全てが“いかにも”という感じで出来ている。別に、実験的であれ、とか、そういうことではないんですけど、全てのパーツが“いかにも”どこかで聴いた事があるようなものっていうのは、あまり面白くはないですよね。そういうものばかりではないですが、多いですね」
オーディション・コーナーで紹介した作品はこのサイトでも試聴できます。またコーナーは、全体を世界へ向けてポッドキャスティングでインターネット配信しています。すでに著作権管理団体に登録している作品の応募は受け付けられませんので、オーディションに応募される方はご注意下さい。
※オーディション応募作品をじっくりと聴けるポッドキャスティングは近々このサイトにUPされます。お楽しみに! |
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RADIO SAKAMOTOオーディションに御応募頂いたデモ作品にまつわる個人情報の管理、作品の管理は、J-WAVEのプライバシー・ポリシーに準じております。詳細は、こちらを御確認ください。 |
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コトリンゴ。1978年生まれ。5歳よりピアノを始め、7歳より作曲活動を始める。1999年、神戸の甲陽音楽院を卒業、その後ボストンのバークリー音楽院に留学。ジャズの作・編曲/ピアノパフォーマンス科専攻。数々の賞を受賞。2006年3月J-WAVE『RADIO SAKAMOTO』のオーディション・コーナー投稿をきっかけに2006年11月「こんにちは またあした」でデビュー。透明感のあるファニーヴォイスと、坂本龍一も驚嘆するほどのピアノテクニックが織りなす世界は、各方面から注目を浴びている。
▼アルバム特設サイト
http://www.10do.jp/sweetnest/
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<ラジオ・コトリンゴ - (ラジコト)>
今回は、この番組へのデモテープ投稿をキッカケにデビュー、9月10日にセカンド・アルバム『Sweet Nest』をリリースするコトリンゴさんがナビゲートするコーナー、ラジオ・コトリンゴ(通称:ラジコト)をお送りしました。
「みなさん、こんにちは(こんばんは)。最近はJ-WAVEのキャンペーン・ジングルを作らせていただいたので、リスナーの方には、私の声を聞いたことがあるという方もいらっしゃるかもしれません。9月10日にセカンド・アルバム『Sweet Nest』がリリースになります。パチパチ・・・(拍手・笑)。今回はセルフ・プロデュースということになっていまして、坂本さんから泣く泣く離れて、自分で責任を持って作ろうと頑張ってみたんですが、緊張というか、いろいろ試行錯誤しながら作ったんですが、坂本さんに今まで教えて頂いたことが全部ちゃんと生かせているのではないかと思ったりもしてます。その前に自分でやってたことですとか、去年からライブを何度もさせていただいた事も、すごく役に立って、かなり変身できたのではないかと思ってます」
「いろんな音楽を聴いてきて、演奏もしましたし、ほんとにいろんなジャンルが好きだったので、だから“決め兼ねていた”というか。何でもできていいじゃない、という感じでやっていたんです。小ちゃい頃はクラシック・ピアノから入ったんですけれど、映画のサントラが大好きで、聴きながら自分で物語を考えたり、ひとりで「わー、助けてー!」なんて、部屋で浸ったりするのも好きでした。ピアノが主役になる音楽って何だろうって考えて、アメリカの音楽が好きだったので、ジャズにいってみようかなと思って。ジャズをやりながらアルバイトとして、歌の人のクラスにお邪魔して伴奏を弾いたりすると、ヒットチャートのポップスなんかもあって、クラシックも弾いたし、教会での伴奏もやりました。それでそのあと、エレクトロニカの独特な白昼夢感と言うか夢見がちな感じと、なんかこうコロコロした感じがすごく好きでたくさん聴いていたんですが、最近は、ライブをやらせていただいた影響かもしれませんが、もっと生々しい感じが好きです。もっと、自分の歌の表現、幅を広げたいなと思っています」
<坂本龍一完全監修の「音楽全集」 - 第1巻>
「僕、坂本龍一の完全監修、「commmons:schola(コモンズ・スコラ)」というシリーズがありまして、やっと第1巻が9月24日にリリースされることになりました。足掛け2年くらい掛かっているんですが、世界のいろいろな音楽、いろいろな時代の音楽を見渡す事ができる、という音楽全集です。全体で30巻を予定していまして、内容はCD1枚なんですけど、歴史的背景などの資料も網羅した120ページのブックレットが付いています(本の方が厚いです)。記念すべき第1巻として僕が選んだのは、「バッハ(J.S.Bach)」。選曲も、どの演奏を入れるかも、僕が決めました。ちなみに来年1月にリリース予定の第2巻は、「ジャズ」。今回が個人で、次がいきなりジャンルなのですが(笑)、僕が子どもの頃はこういう全集があって、図版が付いてて、ヨーロッパのいわゆるクラシック中心だったんですけれども、今やるとしたら、それだけではなくて、ヨーロッパ地域以外でもあるし、20世紀以降の音楽、ロックやポップス、歌謡曲なんかも入れたいと思っています。ちなみに第2弾は山下洋輔さんに選曲してもらっています。山下さんというユニークなジャズ・ピアニストの視点で切り取った、“ジャズとは何か”という、個人監修・個人編集の全集です。これからもユニークな選者を起用していくつもりなので期待してください。とは言ってもですよ、こういう内容なので、ものすごく時間かかるんですね。1年にせいぜい3巻くらいししか出せない。全30巻・・・この先10年、掛かる訳です(笑)」
■「坂本龍一の音楽」を1名様にプレゼント!
今回は、山下邦彦編集、東京書籍より発売中の最新刊「坂本龍一の音楽」を1名様にプレゼントいたします。1978年から2006年までに制作された坂本龍一の音楽をほぼ全作紹介するとともに、その作曲技法、音楽語法を徹底的に分析・解説した画期的な音楽批評集です。
ご希望の方は、こちらから。メッセージを添えて、ご応募ください。
当選者の発表は、発送をもってかえさせていただきます。
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